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脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」感想

石井が新曲書くよと言ったので、ゲームとほぼほぼ同じ理由で釣られて観てきたドマステ感想さっくりと。
アニメイトのレジ並んでたらdeSLASH流れてきたあの日のこと、今でも鮮明に思い出しますね。





【公演情報】

脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder

原作:Nitro+CHiRAL
演出:中屋敷法仁
脚本:内田裕基

キャスト
瀬良垣蒼葉:永田聖一朗
紅雀小波津亜廉
ノイズ:富園力也
ミンク:八巻貴紀
クリア:山縣悠己
ウイルス:富永勇也
トリップ:吉岡佑
ミズキ:岩城直弥
悪島:守谷勇人
蓮/セイ:山崎晶吾

【公演日程】

2019年12月20日(金)~12月29日(日)
品川プリンスホテル ステラボール

https://www.nelke.co.jp/stage/dmmd_stage/

今よりずっと先の未来。
日本の南西に位置する碧島(みどりじま)は、日本有数の財閥「東江財閥」有する豪華な会員制娯楽施設「プラチナ・ジェイル」と、強引な開発の犠牲となった島民たちが追いやられた「旧住民区」に二分されていた。
旧住民区では、とあるゲームが流行していた。かたやチームを作り、肉弾戦での縄張り争いを繰り広げる「リブスティーズ」と、かたや仮想世界を舞台にした電脳オンラインゲーム「ライム」に熱狂する「ライマー」。
主人公・蒼葉はそのどちらにも興味を示すことなく、旧住民区でのんびり祖母と暮らせればそれでいいと思っていた。
しかし平穏な日々を揺るがす異変は確実に起こり始めていて—。





開演前の時点でめっちゃ石井の音がするステラボール…………客層的にはやっぱり原作ファン多い感じかな。影アナがゲームのデジタル音風になってたのよかったなって思ったんだけど、あれさすがに生でやるの難しいよねw
一幕終わった瞬間の感想としては「GOATの新曲!!!!!!!!!!!!!!!!!!!石井この曲いつ売るの!!!!!!!!!!!!!!!!」でした。仕方ない。てっきりオープニング的なとこに使うのかと思ったらルート分岐シーンでした。ここの話は後でしますが、また原型留めてないアレンジverが展開される前にこれを配信してほしい。*1頼む。今売って。

12/23夜に見たのでノイズルート。ノイズめっちゃバブいな………………と思ってたら、カテコ挨拶でかわいい関西弁喋りながら初舞台だと言っててwwwいいのかそれはwwwww
でも確かにキスシーンめちゃくちゃ思い切りが良かったんですよね。噛み付いてく速度からリップ音がっつり入れて離れるとこまで、ノイズっぽさある~と思った。
原作がいわゆる年齢指定かかるタイプのゲームなので、該当シーンはダンスで表現するよ!方式だったんだけど、ステラボールの規模でやるにはちょっと地味すぎる振付だったかな。紀伊国屋ホールくらいのサイズでやったら雰囲気出ててよかったかも。それよりこのルートの場合、ノイズと蒼葉の殴り合いの方が遥かにエロくて\さすが中屋敷!/\たっぷりぃ!/って内心大向こう連発してた( ◜◡◝ )
ノイズの子はあんまりダンス得意じゃないのかな~~~八百屋舞台で踊るのってやっぱり普通は難しいよね~~~と思ってたら、ラストのAI CATCHで踊るソロは割と動けてたので、細いから体幹鍛えるといいんだろうなぁって気持ちも若干あり( ◜◡◝ )


蒼葉役の永田くんが動けるタイプなのは知ってたし、実際動けてたのもあるけど、なにより背中から腿辺りまでのラインがスチル絵のまま下半身しっかりしてるので立ち姿一つとってもすごい頼り甲斐があった。そういうところからすでに蒼葉。いらないセリフが多い割に必要な部分が足りなかったりして、蒼葉というキャラクターを表現する上ではかなりハンデ背負ってたけど、絶妙にちょろいところはしっかり出てたので永田くんほんとすごい。ノイズルートの蒼葉はえっちなおねえさんだったそうだった……お姫様抱っこされるよりする方が楽そうで、さすがすぎた。せっかくだからAI CATCHで走る演出欲しかったな~~~~あれだけ動いてるのに贅沢な話だとは思うけども。


脚本が原作そのままなぞってる状態だったので、BLゲーなんだよなあ………と思うとやっぱり生身の人間で見るのはちょっと恥ずかしさあったんだけど、それを感じなかったのが序盤から一番絡みがある紅雀だったのがかなり意外だった。正直ゲームの時は、ちょっと、くどいんだよな…って思ってたのでwテキストで読みながら声優の芝居聞くのと、生身の人間が動きながら芝居するのとでは差が出るよなぁ、っていうのを一番感じたのはここ。
演出やしきさんの時点で、一押しを当てろレースを勝手に開催してノイズに張ったんだけど、結果的にはキャラ単推しがノイズで、推しカプは紅雀×蒼葉だな?って思いました( ◜◡◝ )一幕から蒼葉への「好き」がダダ漏れてるのがすごい丁寧なんですよ…wでもゲームもこうだったなぁって思ったので小波津くんのがんばりの結果かも。
ちなみにこの日、紅雀登場のところでSE鳴らなかったのミスだよね?w紅雀が板の上に出てきてるのにミズキも蒼葉もモブも喋らず、時間止まってない…?と思った瞬間\キャ-!/って黄色い声やってくれた永田くんは超えらい( ◜◡◝ )それ追いかけるように女の子の黄色い声SE鳴ったけど、今日初日じゃないよね!?音響しっかりしてくれw


ウイルスがめっちゃ良かった話していい?\いいよ!/
蒼葉役の永田くんがお芝居上手いのは知ってたので、彼を除いて一番好きな芝居してたのがゲームで一番好きなウイルスだったんですよ( ◜◡◝ )休憩入る前にウイトリで軽い日替わりネタやるんだけど、素の時の声色変わるやつが聞けてハッピーでした。毎回やってるのかな。ちなみにこの日はトリップの「俺、昨日M-1見たんだけど」から始まるゆるーい漫才w
吉岡くんが演じる気だるいキャラ観るのは今年2本目なんですけど、まーーーーーーーーーー合ってる。もともとちょっと甘い彼の滑舌が、トリップとして見ると途端にそういうものだと思えてくるからすごい。ウイトリと蒼葉の絡みもっと欲しかったですね。


\れんれんお!/の山﨑くん、キャスト発表前にウテナ黒薔薇編で御影先輩やってほしい人として名前が挙がってるの見かけたことがあって、それからずっと気になってたんだけど、セイのところでわかりを得た。蓮とセイやるの、着替えもしっかりやるので台詞量以外のところがなかなか大変なのでは、と思ったかな。蓮レートに思い入れがありすぎて、多分このテンポ感だとしても見たら泣いちゃう………って気持ちになってた。


共通パートだと情報量少なすぎるのがミンクさん。もうちょっと見ないと良し悪しの判断すらつかない。結構細身だな~って感じしたのと、踊りが控えめな感じがミンクルートでどう活かされてるのか気になる感じ。脚本の話になるのでこの辺はまた後で。


クリアは動きがめちゃくちゃかわいいんだよ~~~~踊れる子だなっていうのがAI CATCHでめちゃくちゃ伝わってくる。前述の通り、各キャラともに観客の想像を掻き立てるように踊れることを求められるので、クリアルートもちょっと気になった。該当シーン全然覚えてないので、余裕ある人はゲームでさらっと予習してからどうやってダンスで表現してるのか見る方が面白いかも。


2.5舞台でも再現度の高さ、とかよりお芝居力を重視する派なんですけど、それにしたって悪島の再現度が良すぎて褒めるところしかないwww基本的に立ち絵くらいしか出てないはずなのに、動きのうるささがめちゃくちゃ悪島ですごいよかった。デカメガホンずーっと持ってるので、カテコでお辞儀しながら据わりがよさそうなところを探して持て余してるとこ含めてよかった( ◜◡◝ )


ニトキラ恒例の攻略対象じゃない親友のミズキ、たぶん担当回じゃないルート持ちのキャラより出番あったよ。蒼葉のはじめてのスクラップなので、お芝居としてはほぼほぼミズキしか頼れないシーンなんだけど、蒼葉⇔暴露並に『異変』を観客に伝える力があって冗長かな………って思ってた一幕でまず最初におっ、面白くなってきたなって感じさせてくれるシーンだった。あとからルートによってはお見舞いのシーンあるってレポ読んだので、共通パートも完全に一緒ではないみたい。




で、脚本の話。一幕はゲームの共通パート、プラチナジェイルに乗り込むところまでなので、かなり駆け足&説明セリフが多すぎると思った。テキストで読むときのモノローグが全部そのキャラの台詞になっちゃってて、そこを生身の人間がやって不自然じゃなくするのが脚本の仕事でしょ!?っていう( ◜◡◝ )テキストおこししたらほぼ完成しちゃうよこれ
薄ミュみたいに、個別ルート単発公演で2時間15分やったら脚本もしっかり書けたんじゃないかなと思ったんですよね。まず最初に。さすがにそこまでの博打うつのは難しかったんだろうけど、ストーリーが早足で進むから原作知らないとストーリー引っかからないだろうし、原作知ってるからこそあのストーリーをがっつり見たかったなのになぁって気持ち。なので、おそらく蓮ルートはゲーム同様、一幕から共通パートじゃないんだろうな。
ノベルゲームってプレイヤーの文字を読む速度でテンポ感が変わるから、舞台脚本は情報量少ない割にテンポ遅すぎると思った。2.5舞台の脚本やるのに自分の筆の力が信じられない脚本家は、シナリオそのままなぞるのが悪手になるか否かだけでも見極めてほしい。
共通パートが駆け足すぎる一幕を見た私「森を出るのに時間がかかっていたのは正しかった」


一方で演出はさすがやしきさんだったんですよね……やしきさんが脚本もやるんじゃダメだったのかな………スケジュール的に難しいか………
私にとってドラマダの面白かったところって、各ルートのTRUE/BADエンド分岐の演出のゲームっぽさだったの思い出した。ノベルゲームだけどそこだけは単純な選択肢を選ぶだけじゃなくて、しかもその個々の演出がちゃんとそこまでのストーリーにおける各キャラクター性を反映してるところが良かった。そのニュアンスが一番出てた演出が、一幕ラストで個別ルートに入るところだったんですよね。しかもそこでGOATの新曲が流れるのでもう加点の連続。
この新曲の歌詞に「無数の岐路に立ち」って入ってて、輪を描いて回っていた5人の中からその日のルートキャラと蒼葉が頭上に伸ばした手を視線で追いながら中央に抜け出す、っていう振り付けとの相乗効果で『蒼葉に選ばれたルート』って感じがしたんですよ。蒼葉≒プレイヤー≒観客なのでそれは正しいんだけど、その瞬間に私の脳裏を過ぎったのは蓮の存在で、あの瞬間に泣き出しそうになってしまった。蓮ルートの配信、ディレイのみでも買えるかな。ついでにGOATのライブパートも配信に含めてほしい。




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*1:GOATBED石井秀仁は発売有無関わらず楽曲の原形がなくなっても永遠にアレンジを続けます