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2021年6月の「新・熱海殺人事件」感想

いつか能條さんにつか作品やってほしい~でも岡村演出のキャスティング傾向だと無理そう~とか思ってたら熱海決まってひっくり返ったおたくがぼくです。でも演出家違うからある意味あってた。
2021年はすでに2回も熱海やってるので、わざわざタイトルにいつの公演か書きましたが、記事内では「シン熱海」で統一してます。なんでかって?演出家が違うからです。(詳細は本文へ続く)





【公演情報】
新・熱海殺人事件

作:つかこうへい
演出:中江功(フジテレビジョン)

キャスト
木村伝兵衛部長刑事:荒井敦史
熊田留吉刑事:多和田任益
婦人警官水野朋子:能條愛未向井地美音AKB48
犯人大山金太郎:三浦海里、松村龍之介

紀伊國屋ホール新装開場記念公演ゲストヒロイン:愛原実花

チームRED
水野朋子:能條愛未、大山金太郎:三浦海里
チームWHITE
水野朋子:向井地美音、大山金太郎:松村龍之介

【公演日程】
2021年6月10日(木)~21日(月)東京都 紀伊國屋ホール
※6月19~21日は中止
http://www.rup.co.jp/shin-atami_2021.html





とりあえず今回の熱海に感じてる不和の話していい?別にシン熱海に文句言ってるのとも違うし、茶番がダルいって文句とも違って、私は真剣に(?)茶番シーンの数々を「それでいいのか?」と言ってるあたおか観客なんだよ!!!!!!!!!!正直この話しないことには感想もなにもない。



<クソ茶番タイムに起用する作品としてのエヴァは合ってない>
別にこれまでのRUP熱海で展開されてきた岡村演出の茶番は良かったというつもりは毛頭ないんだけど、何故か熱海の時代背景も事件の流れも一切無視して始まる「最近流行ってるもののパロディ」は、熱海の本筋と無関係ではないんですよ。

「おいは最近〇〇に似てるってよう言われるばい」というセリフは、しがない工員風情の大山がよく知りもしない著名人(≒スター)と自分が似ていると言われてるという見栄をアイ子に張ることで、かえってその矮小さを浮き彫りにする役割を持っていて、この浜辺のシーンの布石として、謎パロディ時間が生まれているという構図がRUP熱海にはあるんです。
よってここに入るのはジョニー・デップでも竈門炭治郎でも誰でもいいけど、少なくとも自ら13階段を登るような潔さを持つ人材が求められているわけで、「逃げちゃダメだ」というセリフが代名詞である碇シンジでは「いや、たしかに金ちゃんはシンジくんに似てるところあるよね…」とまっっっっっっっっったく布石にならないし、意味が変わってきちゃうんだわ。
シンエヴァのシンジくんならOKでしょ、とかそういうことを言ってるんじゃない。後述するけど今回の起用には絶対そんな文脈はなくて、ただただ「最近流行ってるもの」として扱ってるだけだから。

同年1月のラストレジェンドにて行われた茶番は「鬼滅の刃」だったんだけど、この時伝兵衛役の2人にはそれぞれ味方=鬼舞辻無惨、荒井=煉獄杏寿郎という別役が当てがわれてた。この茶番が面白いかどうかは置いといて、それぞれ見た目とかキャラになんとなく合ってるなという印象があるし、ここがまた一つこのパロディの肝なんだろうなというのがおたくの意見。

歴代いろんな役者が公演しているつか作品において、少なくとも岡村演出においては「ハマっている役者」の条件は芝居として上手いだけではダメ、役者自身が出すぎても出なさすぎてもダメで、客席側が持ってる役者へのイメージや印象と、演じている役の親和性みたいな話になるんだろうなと思う。尚且つここで「最近流行っているもの」を扱うこともまた、時代背景が現代の価値観とそぐわなくなり続ける熱海殺人事件のテーマを客席に届けるための一助でもあるのだと、少なくとも私は思ってる。

その観点から見たときに、ツッコミどころは多々あれどそもそも荒井敦史碇ゲンドウじゃないだろ、と。これは単純に演出家と私の間でのあっくん像の相違かもしれないけど、ただのパロディ茶番タイムのように見えるが本筋の布石になっていて、尚且つ役者への印象に寄り添っている、現代語翻訳の意味合いを持たせる演出という印象を受ける岡村演出とは全然違うなと思った。全部の機能が死んでる。



<形骸化した久保田創役を配置するな>
頭のおかしいおたくの話はまだまだ続くぞ。
紀伊國屋つか界隈ではお馴染みの北区組(創さん・大石さん)が不在のため、シン熱海には似たような役割だけが存在してたんだけど、とにかくこれが悉く私の違和感センサーに引っかかってしまい、こんな訳の分からない小見出しを作る羽目になっている。

まず、まさか初日の記念公演で聞いた前説がそのまま生き残って、毎日同じ話聞かされるとは思ってもみませんでしたね!!!!!
厳かに白鳥の湖を聴きながら幕が上がるのを待機させてくれ、という気持ちももちろんあったけど、それよりもこんな毛玉だらけの緞帳のどこを見たら新品だと思うんだよお前の方が近いんだからしっかり見ろ!!!!!!っていう気持ち。
「誰が覚えてられるとね 紀伊國屋ホールの壁の色」
っていつものおたくたちに散々いじられてたけど、それを改修前の公演常連でもない濱田が言うことにまず違和感があるんだよなぁ。その緞帳が新品に見えるって、ほんとに思ってる?

それこそ壁の色とか、北区組が同じことを言ってたらそういう細かいところまで記憶に残るくらい公演やったもんね……という感慨にも繋がるけど、濱田でそれやってもツッコミどころしか無いので成立するのは精々記念公演の1回限りなんですよ。
どうせ岡村おじさんも稽古場・劇場にいるんだから前説くらい濱田用に考えてやれよって思ったんだけど、でも実際こういうのは北区組が自分たちで変えてたであろうセクションだから、あの人たちが不在だとそれを教えてやる人材もいないんですよね。紀伊國屋ホール自体の改装よりも、いつメンがちょっと居なくなっただけでこれまであった当たり前が失われるという事実を目の当たりにした方がよっぽど心配になった。


同じことは爆弾魔のくだりでも起きてて、これは推しの労災案件なんですけど、二股かけられてるだなんだと報道されてまだ日の浅い人が「芸能人の恋愛結婚を禁止しろ!」って言うの変じゃない?wwwww
周りのおたくはそこそこ優しいので鍵かかってる範囲で「それは君が言っていいことなのか…?」って言ってくれてたけど、私も普通にそう思ったよ。いや、私は推しに末永く役者業を続けてほしいと思っているので、反対してくれるなら願ったり叶ったりなんだけど(全力脱線)

推しに限らず、のすけや濱田が政治ネタで「〇〇をクビにしろ!」って言うのも創さんのやっていた爆弾魔をなぞってるに過ぎなくて、前説同様本人達がぜーんぜん心から思ってそうにないことをそれっぽく言わせてるだけなんですよ。
個人の思想は置いといて、政治関連のニュースをちゃんとチェックして自分の意見を叫べるのはあくまで創さんの強みであって、大石さんが爆弾魔やる時は別にそんなこと訴えてこない。中身忘れたけど、とにかく本人が憤ってることをあの大きな声で叫んでるだけでw
あそこは別に政治的風刺をするコーナーじゃないので、無理にやらせなくてよろしい。


ついでに久保田創役をやる役者、主に濱田のことですけど、彼が今回のシン熱海で求められてることに対して勤勉でないこともロールモデルが創さんだから本当にお前……お前………となってしまい、別に濱田のこと好きでも嫌いでもないけど1回説教させろって気持ちが未だにめちゃくちゃある。

前述の茶番ゲリオンでカヲルくんをやってたんだけど、「僕はカヲル、渚カヲル。君と同じ仕組まれた子供、フィフスチルドレンさ」という有名なセリフの区切りを間違ってて、ずーーーーーーーーーっと『渚カヲルくんと同じ』って言ってたんですよ。

お前が今自分でカヲルって名乗ってるの!!!!!!!!!それだと別にカヲル君がいることになってるの!!!!!!!!!!!そういう事実はあるけど、そのセリフにそういう意味はないし、こんなくだらねぇことをいちいち言わせるんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!

マジであたおか文句の最たるポイントなんだけど、なまじ客席の方がよっぽどエヴァをちゃんと履修していてこれがおかしいということに気付いてたからこそ、精々5分ググるYouTubeでも見れば分かるようなことの確認を適当にやるな。マジで。そしてこんなことを指摘するのにエネルギーを使わせるな。久保田創は茶番パロディのツッコミ役を担うためだけに鬼滅の刃全巻読んでるんだぞ。





ほんと、私、冒頭からなに書いてるんだろう………
でも経験則的にこの数多の茶番がない熱海って全然面白くなくて、公演都度の解釈の余地というか、熱海という作品の時代背景に理解が及ばない役者と観客のために存在する解釈フックだと思うから、これが意味を為さなくなったらほんとにただただおもんない虚無を味あわされてるじゃねーか!!!って暴れるよそりゃ(初日後のTwitterスペースで大暴れしていたおたく)
ここから先は普通の(?)感想だけど、大体ここまでの文句を前提に話が進みます。



<説明しすぎる、客席が追いつける熱海の良し悪し>
今回の演出家の中江さんは1月のラストレジェンドを見てこのオファーを受けてて、味方も石田も久保田創もいるもんだと思って稽古場に来た人(本人談)なのである意味では被害者なんだけど、加害者でもあるからね????

戯曲の本質を捉えられておらず、マジで無意味と化したシーンやセリフが多発したことに加えて、土台になったラストレジェンドの流れに他バージョンのセリフを混入したことでシン熱海は完全に「丁寧すぎる熱海殺人事件」になってた。
いや、矛盾らしきものもあったけど。熊田が「コインロッカーに捨てられて施設育ち」なのと「母親のポン引きやってた」は(無理矢理納得しようとしたらできなくないけど)繋がってなくないか?????とかね。

「丁寧すぎる」というのは良し悪しあって、今回初めて熱海見た人にはストレートにどういう話かというのが伝わったと思う。ただ、熱海って別に話が面白いわけではないと私は思ってるので、いいんだよ、話なんか分かんなくて!www
紀伊國屋ホールで見るつか作品に求めている「客席の理解が追いつかない速度で疾走していく言葉と感情の応酬」がないことによる物足りなさに加えて、たぶん演出家が聞き取れる速度で台詞回しさせてたからより一層冗長さが増してたな、というのが正直な感覚。

一番顕著だったのは、ラストレジェンドにも出演していたみな子水野の記念公演回かな。みな子自体は歴代見てきた中で私が一番好きな水野なんだけど、シン熱海はことごとくみな子との相性が良くなかった。
まず、浜辺のシーンで卒業文集+1000円のくだりが混合していることによって、金ちゃんの劣等感と自己肯定感のバックボーンを説明しまくってたけど、これをみな子アイちゃんがフルパワーで演じることによって「浜辺のシーンは大山金太郎の供述に過ぎず、事実と虚構が入り混じってる」っていう基本を忘れ去った。
もちろん区別できる熱海がいいか、というのは人によって意見が割れるところだと思うけど、結果的に全部が事実のように感じられてしまって、とにかくめちゃくちゃ詳細に説明してくるな!?っていう印象に繋がった。本キャストで見ても説明しすぎてる感あったけど、みな子回が一番この印象が強かった。

さらに、前回の「キュンです!」派生で入れ込まれたと思われる「マジ草」「だいじょぶそ?」は通常公演だと普通にスベってたんだけど、これをみな子水野がやることによって部長みたいなおじさんが使う頃にはすでに古くなってる若者言葉を一緒に使ってくれる妙齢の水野、っていう絶対そんな演出意図はなかっただろ!!!みたいな意味合いが勝手に生まれてた。

実際はこけら落とし公演じゃないけど、こけら落としだってRUPが言い張るから記念公演になってる()回にみな子が出てくれたこと、さらに言えば智則さんが出てくれたことは意味のあることだったけど、そこに込められた意義がいつものおたくたち以外に伝わったか?というと甚だ疑問だったのも良くなかったよなぁ。細々とした軽薄さが本当に大切なことを見えなくしてしまった気がする。
熱海を始めとするつか作品の演出を後進に譲りたい、っていう岡村おじさんの気持ちは分かるけど、もうちょっとちゃんと教えるか中屋敷みたいな逸材探してきて、って感じでしたね。せめてこういう記念公演は外部の人に委ねず、ちゃんと文脈を理解してる人たちでやりきってくれ。





それじゃあ面白くなかったの?って言われたら100%そういうわけでもないんだよなこれが。失われているもの、本来気にしなくていいような箇所のアラもたくさんあったけど、これまでの紀伊國屋公演を支えてきた人たちが不在の熱海としての良さというか、とにかくキャストバランスは良かった。あ、REDしか見てないのでREDの話です。



<部長と熊田のはなし>
私、荒井伝兵衛が一番好き。というか今まで一度も木村伝兵衛という男を好きになれたことがなくて、初めて部長を愛おしいと思えたのがラストレジェンドの荒井伝兵衛だったんですよね。
初日の記念公演のカテコでみな子をセンターに寄せたり、智則さんへめいっぱい拍手を送るような、限りなく紀伊國屋つか作品のおたくに近いあっくん自身への愛おしさも多分に含まれてるこの感情の有無は、個人的には熱海を楽しむ上でかなり大事だと思ってる。なにせRED初日終わりの私の第一声「◎◎◎あっくんおっぱい揉めてた◎◎◎」なのでwww
(すごいぎこちなかったけど)ロンゲもラストレジェンドも触れることさえできてなかったのに………感動して気持ち的にはその場でスタオベだった………部長、ようやく一歩踏み込むことができましたね………RED初日回であっくんがありとあらゆるボケを拾い、ツッコミを入れ、自らもボケるというスーパーマン状態で大天才!!!!!!だったんだけど、ほんとにその回だけだったので、初日にみな子水野相手にするのそんなに緊張してたのかな………やっぱ抱けてなかったんだね……みたいな気持ちにも改めてなりました(ラストレジェンドにおける「荒井伝兵衛はみな子水野を抱けていたか?問題」の結論のはなし)

あとセンブロで見た回の夏歌ダンス、あっくんを正面で見るとなんか顔がニヤけてきちゃうんだよなぁという発見。振り付けをちょっと崩して、というかアクセントをあえて抜いて踊る手先の軽やかさにジャニーズとは違う作法と色気を感じて、ダンス習ってる経歴とかあるんだっけ~とぼんやり思うなどしていた。上手い下手とかリズム感とかがどうこうではなく、見るものとして好きだな~知らなかったな~


ニュージェネ未見なのでたわちゃんの熊田は初めましてだったんだけど、想像の10倍くらいたわちゃんに寄せた熊田で漂う狂気にあてられた。モンテ前哨戦に相応しい。(この時点でモンテの存在する未来はあったのです)
たわ熊田、とにかくもぐら叩き捜査法で完全に瞳孔開いてたのが怖かった。でも、恐怖とともに何故か懐かしさも感じていて、なんでだろうなーと思って考えたら、れな総司の人斬りの目に似てるんですよね。新幕末だいすきおたくではあるけど、こんなところで総司感じたくなかったw

モンテからの刺客ことゲスト達が来た回、ちょっとした絡みと告知があったのでみーおんに代わってほぼたわちゃんが白鳥の湖を踊ってたんだけど、それが正しい振り付けというか、正しい手足のさばき方なんだなぁと振付師(仮)を見てる気分。初見の日、笑いすぎて今日イチの笑いどころ終わったな…って思ったけどwww
シーズン・イン・ザ・サンの振り付けもそうだけど、やっぱりある程度「多和田任益の身体能力」ありきで映える動きがいっぱい入ってるので、本人が踊ると途端に情報量が増えるんですよね。ダンスって不思議だ。

荒井・多和田が憩いシーンで能條さんにぶっこみ続けてたところが今回のシン熱海でほぼ唯一「いつもの紀伊國屋っぽい」を感じられたところというどうしようもない感じだったんだけどw
たわ熊田はやっぱりちょっとたわ伝兵衛っぽい素養があって、それは日替わりぶっこみにしろ、本筋の能條水野とのやんややんやにしろ、ちょっとキャットファイトっぽかったんだよね。と思ったらスペシャル公演でも能條さんとほにゃほにゃ話しており、私は勝手に沸いてました。たわあみの女子会。

本人がやってる別役っぽい、ってひとくちに言うとちょっと悪いことのように捉えられるかもしれないけど、熱海というかつか作品においては「だって同じ人間がやってるんだから」で許されると思うんですよね。これがあたおか感想パートで言ってた『客席側が持ってる役者へのイメージや印象と、演じている役の親和性』の話になるわけです。熊田であってもモンテ伝兵衛であっても、求められているのは多和田の持つ狂気であって、それなら類似性を感じるのも当然だよね、ということを実際に目にしたお芝居から再確認できて面白かった。



<あみり再結成のはなし>
あみり=愛未+海里、というあっくん発のコンビ名です。HARUTO以来の再共演!

能條さんのお芝居が好きで「推し」と呼んでるんだから当たり前かもしれないけど、捜査の一環として水野がアイ子を演じていることを観客に理解させると同時に、全くの別人であるとも認識させるところが好きだなってシンプルに感じた。
能條水野は荒井伝兵衛の童貞感と合わせて気が強そうっていういかにも『部長の好きそうな女』って感じだったんだけど、アイ子の時もそれがベースにあるからどこかで「水野がアイ子役やってるんだ」っていう意識が残るし、その上で大山にも負けない熱さがあるアイちゃんだったから好きの二乗。

公演が始まる前の各所インタビューとかパンフレットで本人は「アイちゃんに感情移入できる」って言ってて、私は「水野でぶっぱなす方がイキイキするんじゃないかな~」と思ってたんだけど、結論としてはどっちも両立してましたね。荒井伝兵衛が気が強い女好きそうっていうのもあるし、やり取りの雰囲気的に部長の好みに寄せた結果ああいういい女風の気の強さが出てるのかな、と解釈しました。

みな子の馬力はハーレーダビッドソン、という話は前回のラストレジェンドで頻出させてたんだけど、能條さんはギアチェンジがめちゃくちゃ上手いタイプ。一瞬でトップギア入れてくるのに次の瞬間には三段落としたりしてくるから、みな子とはまた違った気持ち良さがある。四本線のadidas持ってくる時、本当にさっきアイ子だった人か?って思ったりするんだよね。

一部おたく間で議題になってた「パッツパツのストッキング/ハイレグ」シリーズ、あのセリフは『ここから始まる人生の門出の日なので正月の晴れ着』という解釈だったので『場を明るくするための方便』解釈によって自由という名の無茶ぶりを与えられた能條さんが毎回考案してたネタなのはじわじわ来ちゃったな😌労災だぞ

あと、White未見なのでどうだったか分かんないけど、ダンス特化スターであったみな子に敢えて歌わせることで成立していたクソミュージカルパートが、能條さんがきっちりしっかりハモりを歌えてしまったがためにオチ以外は音が外れてないという現象。歌える女優であることはアピールできてたんですが、クソミュージカルじゃなくなったという本末顛倒感が今回のシン熱海を象徴しててサイコー。

夏歌(シーズン・イン・ザ・サン)で今回の熱海が映像に残らないのマジで惜しいなと思っちゃったんだよなーーーーーーーウテナは作品自体に思い入れがありすぎるから除外にするけど、なんだかんだ今まで見た能條さんの出演作品でぶっちぎりトップなんだシン熱海。水野/アイ子という役も、共演者も。いつだって最新作が一番サイコー!ということでもあるかもしれないけど、水野とアイちゃんを一気に観られるということがとにかくいい。脳汁じゃぶじゃぶ。



そんな脳汁じゃぶじゃぶを一緒に作ってくれたのが海里くん。

HARUTOの時点で異様な速度で成長する役者、というのが印象だったんだけど、今回お芝居ができるだけじゃなくイジられもできて、その上で嗅覚で大山をやっているという感があってますます好きな役者だなとなりました。おれの好きな役者はだいたい嗅覚でモノやってる。

初日に私がみな子の本気に飲み込まれて見失った金ちゃんの見栄による供述がどれなのか、を海里くんはちゃんと把握してやっていて、感情の流れが自然なアイちゃんと虚偽の判別をつけてくる金ちゃんの組み合わせはめちゃくちゃ相性良かった。これまで熱海見て浜辺のシーンで泣いたことなんてなかったんだけど、推しが出てることを差し引いてもグッときて泣いてしまった………

浜辺で泣けたのはもちろん役者の力量もあるけど、つまり『観客が話に追いつけてる』ということでもあって、海里くんの理解状況は結果としてはシン熱海の『説明しすぎる問題』を決定的にしてたんだけど、でもすっげーーーーーーーーーいい金ちゃんだったんだよなーーーーーーーー

海里くんの大山は床でジタバタした後の「もうなーんにも出ません」がサビで、開き直ってるのと暖簾に腕押しみたいな手応えの無さに「今の19才」を感じさせるんだよね。利己的な男だしクズなんだけど、あのくだりから明確にどうしようもない郷愁が香り立ってくる男。概念としての九州男児力があるのはのすけ大山なんだけど、差し出された1000円から「ああ、これで最終的にパチンコ打ってたんだろうなぁ」と想像できる物悲しさとか、私は若い生命にヘキがあるので19才の強かさがある海里金ちゃん大好き。





<日替わりめも>

【6/10】
ほんとに腹立ってきたんだけど、部長が「俺歌ってくる!」で『最後のダンス』歌ったのマジでなんで??????あそこは『世界の王』か『エメ』歌うところだろ???????(シン熱海公演期間中、味方良介はロミオ&ジュリエットに出演していました)エリザに出たかった味方への高等煽りならまぁ理解もできますが、客席は絶対「「「いや、今あの人ヴェローナいるから」」」って思ったでしょ。

ちなみに今日の能條さんはみーおんと一緒に水野B・水野Cって感じの出演+茶番にいたんだけど、終始どういう立ち位置でいればいいのか分からず、完全に素の表情してたので地味に面白くなってしまった。マジで芝居がないと地に足がついてないんだよなぁ。



【6/11】
昨日の記念公演との差分
・「私は能條愛未が好きです!」→「白石麻衣が好きです!」
・最後のダンス→インフルエンサー
・(ジャクソンじゃなくて~のくだり)→ダイエットに成功したぼる塾だよ!
歌の件、あっくん発の差分だとしたらみな子はエリザベートやってないことを把握していないという致命的ミスの可能性があります。どうでもいいあたおか文句なので気にしないでください。


2人はどこまで行ってると思う?のくだり
荒井「あいつ2週間前に美容院行って、4日前にもまた美容院行ってるのツイッター(当時はインスタしかやってなかったけど)で見たんだよ!男に髪色変えてほしいって言われて行ってると思わない?聞いてきてよ~;;」
三浦「おい水野、お前男に言われたのか?」
能條「言えるわけないでしょ!?!?」
からの鍵開けは能條愛未の担当美容師()
多和田「あみちゃ~ん、なんで4日前も来たんだっけ?」
能條「変えたかったから!!!」
多和田「もうちょっと聞き出します?(荒井「うん」)誰に言われたんだっけ~」
能條「フィ、フィアンセよ!!!!!(多分これはタツヒコのこと)」
荒井・多和田「今日のところはこれくらいにしとこうw」


カフェバー自白
松村・向井地・濱田「「「おれたちは!サッカー選手だ~!」」」
パス回してゴールするからお前実況しろ、俺が〇〇で、みたいな選手名つけてる流れ。なにも面白くなかったが、3人でぴょんぴょん飛びながら凱旋行進曲歌って帰っていったのは可愛かった。みーおんが。


たこ焼き屋でプロポーズのくだりで3人を並ばせるとき、「ほら早くしろ!」って海里金が水野の尻を調書でパシン!って叩いたんだけど、荒井・多和田が「「!?!?」」ってなってたのめっちゃ面白かったな。あれこそ一線を越えられた男よ。金ちゃんカッコいいーーーー!!!!!!


茶番ゲリオンの配役いる?White見てないけど、女性陣の配役が入れ替わってたと聞きました。
荒井:ゲンドウ
能條:レイ
多和田:零号機
向井地:アスカ
松村:冬月
濱田:カヲル
三浦:谷村新司

海里くんがアスカみーおんに「可愛くねーよ!」って言ってから、おもむろにジャーン!ってギター弾いたんですよwww
「ちょっと待て、審議をしよう!今こいつはオイシいと思ってると思う人拍手!!!!!!」って荒井さんの天才的リベロ力が光ったんだけど私はギター刺さりすぎて泣くほど笑った。
終わって撤収する時にみーおんが能條さんのプラグスーツもどきのファスナーを下ろして脱がせて回収していくんだけど、「水野くんこんなところで脱ぐなんて…!」って言ってたあっくんは本当に冴えてた。そんなに昨日のみな子怖かったんか?



【6/13】
本日のゲストはるっぴさん。開演前に幕前に出てきて能條さんと「元HKTのくせにー!」「元乃木坂のくせにー!」というゆるい罵りあいの後、登場したたわちゃんに「部長ー!」って飛びかかっていき、ちょっとだけふたりの愛ランド踊ってくれた(多和田「人違いです!」)夏歌のどっかの振り付けで指ハートしてたり、とにかく安定の可愛さだったんだが、それにしたってD列でも声が聞こえなくて笑ってしまったwさすがはるっぴさんw


はるっぴさん爆弾魔の「改竄熱海殺人事件モンテカルロイリュージョン、ふくしゅうのあばんちゅ~る、みてくれよな~!」告知を受けて。
濱田「誰だ!」
荒井中屋敷です」
って答えるあっくんは100点満点です。


俺歌ってくる。
荒井「カーテンの中~太陽と彼女と私~待~つ~わっ
能條「部長はあの曲歌うと、待つわになっちゃうんだから!」
新曲覚えてきたあっくんは偉いインフルエンサーは新内さんが水野やってたラストレジェンドから歌ってる)
これを引き継いでか、茶番ゲリオンの零号機(多和田)の暴走でぐるぐるカーテン踊り出したの、完全に今日観に来てた友人(ぐるカー原理主義おた)への私信で笑った。


茶番ゲリオン、本来みーおんアスカがいるポジションに入って「ありがとう、ってなに?」を繰り出してくるはるっぴアスカ、そっくりさんを理解しておる…………!!!!!と勝手に唸った私。
ちゃんとシンエヴァ履修済でワザと綾波のセリフを言う優秀っぷりだったんですけど、なにせシン熱海出演者は誰もエヴァを知らないのでボケ潰した上に履修してきてえらいみたいな雰囲気だったの、控えめに言っても地獄でしたね!!!!!!!
前日の能條アスカが「なんか知ってるセリフ言ってみろ」って振られてやったという「シンジーッ!!」を綾波で天丼しても誰も拾えない座組なので……履修してこい……


Red初日より水野のギアを上げてきた代わりにアイ子を控えめにした印象の今日の能條さん、ちょいちょい顔芸多かった。たわ熊田に向かって( '皿')!って威嚇してたのが個人的お気に入りです。
あと毛先を波巻きにしてたのも水野の色っぽさ出てて好きだった~11日は全部内巻きでした。



【6/18】
本日のゲスト鳥ちゃん。あまりにも頼りがいがありすぎて、頼む!!!!!!!!21日まで全部出てくれ!!!!!!!!!!!!!!!という感情しかなかった。鳥ちゃんの爆弾最高すぎて初日はじまったな!とか言ってたら千穐楽になってしまい…………しまい……………

スペシャル公演にて味方が抱いていった新しい紀伊國屋に命を吹き込んだのは、爆弾の役割を全うした鳥ちゃんだったんですよ。おれたちはもう彼無しでは生きられない体になった。鳥ちゃん以外の誰が中江アスカ(後にみーおん体調不良による代理だったと分かる)を拾えるんだよ。ちなみに鳥越カヲルもやっぱり他に渚カヲルくんがいるパターンだったので、濱田の罪は増えました(多分セリフそのまま引き継いでるから)


爆弾魔。
鳥越「(海里くんに)公開稽古以来やな!!お前『俺イケメンだからどんな髪型でも似合っちゃうんですよね』って言っとったなぁ。ええなぁ。俺なんか試行錯誤してウルフとか流行りにのってやってみたら、黒羽麻璃央に『鳥ちゃん髪切らないの?』って言われたよ!なんで?評判いいよ?って言ったら『それ奇抜なスタイリストさんとかメイクさんだけじゃない?』って!!!!!!たしかに黄緑とか紫みたいな人ばっかだよ!!!!!!!!!!

一気に捲し立てた時点で爆弾としての役割を十分に果たしていた。
最終的に半裸になって板の上でビチビチ跳ねながら「俺も教場出してください!!!!!!!!」って言ってた。爆弾ってこういうことなんだよなぁw


俺歌ってくる。
荒井「ブンブンブンブンブンブン♪ハチが飛ぶ♪」
能條「部長はあの歌わけわかんなくなっちゃうんだから!!!!」
零号機もインフルエンサーかな~と思ったら特に固定曲の振り付けなしでした。その代わり、うっせぇわのラストだけフライングゲットの振り付けになってた気がする。というか、うっせぇわ1回しかなかった気がする。たぶんロシアン操作法の方がなかったかな。


今日とうとう晴れ着が「スケスケのレオタード」になってて、それはもう捕まるやつ!!!!!!!!!!!
あの捜査室、静の水野と動の熊田というタイプ違いの頭おかしいやつがいるので、荒井伝兵衛もそりゃ狂うわと思いました。

「君たち仲良いねぇ!」の熊田と水野がやいのやいの言ってる中で唐突に
多和田「こーんな顔して!!!毛穴開いてるし!!!」
能條「!?!?!?(バッと鼻両手で隠す)」
という謎のやりとりも始まってて。あのたわちゃんのテンション、完全に水野と″女″張り合ってるモンテ部長なんですよ。頭のおかしさで競い合うたわあみ捜査室楽しかったし、ようやく皆エンジンかかってきた感じがしたのでほんと………同じキャストで岡村演出熱海リベンジしよ……





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