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『乃木坂46版 ミュージカル美少女戦士セーラームーン』感想まとめ

ウテナだいすき観劇おたくが『ミュージカル少女革命ウテナ~白き薔薇のつぼみ~』で乃木坂46能條愛未さんに心射抜かれ、あれよあれよというまに好きをつもらせていく過程ことセラミュまとめです。バンダイ版もネルケ版も未履修だけどアニメと漫画見てた感じです。乃木坂さんはハンパ履修だよ!ウテナまとめは愛がこじれすぎて無理そう。





【6/8 ソワレ】

一幕終わった時点での感想としては『超超忙しい人のためのセーラームーンなんですけど、これはアニメ無印を見たことがない人には伝わってるんですかね!?ド直球セラムン世代としては変身シーンが初代アニメのエフェクトで凄いテンション上がってしまい、レイちゃん辺りになってくるともうエモさで泣きそうになってきました。銀劇の一階席後方まできらめきの光沢が届く、という点においてあの衣装のきらきら女児おもちゃ感はやっぱり最高です!

公演期間が結構長いし、特に乃木坂の子たちは歌もお芝居もこれからどんどん伸びていくんだろうなぁっていう気配をひしひしと感じる、良くも悪くも初日!って感じの公演だったかなぁという印象。音響さんと特効さんもがんばりましょうね笑

ちょうど観劇リハビリ真っ最中だったのでオペラを忘れていっちゃったんだけど、山内さんのなるちゃんほんと可愛かったな~!踊ってる山内さんすごい好きだったので、役のわりにしっかり踊るところも見られて嬉しかった。アンシーもそうだったんですけど、アニメに寄せつつちゃんと役者としての山内さんを感じられるバランス感がすごく好きだなって思います。

能條さんのまこちゃん、アニメでのまこちゃん+レイちゃん要素があるように見えたのはレイちゃんが漫画初期寄りだったために5人トータルで見た時のバランス合わせるためかな?ウテナの時にもあった『王子様』ってセリフはまこちゃんが発すると全然意味合いが違うので、そこの濃淡の付け方が顕著に見られるようになるのはもう少し先かなって思いました。

これは脚本の問題なんだけど、まこちゃんは元々背が高くて力がある子で変身するとさらに怪力になるというのはセラムン未視聴の層にも伝わってたのかな……落下してきたシャンデリア支えてる姿カッコよかったので、あそこに力強さが出るともっと良いなぁ。

レイちゃんまでは『お仕置きよ!』で歌詞が揃ってたんだけど、まこちゃんだけ『ヤキ入れてやるよ!』だったのが個人的に一番サイコーだと思ったポイントです。これ『月にかわって~』シリーズの決め台詞の中でも、まこちゃんがほとんど発したことないやつですよね????ヤキ入れてくれる能條さんは超イケメン。

亜美ちゃんは衣装トラブル多くて大変そうでしたね。初変身の時に右襟ちょこっと外れちゃってたり、ペン出す時にスカートに引っかかっちゃってたり。他の子にもありえそうなことだけに、回避方法見つかるといいなぁ。マイク使ってるとはいえ、赤ちゃんみたいな顔だちからは想像つかないほど声量があって歌パートになると強い亜美ちゃんだったのが意外でした!うさぎちゃんとのエピソードをちゃんと書いてもらえてたのはやっぱり一番はじめの戦士の特権ですね。

レイちゃん、脚が細くて長くてびっくりした…!ハイヒールはちょっと低めだったんだけど、衣装の切り替え位置で上手く調整してるみたいで、脚の印象ばっちりでした。アニメのうさぎちゃんのお姉ちゃん要素がまこちゃんにいってて、漫画初期のお嬢様寄りにキャラ設定されてたのが見慣れなくてびっくり。でも美しいんですよ。

美奈子ちゃんはセーラーVの格好もしてほしかった~!!って惜しい気持ちが先立つくらい、顔のサイズから手足の長さまでバランスが良くてあの衣装似合ってたなぁ。ヴィーナスラブミーチェーンが物理チェーンだったの、本編で東京タワーの一部に見立ててた骨組み階段セットに乗ってセーラームンとタキシード仮面が登場するライブラストの演出と同じくらい、ああこの舞台ウォーリーさん演出だったなって思い出す瞬間トップでした笑

WSで流れたゲネ?かなにかの映像が結構アレだったらしい、と聞いてたうさぎちゃんだけど、想像していた以上にうさぎちゃんとして完成していていい意味で前評判を裏切ったんじゃないかなぁと思いました。手足の細さがセラムンでの14才という年齢設定に違和感を抱かせない。ほんとに無印の泣き虫でだめだめで4人とまもちゃんに支えられて立ち上がるヒーロー像の説得力があった。あと単純にここから凄い伸びそうな気配。完全に経験則による勘です笑

舞踏会シーンのドレス、90年代アニメをしっかり遵守してめちゃくちゃにダサかったのがいっそエモかったですね。着てる子たちの現代的可愛さをもってしてもどうにもならない時間の流れ………それに比べて私服はみんな似合ってたし違和感がなかったので、流行は巡るんだよなぁって改めて感じたりしました。

クインベリル役のなみちゃん、四天王との殺陣がスタートして即小道具が折れたのすごいどきどきしたんですけど、さすがの判断力で二刀流→セット裏に下半分投げてたの安心しました。遠隔攻撃できる武器だったのも不幸中の幸いでしたね。とはいえ、あれが折れなければお市以来のなみちゃんの殺陣が見れたのに…と思うと惜しい気持ちも大きかったなぁ。

ライブで歌ってたのってムーンライト伝説と劇中歌以外は歴代セラミュの曲ですかね?今回の和田さん、てらりすとの『チタニウムコネクト』みたいなぴこぴこ曲多めでめちゃくちゃテンション上がりました。ちなみにライブラスト演出を見た私エリザベート……………いや、ベルばら……!!!!!!!」つまりそういうことです笑

いやしかし脚本もうちょっとどうにかならなかったのかなって!!!事前にフラグ立てとくとか、他の子のセリフで補足してあげるとか、そういうのもないままセラムンの専門用語が出てきたりしてて、完全初見はいないものとしてるのかなぁ……って印象でしたね。今回のメイン客層には優しくないんじゃないかなぁと。一方で、各々のシーンの演出にはグッとくるポイントが多かったのに完全初見じゃない人間から見ても、その話いつしたっけ??みたいな脚本の粗が見えるのは良くない。演者が真剣にやってるからこそ、本人たちの責任じゃないところでうーん…ってなっちゃって、今回のメイン客層にもセラムンファンにも刺さりきらない節があるのでは?と思ったり。9月公演は演出変わるらしいけどこの辺り改善されるといいなぁ。

セラムン無印、キャラはしっかり覚えててもストーリーの仔細を意外に忘れてたので今回の脚本が要因なのか判断がつかないんですけど、こんなにも分かりやすく『女の子はお姫様か魔女になるしかない』話だったっけ…………ってちょっと衝撃でした。なみちゃんのベリルが良かったからかなぁ。これからどんどんお芝居が伸びていくであろう乃木坂の子たちが最終的に力押ししてくれるのをつい期待してしまうんだけど、この手ごたえだと期待していいと思えました。

(翌日、はじめての握手会で能條さんのかわいさに打ちのめされました)





【6/19 ソワレ】

予定してなかった2回目~チケットは増えるもの~

能條さんのお芝居のセンスというか、嗅覚は本当に推せるところしかない。初日に気になっていた『王子様』ってセリフ、しっかりまこちゃんの色がついてて軽率に天才!!!!!!!ってなりました。お隣が元乃木坂ファンのお友達だったので前方列でも躊躇せずオペラで注視できた笑

ウテナとまこちゃんの『王子様』のニュアンスの違いって、前者は憧れへの純粋な執着かつ無自覚な透明の呪いである一方、後者はちょっと背伸びしたブランド物へのミーハー心みたいなものであるところで、キラキラの種類が違うんですよね。今日のまこちゃんの『王子様』はまさしく中学生の女の子特有のキラキラだったのが見られて嬉しくなりました。

セラムンウテナって双方中学生世代の女の子の話なんだけど、漫画連載もなかよし/ちゃおっていう毛色の違いがあったようにそもそも楽しむ視点が違っていて、後者が好きな人間ではあるけれど、それでも今の私がセラムンを楽しめていないというのはセラムンに夢中になっていた小さい頃の私が可哀想で。初日にすごいもにょもにょしてた気持ちを今日の能條さんは救ってくれたんですよ。構成が極端に『お姫さまになれなかった女の子は魔女になるしかない』という世界観に寄っていると感じたからこそ、セラムンが本来持っているのはそういう呪いの話ではないというところを見せてほしいという気持ちがあって、そういう世界観を打ち砕く話であるウテナを演じた能條さんがその要になってたことに観劇おたくはかすかに震えてしまったけれど、文句無しに願いを叶えてもらえたことが本当に嬉しかった。

私はお芝居をしている能條さんと握手会での能條さんしか見たことがないので、いわゆるバラエティ班のお仕事をしているのを見たことがないんだけど、多分映像というか視覚情報の処理能力に長けている形で才能を開花させてる人なんじゃないかなぁと思ったりしました。ソースはあずみ新年会のりっちゃん。

バス停で亜美ちゃんに飴ちゃんをあげているうさぎちゃんが可愛すぎたんですけど、初日はやってなかったですよね?もしくは最後列まで届くほどしっかりセリフが言えてなかったのかも。こういうアドリブ入ると日常でも仲がいい友達という関係性がよく見えていいですね。やっぱり構成には原作とかアニメを知ってないと厳しい部分がありますよね、という話を改めてしてたんですけど、同時に美月ちゃんのあの発展途上感をうさぎちゃんに重ねて見ることは全然許容されるものだねって話をしました。亜美ちゃんレイちゃんが早々に初日とは別物の出来になっていたからこそ、その道を今一生懸命走って追っている姿は愛しいなぁって。

まもちゃんがたこやきマントマン歌ってきたのすごいツボにハマってしまってゲラは大変でした。袖からめっちゃいい声で聞こえてくる「たこたこた~こ♪」みかこさんのまもちゃん、超ガチ恋枠すぎるんですけど、それでも美月ちゃんのうさぎちゃん相手なら星野にもチャンスがあるのでは……………とついつい思ってしまったわけで。美月ちゃんのうさぎちゃんで星うさ見たいな~





【9/23 赤坂初日】

>>>渋み<<<
「甘いドリンクです」を真正面からぶっ飛ばすまこちゃんの一言。思わず笑っちゃったんですけど、あれは毎回変わるのでしょうか……笑

9月公演初日のジュピターは、6月公演よりずーっと普通の女の子のままで存在してた。自らに剣を刺したセーラームーンを直視できずに一人背を向けてしまうところが個人的には一番衝撃的で、彼女はそれを咄嗟に受け止めきれない中学生の女の子なんだよなぁって改めて再確認した心地でした。目を逸らせないリーダーのヴィーナスとの対比が多く生まれているな、とも感じた。アイドル然としてるけど一番戦士歴の長いヴィーナスと、大きな体格に反比例して流されがちな乙女の顔がすぐ出てくるジュピターの対比。変身ペンを投げ出すくだりでもまこちゃんの表情には少しの迷いがあって、皆の決断に鼓舞されるように自らも決意をするんだけど、それは戦士としてというよりうさぎちゃんの友達としての決意だなぁって。それまでの、いい意味で能天気に戦士として立っていた印象はアクションのキレの良さや、キメがしっかりしてる割に細かい部分が甘かったりするダンスによく出てて。この辺りは指先までしなかやな動きのマーズと並ぶことが多かったので全体的にキャラクター差分がはっきり出てきた感じ。

なんか改めて見ると『王子様』とか『友達のために』ってワードが多いんだなぁジュピターは、って感じたんですけど、だからってそこにウテナの影を見たりはしないんですよ。なんとなく、明確に演じ分けている感じもしないので受け取る側も上手く言語化できないんだけど、ちゃんと違ってる。前方列で他の子たちのお芝居もよく見えたのでなおさら、この規模感の箱でもしっかり表情込みでお芝居ができるのは経験値あってこそだなぁって頼もしく感じました。

あとこっそり言うんですけど、ジュピターのスカート、後ろがほんの少し短いんだと思うんですよね。皆リボンと同じ色のスコート着てるんですけど、能條さんだけあのピンクがちらってする瞬間が多いんです。見ちゃう。分かっててもドキドキしちゃう。高山さんとか樋口さんはイマドキ女子って感じの上から下まですらっと細い脚なんだけど、能條さんは動ける人の脚だなぁって。アクションやる時に特に映える形。なんですけど、私服の姿のスニーカー合わせた足首はびっくりするくらい細くて、最高に女の子だなぁって思っちゃう。

見切れ席、なにが見切れるってセット段上が見切れるのでライブパートでのネフライトとのいちゃいちゃが全然見えなかったんですけどなんか6月以上にいちゃいちゃしている気配だけ察知しました。手前で迎えに来たクンツァイトぷい!って背中向けるヴィーナスがすっごい可愛いのは見えてた。えぇ!?ってなってるクンツァイトと同時に私もえぇ!?ってなってたんですけど、すぐにパッと振り返って嘘だよ~って感じで手を繋ぎにいくヴィーナス、小悪魔でかわいい………かわいい……

6月後半頃からアドリブ入れてたところが明確にセリフとして足されたと思わしき箇所がいくつかあって、その一つがバス停で30点の話を誤魔化すうさぎちゃんだったんですけど「亜美ちゃん可愛いでちゅねばぶばぶ~」って言ってたのがあまりに聞き覚えありすぎてw美月ちゃんは全体通してああいう細かいお芝居が上手になってたなぁと感じたし、みんなに支えられるうさぎちゃんが唯一亜美ちゃんだけ年下みたいに可愛がってるのなんとなくほっこりしました。

確かヴィーナス登場の時だったかな?「ハイヒールで~」のところのマーズが右足かかとを少し浮かせて伸ばしてるのを観て、高山さんのこだわりを感じました。演出変更で一番セリフが増えたのはたぶんレイちゃん。最期の日常パートに戻ったところが長くなってて、ずっと「今日、わたくしが見た夢の話を…(毎回誰かが登場して言えない)」を繰り返し、学校サボってアイスクリーム食べに行こう!って話してる時も「待って、もう少しで思い出せそうなの…」って悩み、空からなにか落ちてくる!ってなった瞬間に「これだわ!夢で見た!」っていうレイちゃんの能力の一つである予知夢について触れられてて、髙山さんすごく生き生きしてるなぁって感じました。

ヴィーナスが聖剣でベリルを斬るくだり、完全にスタッフ側のミスでなかなか剣が下りてこないというアクシデントがあって、それでもしっかり待てる樋口さんさすがだなぁ。舞台帝一の美々子ちゃん演じてた時は一度も担当回に当たらなかったんですけど、経験に裏付けられた安定感がまさに美奈子ちゃんで。物理チェーンだった四天王との殺陣のシーンが登場時に使ってたライトに変更されてたんですけど、たぶん手数は断然増えてたはずで、でもそういうのを任せられる存在なのは観ていても感じることなので純粋にすごい人だと思いました。

うさぎちゃんが切っちゃった髪を、皆でちょっと困ったように渡し回った結果、ルナの首にかけてたの6月もやってましたっけ…?wこういう細かい遊びが増えてたことで5人が戦士としてではなく、友達としての仲が良いっていうことが描かれるようになってたので断然9月公演の方が良いなぁという印象でした。





【9/30 ソワレ 大千穐楽

>>>とても!すっぱい!<<<
『甘いドリンク』否定シリーズwこの絶妙な間の取り方がすごく好きだったんですけど、文字にすると全然伝わらないので円盤かWOWOWTBSチャンネルの放送見てください!

ちょうどWOWOWTBSチャンネルで放送されたSTARの千穐楽公演を一幕だけ見てた時も思ったんですけど、やっぱりみんなアイドルなので歌い上げるのはすごく上手いんですよ。でもミュージカルの歌って音符に乗せたセリフだからお芝居で、その観点から見て今日の能條さんのジュピターソロは6月からの公演通しても過去最高のお芝居でした。音符の一つ一つがまこちゃんでありジュピターの言葉で、そこには強さと可憐さがあって、こんなにも繊細なお芝居を歌でもできる能條さんは天才!!!!!!!!!ってオペラ構えながら泣いてしまった。

ソロ最初の「雷と勇気のセーラー戦士セーラージュピターから全然違ってたんです。言葉尻までしっかりセリフとして発せられている音に鳥肌が止まらなくて。いつもの能條さんより低めの声を標準の高さにしてるまこちゃんは、躊躇いつつも乙女な部分が顔を出すとほのかに声が弾むので、このソロの時はしっかり低音でいるのが戦士としてのジュピター感を表現してるなぁとは思ってたんですけど、今日は完全にセリフとしてのミュージカルの歌でした。女優を目指す能條さんはどういうジャンルの舞台を主軸に目指すのかな、っていうのはウテナ以降の舞台出演見ながらいい意味で未知数だと感じてたんですけど、ああこの人はミュージカルの世界で女優になっていく人なんだって頭より先に肌で感じました。

セーラームーンを復活させるところでのうさぎちゃんとのイメージシーン。本当に最初の出会いのシーンでは、能條さんのまこちゃんの場合はうさぎちゃんの手に触れる前に遠ざけられちゃうんですよ。だからあのイメージシーンは厳密な回想ではなく、まこちゃんの心象風景として心に触れてくれたうさぎちゃんを描いてる。そういうお芝居の細かさが!観劇おたくの!心に刺さる!

お化粧班と言われがちなタイプなのでうっかりチェックしちゃったんですけど、ちょっと眉尻長め&下げめで描いてたのが印象的でした。あんまり2.5っぽくないというか、全体的にもう少しお化粧濃いめでもいいのではないかと個人的な趣味も含めて思いつつ、あのお化粧にはまこちゃんの優しさがよく出ていて、特に困ったような表情をした時がすごく分かりやすいんです。こういうところにも工夫施してるんだなぁって感じられて嬉しかったです。

今日のいちゃいちゃパート、みんなちゅーしてた!!!!ずるい!!!!相変わらず上手にいたのですが、ネフライトがおねだりするみたいに軽くちゅってしたらジュピターが目閉じてくれたからちゅーってしてた感じですかね。手前のクンツァイトとヴィーナスが完全に結婚式のちゅーだったり、色々と目が足りないシーンすぎる。それぞれ戦士→四天王でなにか渡してる感じだったんですけど、戦士を守った時に変わってしまった石とかだったのかな?うさぎちゃんからまもちゃんへも同じ素ぶりがあった気がするので気になるポイント。放送に映ってるといいなぁ。

あとやっぱり高山さんすごい。高山さんのレイちゃんって徹頭徹尾レイちゃんで、STAR公演見て気付いたんですけど、この脚本だけではあのレイちゃんに到達しないはずなんですよ。高山さん、ほんとセーラームーン大好きなんだなぁということを改めて感じてました。レイちゃんの凛としたカッコよさに憧れてたのでなおさら、その姿がここにあるなって感じた。

美月ちゃんはカテコでああ言ってたんですけど、公演を重ねるごとに成長していく姿を客席の私たちは知っているし、その様こそがうさぎちゃんだなぁって思わせてくれた要因の一つだったと思います。特に今日のvsタキシード仮面で変身するうさぎちゃんの怒り、凄かったんですよ。その決断に至るまでの恋心が深くて大きいからこそ、想い人を損なわれた乙女の怒りは大きくて強い。あの感情の爆発の仕方はうさぎちゃんだからこそ露わにするものであって、6月公演で細くて可愛くて支えてあげないといけないうさぎちゃんだなぁと感じた彼女から、そういうパワーを感じられたことがすごく心に響きました。

亜美ちゃんは顔立ちの割に歌もお芝居もすごくしっかりしていて、うさぎちゃんが可愛い子扱いするの面白いなぁって思ってたんですけど、あの、リアルに15才なんですね…?STAR公演見て、どちらのチームもすごくうさぎちゃんと亜美ちゃんのシンメ感を大事にしているというか、年齢が同じくらいに見えるようにキャスティングしてるなって感じたんですけど、なおさらすごいバランスで構成された二人だったんだなってしみじみしました。ライブパートのソロでうっかり間違えちゃってみるみる声が小さくなっていっちゃうの、かわいいなぁって思って暖かく見てたんですがなおさら可愛い……ってなりますね。大きくなあれ。

ライブパート前のカテコで真ん中の扉にはけていく四天王が\走りきったぞー!/って感じでみんなでわちゃわちゃ団子になりながら退場していくのめちゃくちゃ可愛かったですよね!私はゾイサイト大好きなので、客席みんなで\ゾイッ!/出来て嬉しかったです💚四天王みんなすごくセラミュ愛が深くて、自分たちの挨拶でもまたわちゃわちゃ団子になるし戦士の子たちの挨拶で泣いちゃうしだったんですけど、みかこさんはまさしくそんな4人のマスターだなぁって。カテコ挨拶、ほんとに愛がすごくてすごくて、ああこの人もセーラームーンのファンなんだなぁ………って改めて感じました。あと帰宅後に見たライブいちゃいちゃパートでのちゅーが熱烈すぎて、もうこの時点で愛がダダ漏れてたんだなって愛しさが増しました笑

能條さん・高山さんが揃ったMOON公演ばかり観てたので、放送されたSTAR公演見るまで気付かなかったんですけど、今作で各戦士のパーソナルを1から伝えられる時間って多少の差はあっても皆そう長くはなくて。どんなに原作に沿った脚本だったといってもキャラクター観に齟齬が出るのは仕方ないことだったはずなのに、そういう印象を抱いた瞬間は一度もなくて、それはやっぱりキャストにセラムン愛があったからこそなんだよなぁって実感しました。自分の中に持ってるキャラクター像が演じている彼女たちとイコールだったからこそ、その違和感が生じる隙はなくて、それが実はとんでもなく凄いことなんだよ!っていう事実に大千穐楽迎えるまで気付かなかった。そう思うとやっぱり2.5やる上での原作リスペクトって大事なんだなぁって改めて感じた公演でした。