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『Zoo-Z the STAGE -コンクリート・ジャングル-』感想

これ書いてる今日が8日で千穐楽が11日の舞台(Gロッソ公演・チケット代11000円)の布教さすがに難しくない???????しかもまた緊急事態宣言出るとか言ってるが???????という気持ちはありつつ、この萌えギレテンションをどうにか昇華させたいので『めちゃくちゃ2.5次元っぽいけど原作がないので事前履修不要な代わりに、「ここは原作で詳しく書かれてるんだろ!?!?」という飢餓感をいい意味で煽られる』舞台Zoo-Zの話をするわよ!!!!!!!!!!!!!





【公演情報】

『Zoo-Z the STAGE -コンクリート・ジャングル-』

演出:鄭 光誠(VACAR ENTERTAINMENT)
企画・原案・脚本:山田一
舞台版製作委員会:ムービックサンライズプロモーション東京
プロジェクト主催:ムービック


キャスト
[警視庁生活安全総務課 生活安全対策特別捜査隊 通称:動物園]
藤堂礼央/五十嵐啓輔
新城大輔/中島礼貴
山田一鉄/反橋宗一郎
川田勉/川末敦
加藤澄江/音羽美可子
仙波美冬/松下軽美

[Squad]
カオル/鮎川太陽
シンジ/小栗諒
ハヤテ/輝山立

[虎狼会]
遠井仁/日向野祥

[喫茶「キバタン」]
木場宗一郎/塩崎こうせい
生田麻里/篠崎こころ


亜久津遼/成松慶彦
テル/秋葉友佑
永峯佐喜人/上仁樹
大平優/三谷怜央
嶋村透留/石川翔
真鍋ちい/新川眞白
新井久実/塙さより
オサム/宮岸泰成


太田薫子
古川照之
朝比奈佳澄
鈴木龍平
古河大地
名嶋あゆみ
佐藤龍輝
河合拳士朗


【公演日程】

2021年7月7日(水)~11日(日)
東京ドームシティ シアターGロッソ

stage.zoo-z.com



—— 俺は、確かに見たんだ。
あの人は、猫になって行ってしまった。


正義感が強く、いまどき珍しい熱血漢である巡査長・新城は、とある聴取の場で上司を殴ってしまう。
免職を覚悟した彼に出された辞令は、警視庁きっての変人たちが集うといわれる
「警視庁生活安全総務課 生活安全対策特別捜査隊」への異動命令だった。
通称「動物園」と呼ばれるその場所で、新城はやる気のないキャリア組の警視正・藤堂とコンビを組むことになる。
藤堂から聞かされたのは、ヒトとは異なる進化を経た、ヒトではない人々……化人(けにん)と呼ばれる存在のこと。
「動物園」は化人にまつわる事件を担当するチームだったのだ。


聴こえるかい? 命の歌が。
歌えるかい? 命の歌を。
生きろ、生きろ、命の限り。
たった一つを謳歌しろ。


生きる。それが最終目的。


これは、コンクリートジャングル(東京・新宿)で生きる、とある命の物語。



観るおたくはもう皆チケット持ってるだろうからネタバレ配慮はしないです。

公演詳細引っ張ってくる時の検索でムービックの新規プロジェクトとして発表された命の謳歌メディアミックスプロジェクト「Zoo-Z」“って表記があったし、全公演アフトあってカメラも入ってるのでさすがに舞台単発で終わることはないと思うんですけど、あのーーーーーーーーーーーちょっとこれ舞台で続編なりスピンオフなりしてほしい点が多すぎるんですわーーーーーーーーーーー

あらすじにもある通り、『化人』という動物の因子を持っている人達の話なんだけど、因子の力がどうとかいう異能力モノではなく、彼らが『ヒト』の中でいかに共存しているかという物語なんですよ。公式にまとめてあるようにいくつか特殊な用語出てくるけど、無気力すぎて一切文字が読めなくなってるタイミングと重なってしまったがために私は読まずに行ったし、むしろそれが良かったんだと思う。『日常会話に出てきた知らない単語』として扱われて説明されるこれらの言葉の扱い方を筆頭に、彼らの素性は『特殊』だけど『特別』ではないという世界観が徹底されてる脚本がすごいよかった。

様々な団体、境遇、思惑の人々の人生が行き交う群像劇としての作り込みがしっかりしてるので、個々の生い立ちやストーリーすべてが語られるわけではないけど「知り合い」くらいの距離感の人となりを知ってるような感覚がして、もっと知りたいなっていういい意味での欲求が素直に出てくる。化人が何の動物の因子を持ってるかは他人が勝手に明かさないのが「マナー」とされてたり、過去の話を「これは俺が話すことじゃないから仲良くなって自分で聞きな」って仄めかす(一応観客には開示される)辺りとか、温度感が上手いんだよな。
正体を隠す、って話になるとそれを明かすのは禁忌!みたいになりがちじゃん。そういうこの作品1本である程度完結させないといけないが故のパワーワード、みたいなものが加減されてて、そういうのがメディアミックス前提になってるからこそ、無理やり語ったりキャラクター絡めたりしなくていい作品としての余裕なんだろうなぁとも思う。化人の中でも種類は色々だし、発現する特徴の大小も様々、というのも柔軟だなぁという印象。

動物の因子の力で問題を解決する!みたいな話じゃないからファンタジーとも言えなくて、でもキャラクターが多彩だから「バディ刑事モノ」だし「ボーイミーツガール」だし「姉と弟」だし「ヒトと化人」だし、とにかく色んな関係性の要素を内包してて、私は2.5っぽいが一番言いやすいかなぁと。最近2.5作品吸ってなかったからすごい楽しかったな~~~久々にオリジナル作品で脚本がしっかりしてて面白い作品見た気持ちでほくほく帰宅した。
世界観設定が特殊なオリジナル作品ってアレなこと多いけど、『ヒトが動物になる薬』とか『不死』ってワードが出てきてもシラけず、そういうものだと納得させる力が足りないって話を最近してて、Zoo-Zはまさにこの力がしっかりある作品だなって感じた。その上でキャラクターコンテンツとして楽しめるの、ムービックの手腕を感じる。

2.5っぽい、という表現を連発しながら咀嚼してたんだけど、原作がないから「声が似てる!」とか「キャラ解釈が合う/合わない!」とか気にせず、目の前に出されたものをあるがままに受け止められるのがめちゃくちゃノーストレスだったんだな、と思ったんですよ。もちろんそういう作品の見方だって楽しいんだけど、特殊設定モノでその見方する必要がなくて面白い作品って若手俳優界隈だと貴重になりすぎている。と、メサイアシリーズやSLAZYを失ったおたくは思うよ……(メサイアは原作小説1巻存在するけど)

これは事前に一切読んでなかった用語集。文字にすると結構な量あるけど、これが「冒頭からの説明パート」って感じで一気に語られることなく作中で自然と語られていくのが上手いんだよなぁ。
stage.zoo-z.com





ちなみに私が観に行くことになったきっかけは「髪染めてから黒髪が好きだったんだと気づいた」って言ったら「次の舞台は黒髪です!」と斡旋され、「面白そう?どう?」って聞いたら「観るまでさっぱり分かりませんが、長い手足は標準装備としてご用意しております!」と言われたのでそれはそうだわ!って信じてチケット取った。なお、すべてマシュマロでのやりとりなので鮎川ブローカーがインターネットの海のどこかにいる。

いや、ほんとにさぁ、安直な萌え消費はダメだと思うんだけど、それは理性の話であって本能的にヘキに触れられて反応しちゃうのは仕方ないじゃん?????ダブエス*1始めた結果、手足のみならず声までバフかかるようになっちゃってて
「そんな声でそんなトーンでそんなセリフを言うな!!!!!!!!!」
ってすっごい萌えギレした。
「俺じゃ、ダメか?」ってお前そんな、それこそサムくなるじゃん普通………………文字で読んでてサムいな、って思ったでしょ皆………………でもこれ一連のセリフの始まりだけで、後半ほとんどニュアンス覚えてないんですよ………意識がどっか行っても声は耳に入ってくるわけで、やめろやめろ人の細々としたヘキをピンポイントで殴りに来るな!!!!!!!!

たぶんだけど2.5作品やる時はキャラ完遂主義すぎて本来できる芝居の幅を狭めてると私は思うよ。シャチ=海の王様という設定からあの「王様だから」の台詞ニュアンス出してくる解釈気になりすぎんか?もう私にはなにも分からん。唐突に正気に戻って芝居の話する程度にはなにも分からん。
太陽というかカオル一人ならまだどうにかなったんだけど、前述したメサでもスレでもほぼ起こらなかった現象としてあまりにも私と似たようなヘキの人間が作ってる気配がして、結局10分に1回くらいの頻度で各所で萌えギレしてた。心の中の審査員席に座ってる本能の私がホイホイ上げる⑩の札。おたく、生きることにエネルギーが必要すぎる。

だってマベ、ネルケ、ところによりポリマジ、みたいな感じで2.5作品とか周囲ぐるぐる回遊してると年々新しく知るキャスト少なくなっていかない?(半分悪口)私はここに旧クリエ含む、って感じなので今回のキャストはほんと馴染みが薄くて、名前は知ってるけど見たことあるかな……?って感じのメンツだったし、ここに11000円出すのは正直かなり信じる力が必要だが………って思ってたけどマジで普通にキャラ萌えしていた。

化人の子たちは皆色んな動物の因子を持ってるけど、彼らに共通してる『共存』というテーマの表現が多彩なんだよね。
ただの人間である透留くんの役割がかなり象徴的で、佐喜人と優っていう元々の友達が化人だった、けど変わらず仲良くしてるってところもそうだし、カオルの独善的で博愛主義的な長としての『愛』では足りないのに透留くんから差し出された『友達』の手をシンジが握るのは、事件が起きて巻き込まれて解決する、っていうざっくりとした展開の後に来る『日常』と『共存』の象徴じゃないですか。
『共存』は化人同士にも存在しているから、刑事でたぬきの一鉄とヤクザでジャーマンシェパードの仁が幼馴染っていう因子に関わらない関係があるかと思えば、テルとちいみたいに因子的な『共生』関係を一緒にいる理由にしたりしてる。新井ちゃんは因子で悩んだ過去があるから『共存』のために普通を望むし、新城はいまだに自覚の薄い因子と化人という特殊事情を<動物園>での仕事自体のOJTと同時に学んでいく。
いくらでも掘り下げ甲斐があるし、物語が進めば進むほどこの先も色んな関係性が生まれていくんだろうな~と思うんですよね。




とりあえず透留くんたちとの山口旅行篇が見たいし、Squadの日常篇も欲しいし、一鉄と仁の過去回想ドタバタ珍道中篇ももう少しもらっていいですか…………………マジでズズステ大体私のヘキで出来てていやだ………
というわけで一応チケット案内です。

stage.zoo-z.com

チケットぴあ(購入手前で座席分かる)
https://w.pia.jp/t/zoo-z/

e+
Coming Soon

ローチケ(購入手前で座席分かる)
Zoo-Z the STAGE -コンクリート・ジャングル-|ローチケ[ローソンチケット] 演劇チケット情報・販売・予約


7/11までしか公演がないんだけど、今のところ緊急事態宣言出てもチケット足せると思うので(ふんわりとした表現)私の萌えギレポイントが知りたい人がいればチケットチェックしてみてください。
Gロッソで舞台観たことある人は分かると思うけど、縦に高いステージを上から下までがっつりシーン分けも兼ねて使うので後方席の方が見やすいと思う。
円盤出たらそのうちどこかで配信もやるかな?なんとか舞台2作目までやってほしい気持ちしかないので、今回予定合わない人も次回よろしくお願いします。




なにかあれば。
marshmallow-qa.com

*1:「アルゴナビス from BanG Dream! AAside」音ゲーこれ以上飼えない……って呻きながら昨日までイベント叩いてた