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『髑髏城の七人season鳥』感想まとめその1

2017年の夏は豊洲のお城でぐーるぐる。バイトシフト並、とまではいかないまでも日雇い派遣髑髏党くらいの頻度で行ってた鳥髑髏まとめ。花髑髏観劇を前提としてるのでとても長い。

 

 

 

 


【7/8ソワレ】
ありとあらゆることがズルいぞ鳥髑髏。イグザクトリィ……

私の中でのらんべさんって花らんべさんがとてつもなく飛び抜けていたんだけど鳥らんべさん…………らんべさんさぁ……

ネタバレ見ずに行って!と言われたので了承のもとクラスタをミュートしてたわけですが、ミュート解除したらTLが鳥髑髏の話題で溢れかえっててすごい世界にきた。

鳥天魔はワカ天魔が生きてて次の機会を狙って長年潜伏してたらこうなったんだろうなっていう変化というか、手段に出てきていて、ワカ見た時に思った『未來さんの天魔は宗教家の素質がある』に着目されてて度肝抜かれた。教祖様。そうだよ信仰って防御不可能な万人の弱点なんだよ。

所謂カルト宗教なんだけど、それが戦国の世で力を持っていることは秀吉がキリスト教弾圧したことからも明白で、半蔵達が山伏の格好してたことが髑髏党への対抗を宗教戦争として片付けようとしている先進性に乱世の終わりを見た気がした。こういう視点でこの時代見たことはなかったから新鮮だった。

十字を切るように額・胸・額と触れた手が天に伸ばされるのはそもそも天魔が殿に抱いていたのが信仰であって、それを他者に伝道するための形をもたせたのが髑髏党である。殿が取り入れ、秀吉が嫌う西洋宗教の要素でそれを象ったことは、そのまま天魔が8年以上抱き続けた狂信を表してる。

鳥天魔の宗教の話したいって言ったら戯曲買ってって言われたんですけどもしかしてそこ言及されてるんです???????だって花の天守閣は玉座だったのに鳥は御神体の座だったじゃないですか。胡座組んでそのまま浮かんで奇跡とか言い始めてもまったくおかしくないっていうかなんなら浮くかと思ったし、あそこにあんなに人がいるのは天守閣ではなく儀式の座と化してるからじゃないですか。光秀を唆した時はまだ宗教家の素質は潜在してたのだろうけど、あるいはそこで開花したと言えるかもしれないなぁとかわくわくしてしまう。私は宗教とか信仰の話がだいすきです。

山伏は半蔵の案なのかな鳥半蔵めっちゃ賢いな、って思って無界の里でオペラ下げたら聞いたことある声でまぁびっくりしましたよね。桃さんいい役どころじゃないよ最高の役だよ……(二幕になるまでほんとに気付かなかった)半蔵との殺陣そりゃ凄いはずですよね!!!桃さんって認識しないまま凄いなって思ってました次はちゃんとみる!!!太一さん未來さん桃さんなんだから当たり前なんだけど語彙が死んで「殺陣がすごい」としか言えない。

ワカ見た時には太一さんの殺陣の凄さって知ってて、だからこそ同じくらい凄まじい速度の殺陣をやる未來さんにびっくりしたんだけど、知ってても驚かざるを得ないラストの天魔と蘭兵衛さん。肉眼で見てるのに早回しなのかと思った。『太一さんの殺陣』と『vs未來さんとの殺陣』は完全に別物。

らんべさん………らんべさんの話ね……………どこからすればいいかな…………まずはお化粧かな。上は舞踊の時のお化粧をちょっとアレンジしたような、二重幅より広めの赤ベースでダブルライン→目頭から目尻へ広がるように明確に切れ長目を意識した白ハイライトで目頭切開で折り返し無しの黒ライン。下は涙袋を赤ベースでなぞって目尻はいつもの黒ライン。赤ベース=ぼかし入れてピンクがかったシャドウ。二幕上は目尻を延長線に跳ね上げた赤ライン、下は赤ベースを涙の後のようにじわじわと頬へぼかしていて、クマみたいに半円型のぼかし。前楽美女丸思い出してくれ。口元は一幕が軽く肌色で抑えた自然色、二幕でティントみたいにグラデぼかしで紅入れて、無界のシーンはもっと色味が濃くなってた。口端をはみ出して塗ってたのは無界からに見えた。眉は終始髪色に合わせた灰色。いつもの鋭角じゃなくて自然な角度ついた眉。ベースの色味がけっこう肌色寄りだったのが新鮮だった。多分髪色の関係もあって、最近の映像仕事で塗ってる色よりすこしオレンジみの強い肌色。大衆の時みたいな赤ベース塗ってる感じではない。

化粧の話だけで息切れしてきた………着物の話と下ラインのぼかし変化の話からの役解釈の話をしたい……………先が長い………

ワカ蘭は救われてしまった命を捨てないために生きていて、彼が望んでいた武士としての生を貫き通せたことは幸せだとさえ思えて、生き方自体は幾分か前向きになったとはいえその望みを花蘭も持っていたことが、私が好きだと感じた蘭がいるんだという嬉しさを感じた要素でもあった。

でも鳥蘭は違うんだよ。あれは2人の蘭だった。現世を生きる蘭と、天魔の怨霊の蘭。夢見酒に喚ばれた、死んだはずの男。拾われた命が8年生きてきた器に残っていた、もう1人の蘭。今回は着物だけじゃなく、化粧でもそれが現れてたと思った。

潜在的に他作品のこと思い出した可能性も否めないけど、今回天魔と蘭が纏った『赤』は殿の色なんだと思った。無界屋蘭兵衛の纏っていた羽根を、殿の赤で染めた黒い天魔の怨霊が二幕にいた。1つの器に2人の蘭がいるから、どちらも纏っているのは同じ羽根。黄泉の笛で纏った曼珠沙華不釣り合いの緑は、花と同時に出るはずのない葉を表してるのかな。あれが2人の蘭の境界で、どちらでもあってどちらでもない鳥蘭の正体なんだと思った。花蘭がラストで本編にない浅葱色を纏ってあの中に立っていたことを考えても、あれが鳥蘭を示しているのではないか。

二幕でにじんだ涙の赤は、無界→終盤でどんどん範囲が狭まって一幕の涙袋をなぞる形まで戻っていく。ワカも夢見酒に喚ばれた蘭だったけど、鳥蘭の終盤は蘭兵衛だったと思う。あの叫びは現世を生きる蘭の叫びで、2人だけれどどちらも『蘭』だから、そう在ることを受け入れた蘭だった。

怨霊の蘭はずっと眠っていて、8年前から時間が止まっていたのかなぁとさえ思えた。それくらい現世の蘭は成熟した大人の、ショーアップされた忘八稼業やってることにも違和感のない男だった。無界の女達の顔を一つ一つ覗き込む様と、身を傾けて女達の話を聞いてやる姿はあまりに乖離していた。

太夫の問いかける「どうして」への答えが「別の人間だから」ということはワカの頃から疑いようがないと個人的には思っていて。花蘭にも付与された太夫との特別な関係性を持っている鳥蘭に殿からの遺言が届くのは各々異なる「蘭」の生だから、としか捉えようがない気がするんだよなぁ。

太夫に言葉と視線を交わしながら触れる蘭と、言葉を紡げないまま彷徨い続けた視線をぴたりと据えて仮面に触れる蘭が、同じである/延長線に存在するとはとても思えなかった。ワカ蘭とも花蘭ともまったく違う解釈なのが鳥蘭。

仮面のシーン本当に凄かった………ワカ見た時に一番鮮烈だったのが数珠のシーンで、今回はその設定がないから口説きどんな感じなんだろうって軽く考えてたのに、まったく異なるアプローチであの鮮烈な印象を再び味わえると思ってなかった。

解釈の話は回数重ねると変わるはずなので戯曲は買っておいて8月頃に読むのもいいかな………日によって変わりそうな辺りの感想だと、太一さんの台詞の言い回しが現代劇でも聞いたことのない喋り方でなんかもう凄かった。蘭としても太一さんとしても見たことないやつ。(語彙力がしんだ

天魔の衣装に合わせるように襟のあるシャツ?みたいなの着てる蘭すっごい新鮮だったし、そこから見える顎と首の境目あたりに夢見酒の跡が残ってるのがすごく良かったですね。良くないところなどないわけだが良かった。

英語バンバン飛び出すとか敬語調の天魔も日によると思うけど、あれとても理に適った猜疑心の解除法だなって感じた。誰しもに胡散臭いという印象を与えておきながら、唐突に天魔本来の口調で突き付けられる甘言は信仰心を持たない人間をカルトに落とすための計算が尽くされてる。未來さんも声に力が宿るタイプ。

結局花は一回しか見られなくて、しかもラスト大号泣だったから記憶にないんですけど、鳥蘭はラストさぁ、足を止めて無界屋を見上げてたんだよ……………もうさぁ…………

 

 

 

 

 

【7/15マチネ】
臨時バイトさん(勝地涼くん)がいらっしゃいました。DVD10本売るまで帰れないそうです。休憩中も売っててめっちゃ面白かった。

一幕はダブルラインの赤薄め、二幕は上のラインを太くするように赤シャドウ足して、涙袋より幅広めに赤シャドウ塗って黒ラインの跳ね上げに合流させてる感じ。口元は向かって左から右へ濃くなるグラデで、下唇を厚くするように下にはみ出して塗り。

蘭兵衛さんが兵庫のこと兵庫さん、って呼んで敬語で喋るのが好きすぎて……好きすぎて…………

今日の蘭、「救いの里、か。くだらんな」のところですごい眉顰めてて。あれを悲哀ととる人もいると思うけど、個人的にはほんとに馬鹿にしてるというか、あれだけ表情豊かな一幕蘭兵衛さん見たあとだと、蘭自体がもともとすごく感情表現豊かな人なんだろうなって思えてくる。

女の顔覗き込むのも、その死を悼んでるポーズを取りながら一つ一つの死で自身が怨霊の蘭であることを確かめて踏みしめてるように見えるんだよなぁ。それが殿の遺言に背いていたと知った時、あの人にとって縋れるものは武士としての矜持だけで、だから「それだけは御免だ」なんだよなって感じた。

夢見酒呑んで、天魔の座にもたれる蘭という今世紀最大の美に頭をやられすぎてお芝居の細かな差が見えなくなりつつある。困る。美しい。先週の仮面に手を伸ばすところは甘美な恍惚の気配を感じたけど、今日は苦しさから逃れるように縋っているように見えてつらかった。

思い出した。今日のvs天魔殺陣ももちろん凄かったんだけど、あの速度の刀がぴたりと止まった時の蘭の口惜しい表情見て、ああほんとに天魔って殿に瓜二つの影武者だったんだなって思った。これ公式設定ですよね?本筋で語られてる髑髏城見たことないからイマイチ実感なかったけど、今日初めて納得した。

あの状況と心境で、それでも天魔を斬れない理由はそれしかないなって思えた。愚かだと言われても、武士の矜持を守って仁義を通すことだけがどちらの蘭にとっても唯一できることだったんだなって。花蘭がずっと自身の芯として持ってたものが、鳥蘭にとっては最後に縋る自分自身の姿だった。

ワカ蘭の場合、あの人はずっと死にたくて死ねなくて心に空いた穴をそのままに生きてたところに夢見酒流し込んだ結果、武士として殿の配下としてのみ正しい生き方と死に方をしたんだと思ったから、「それだけは御免だ」頑なな武士道に感じられたんだよなぁ。鳥蘭はそれに縋り付き寄りかかってる感じ。

天魔が生駒の手をとって立ち上がったとこで手繋いだままぶらぶらしてるのかわいい。先週よりイグザクトリイィ…でした。

今日の天魔、無界でビューティフルって言ってたんだけど話題になってないから初出ではないのかな。蘭との合流のとこで「おーーーーーーーーーーーーーーーーい」って完全に「どこに行っていた!」のタイミング外させてたり、段々かわいさが増していく。髑髏党信者の道歩んでるなぁ。あれがあいつの手口だ。

鳥天の信仰論はすごく説得力があるんだけど、あれは天魔が心からそれを信じてるというより、信じてる自分を演じていないと8年前の出来事を処理しきれないからなんだよ。殿に心酔して、殿のために働いた、なにも残されなかった自分を、天魔は認められないし認めるわけにはいかないんだよなぁ。

捨を髑髏城で迎えるとこの天魔が「yo,yo,what's up,what's up bro?」って言ってたのめっちゃ笑ったな、って今思い出した( ◜◡◝ )

今日は桃さん見れました!!!!!!おりかとイチャイチャしてるのかわいかった。ちゃんと見たよ!

今日のキツツキ渡京、妙声の真似してるのか天魔王の真似してるのかカタコト気味に喋ってて面白かった( ◜◡◝ )命アーッテノ物種デーッス

 

 

 

 

 

【7/19ソワレ】

今日のお化粧マチネの残りに上から足したのかな〜赤の色味が黒ラインと混ざって紫になってた。

一幕はシャドウの赤の色味が黒ラインと混ざって紫になってるような色合いでダブルライン薄め、伏せ目にならないと見えない上の赤シャドウは二重幅ぴったり目頭から。二幕は左右の涙袋幅に一幕のシャドウの上から赤ラインしっかり黒ラインの跳ね上げと同じ長さ。向かって左が目尻に向けて広がるぼかし。

上は赤シャドウもラインも追加なし?って思ったら、事切れた後の顔で目頭と目尻からダブルラインとは別で眼窩縁取るように黒目の上に向けて細くなる赤シャドウのぼかし有り。白いシャドウの上から黒目の上だけもうワントーン明るい白を丸く乗せてて、目の印象強くなるのはお化粧効果もありと判明。

二幕の口元は下唇だけ縁取りというか、しっかりラインとって中をにじませるように塗り潰してた。向かって右は真一文字に結んだ口と平行になるようにラインとってて、左はライン取らずまだらにぼかし。多分指先でぽんぽん乗せてる感じかな?

新要素として、目頭の延長線上のノーズシャドウ入れるところに目の縦幅と同じくらいのブラウンシャドウ。一幕は眉と同じくらいの色味で、髪の影かな?って思ってたら二幕では黒紫っぽくなってたから多分薄く赤乗せたんだと思う。これは初めて見ました。

今日初めて見たものがいっぱいあって。一幕少吉と兵庫のくだりで女衆がお尻触られるとこ、女衆のクレーム聞いて笑いながら撃っちまえよって顎で指す蘭兵衛さん:;(∩´﹏`∩);:このくだり序盤で太夫と話してたんだけど、いつも話してくれてる女の子来なくてちょっと輪に入れてないのじわかった。

二幕無界屋で倒れた女の子たち覗き込んでるとこ、確認できたの上手の2人だけなんだけど『おルツ』『おゆう』って名前呼んでた……女衆の名前がまだ一致してなくて『おゆう』は自信ないけど………今日ずっと眉尻下げて泣いてるような苦しいような顔してたけど、これ気付いた瞬間が一番しんどかった。

あのシーンは悲哀一色に見えてそうでもないというか、複雑な感情のニュアンスがあるのは元からだったけど、表現方法がどんどん変わっていくようで……こんなに登城してる人が毎日代わる代わるいるのに把握できる気がしない…………

ラストのvs天魔、この3回の観劇で一番速かった。ぴたりと刀止めて天魔を見る目が大きく見開かれてるのに瞳が真っ黒で、そこから苦悶に満ちていく移り変わり。鳥天魔は影武者設定開示されてないから違うのでは?って話も見かけたので、尚更あの瞬間の天魔がどんな表情してるのか気になった。

瀕死度合いも最高値。「来い、太夫!」の前に「さぁ、来い…」って言ってるの初めて見たんだけど、声色が一幕とも違う穏やかさというか凪いだ風合いがあって痺れた。今日の蘭のカタルシス凄かった。お化粧で2人の蘭の度合いを表してるなら、今日はまさしく両者が混ざり合って別のなにかになってた。

あ、あと一幕の「妙に血潮が騒ぎ出す〜」に節つけてるのようやく聞けた!酔っ払いだ!かわいい!

今日は天魔のお化粧もしっかり見てきた!トーン暗くて濃いめの肌色の上から白塗りの上に目元だけワントーン明るい白で塗ってる。多分信者の子達と同じくらいの範囲。グレーと黒のシェーディングしっかりで、口元はベージュのリップの上にゴールドグロス?ラメきらきらしてて鋼みたいだった。

ネイルは黒がかったシルバーに見えたけど、多分黒ベースでミラーネイルみたいなの塗ってるんじゃないかな?縁が黒で真ん中がシルバー、って感じの光り方してた。

天魔がカテコでV8からの中指立ててたのは知ってたんだけど、二幕の天守閣の座で座禅組んだ膝に置いた手も同じだったから、対象によって祈りの形が違うんだなって思った。天に祈る時は額→胸→額と順に触れてから天に手を伸ばす、秀吉への祈りとカテコは中指立てる。

天魔絡みだと口説きのとこで殿の仮面持って喋ってるみたいにかくかく動かしてる時があって(蘭兵衛さん見てない)オモチャにしている……( ◜◡◝ )って思った。私ほんと未來さんの天魔好きだぁ。

御伽衆わしゃわしゃ天魔は蘭兵衛さんが沙霧と話してるとこか……それは多分ライビュとかで抜かれない限り見れないやつだな…(諦めが早い)

 

 

 

 

 

【7/22ソワレ】

今日のお化粧、下の目尻ラインめっちゃ濃いしダブルラインの幅狭くてカッコイーーーーーーーーーーーーー

ちょっと距離ありすぎて色味が曖昧( ◜◡◝ )とりあえずダブルライン薄めの紫だった。色味わざと変えてるんだなあれ。

少吉撃つとこ完全に女衆みんな蘭兵衛さんにほら!ほら!撃っていい?って聞いてて、蘭兵衛さんもいいよいいよって指差して扇動しててめっちゃ笑った。すごい。組織的犯行。

今日の天蘭血糊技すごかったゾーーーーーーーーーーーーーー٩( 'ω' )و自ら夢見酒飲むとこ、19ソワレもだけど仮面見ながら薄ら笑いしてる。そのまま座に伏せて、顔上げたら向かって右目の下に血糊つけててそれが沙霧に向かって刀振ってる間に垂れていつもの涙目に変わるという…………血化粧だよ蘭兵衛さん……

背もたれに少し血が垂れてたけど多分確信犯的にやったから落ちたんだと思う…………今日は天魔が座ったとこにもたれるの無かったんだけど、代わりに刀支えに俯いて荒く呼吸する口から血が滴り落ちてて……今日の蘭兵衛さんはすごいぞ………

殿の血を頰が吸ったように右目だけ赤ラインとの境目が分からないくらいの濃い涙目、目尻は黒ラインがっつり延長するようにしっかり跳ね上げた赤ライン。左目は一幕のダブルライン薄め、下目尻ライン重め、薄く紫で涙袋塗りとほぼ変わらず。涙目にとうとう理由付けができました…

「あの世に行く時でさえ」から「お前には分からんよ」までが全編通して一番物腰の柔らかい凪いだ口調でゾクゾクした。「天魔の怨霊だ」の時に天を仰いだ目がぐるん、と回るのといい、夢見酒ガンガンにキマっててほんとに怨霊感あった。

無界屋までは涙目そのまま、口元だけ右端に向かって濃くなるティント。ライン取りないけど左側が指でつけたみたいなぼかし。どっかで欠伸するみたいに開いた上唇の中も真っ赤だった。目頭のノーズシャドウは薄紫であったけど二幕になっても変更なし。

右目の赤ライン、涙目だけじゃなく目頭からしっかり引いてるみたいで、捨を斬るところで真正面向いた瞬間の目の印象がますます強くなってた。天魔の赤ラインの書き方とほぼ同じかな。

今日はラストより口説きの方が殺陣速いというか、全体的に速度上がっててラストが格別って感じじゃなくなってた。vs半蔵のとこのジャンプも高くて、今日の蘭兵衛さんはとっても強い…天魔に初手で斬られた右腕の具合をしきりに確かめながらの御伽衆との殺陣にもどんどん明確な時間経過が生まれてる…

今日の口調、全体的に凄味が強くて、優しいとか柔らかいって印象ほぼ無かったんだけど、だからこそ捨を斬るところと「さぁ、来い」の静けさが際立ってて今までのどの回とも印象違った。一幕の女衆わちゃわちゃも自ら遠ざけてる感あったし、ちょっとワカに近いものがあった感じもした。

天魔のラスト、今日も血糊どぱどぱで目に入ってる…!って思ったら一旦俯いてから天を仰いで口に入った血糊一気に霧吹き。これ見た目的にも凄かったんだけど、天に唾吐く、って感じがしてやっぱり天魔の信仰を一番信じられてないのは天魔自身なんだなぁって思った。

蘭に夢見酒を与えることで、殿の代わりというか信仰対象を偶像化しようとしてるのかな、ってふと思った今日。多分戯曲のあとがきだけ読んだからっていうのもあるとは思う。だから、あそこで蘭が天魔を斬れなかった時に天魔が首を横に振りながら蘭に迫る時の表情は《失望》なのかな、って思った。

あと19ソワレでも思ったんだけど、蘭が天魔を庇った時の「お前…!」って言葉、太夫を見てるせいか蘭に向いてる言葉に聞こえなくて。8と15は蘭を抱えながら言ってたからその印象強いのかも。死にかけた蘭を無視して保身のための警戒を解かない天魔。

今日の百人斬りラストの刀キャッチ失敗してた( ◜◡◝ )ちょうど角度的に見えなかったんだけど、ギリギリで拾って仰向けに這ってる体勢で最後の一人斬ってた?終わって贋鉄斎と👍‼️👍‼️ってやってたのが可愛かった( ◜◡◝ )鳥捨はあわあわしてても捨らしくて良い

回ってない方のカテコ『流れ星 歌い出す唇は』って歌詞だったように聞こえた。これ蘭のことだとしたら無界の里の男と女の命を指してるんだな、って思って震えた………願いを掛けるものであり、一瞬のうちに儚く消えるものでもある……

今日、いままでで一番後方席入ったんだけど真ん中より後ろは回転も初動もほとんど感じないんですね( 'ω' )真ん中より前になると結構動き感じるし、初めて行った花がいままでで一番前だったからめちゃくちゃ酔った思い出