愛より重くて恋より軽い

たぶん三日坊主ならマシなほう

『髑髏城の七人season月 上弦の月』感想まとめその2

2018年も素敵な現場に出会えますように。去年の宿題こと月髑髏まとめその2。お化粧についてはこっちにまとめてるので、全公演終わったら泣きながら各所に自分のツイートだけ埋め込みます。

 

 

 

 

 

 
【12/15 上弦】

荒武者隊歌めも「空も飛べるはず/スピッツ

おおおおおおおおおおおおけしょう…………………おけしょう…………………みうらんべさんのお化粧ベスト更新…………今日は特に顔がいい……左のアイラインの方が太目?ぱっちりしてるね?って思ってたら、翔平くんは元々左目の方が大きいって教えてもらいました٩( 'ω' )و お化粧の力じゃなかった……天然モノだった………顔がいい………

22万回~のくだり、「ひょーごー…」みたいな呆れの中に親密さがうかがえるニュアンスのみうらんべさん、ビンタ前の手招きっていうか、おいでおいでって感じの仕草が超かわいいんですけどなにあのいきもの。指先揃えてぱたぱた、って感じでおいでおいでするの。

登場時の殺陣で勢いつきすぎちゃったのか、最期のキメのところが曲より早くて一瞬間ができたみうらんべさんヤバくない………?どこまで速度上げてくの……?

10日に間近でお色直し蘭観た時、ああ鎧じゃなくて金地に刺繍入った服着てるのか……って思ったのは覚えてるんだけど、お色直しと無界のターンって服装一緒で髪型だけ変更ですっけ?今回の衣装そんなにうわ~!ってならないから全然覚えてない…
お色直しは袴で無界は鎧だよ!って教えてもらった。らんべさんお着替え多いんでしたそうでした。

バランスは置いといて、上弦蘭のお衣装については今までのシリーズ同様、少し解釈する余地があるなぁって最近思ってるんだけど、すぐ顔の良さに負ける。顔がいい!!!で記憶が上書きされていく。月衣装の全体的なバランスについてはなんとも…なんですけど、牡丹かと見間違うくらい豪奢な薔薇と女を纏ってる上弦蘭が私はすごく好きで、あれが兄者や風蘭みたいにシンプルだったら絶対に上弦蘭の人となりは違って見えてたと思うんだよなぁ。スカジャンみあるのがいいのだ。正直お色直し後の袴姿or甲冑ちょっと物足りなくないです?????色合いじゃなくて柄で主張してきてほしい。上弦天魔くんはその刺繍マント、蘭に貸してあげて。

蘭の「来い……来い、太夫…!」って、今までのシリーズでは外道の蘭と正しい道を歩む太夫が再び隣に立つことはできないという隔絶を表していると思ってたんだけど、今日初めて蘭と太夫が同時に観られる席に入ったら、上弦蘭はずっと首を横に振って泣いてる太夫に「来い」って促してるんだね………ちゃんと二人の間に意思疎通がなされた『会話』なんだよあれ。最初の「来い」に太夫が首を横に振るからもう一度「来い」って促していて、それでも応じない太夫に「太夫!」って叫ぶと太夫が項垂れて構えるんだよ。あの蘭は、蘭の意思決定で殺されていた。すごく身勝手な方法だけど、地獄に堕ちた外道の蘭は無界屋の太夫と蘭兵衛の意思によって極楽に送られたんだなって思った。鳥では赤シャドウの描き方で表されていた蘭と蘭兵衛の対比が、お芝居でこんなに明確に裏付けられたの上弦蘭が初めてだと思うよ。鳥蘭の時でもこんなにはっきりしてなかった。

今日の天魔王様、ここまで見てきた公演で一番化粧に気合い入ってて美しすぎて震えた。これはしぬ。天魔と蘭のお化粧は太一さんがやってるor完全監修してると思ってるんだけど、天魔のノーズシャドウといい蘭の目尻赤シャドウといい、太一さんがこのキャンバスの使い方見つけたーーーー!!!!!!感がすごくてほんとに興奮した。天魔の目頭横だけ濃いノーズシャドウ、鳥蘭でもやってたやつです。ほんと天蘭今まで入った上弦で一番ビジュアルがよかった………………師匠今日1公演しかないからお化粧サービスしてくれたんですか……?????

天魔王登場のダンス途中に入る「~この天魔王の手によってな」の台詞の後、いつもならすぐ降りてくるのにその場で苦悶にも思える表情をしてたんだよなぁ。全体的にも微妙に揺り戻しがきてて、関東荒野で生駒にまだ時満ちては~って止められた時もすごい笑ってたし、やっぱりテンションの感じ、また色々と変わったのかも。

口説きの「私に『死ね』と言った」温度感がすごい低くて、この前のラストに見せてた感情の落ちた表情してたのが、あの瞬間では初めて見た。その後の「死んで甦れ、と」薄ら笑い浮かべて恍惚の表情だったので、声のトーンより表情が乱高下って感じ。
「殺すなら今だ」って言いながら自分の首筋を叩くやつ、鳥天魔もやってたけど上弦天魔の方がもっと強く荒々しく叩いてる。なんか、すごい、あの仕草にめちゃくちゃ煽られた蘭の記憶があるんだな……って思っちゃった。10日は首筋叩く前に右手首ぶんぶん振ってて、蘭がこの場で死ぬ…って思った記憶。

無界屋で荒武者隊斬ってるとき、床に刀の先をガンガンぶつけて追いたてたり、脚に刺した刀の頭を掌で叩いて押し込んだり、とにかく斬り方がどんどんエグくなってく。それなのに、目玉だけがぐるん、と回って反対側で斬ってる蘭を見てる。執着がすごい。

殺陣の速度、っていうところに着目したら最速は冒頭シーンなんだけど、口説きで刀投げ捨てるところといい、月は一つ一つの技巧がすごいんだよなぁ。あれらはどちらかというと仕草にカテゴリされるのかもしれないけど。

今日の天魔ラスト、後退りはしなかったけど捨が刀下ろしたのを見て泣きそうな顔した後、一瞬表情が抜け落ちてから刀掴みに行ったんだけど今まであんな表情してた…?開いた穴まで霧丸が走り寄って、その後をふらふら上がっていった捨がそのまま落ちようとしたところを霧丸に引っ張られたのゾッとした。

もう何人目になったか数えたくないぞ天魔王………10日と違ったのは関東荒野での捨蘭とのやりとりに幼さというか青さがあって、ニュアンス的には3人目の蘭丸抱えてる天魔に似てたんだけど、意識した時だけ『天』になる人の男、って感じが一番近いかなぁと思った。あの幼さは多分あの男の素だ。この青さは捨にもあって「殺すんじゃねぇ、止めるんだ」「今度は間にあわせる、必ずな」にすごく切実な響きがあって、きっと8年間の時間が止まっていたのは2人とも同じなんだと思う。だからこそ捨は、本当に天魔を止められると思ってたんだろうなって。だって記憶のままの男が目の前に現れたから。捨につられるように蘭もすごく青臭くて「いい道を選んだ」って真っ直ぐ言われて気恥ずかしそうに視線を逸らしたり、「いい街、か」って無界を見回しながら口角上げて笑ったり、素直で幼いなぁって。「一度流し切るしかないんだよ」って微笑んだところは初めて見て、青くて無鉄砲な人なんだなって感じた。

誰が先導してるとかはないと思うんだけど、全体的に『若者たちの物語』っていう方向へ明確に固まっていってるなぁって感じた。だからこそ荒武者隊の勢いとかも3人の感情と同じ方を向いてるからガンガン響いてくるなぁって。超ワカドクロだなぁ。

3人とも同じ方向を、昨日を見てるからこそ、人の男が演じる/口寄せする『天』は彼らにとって殿そのものなんだろうって思えた。亡霊に取り憑かれ続けた3人が、それぞれに昨日と別れるための道行きなんだよなぁ、上弦。天魔の表現の揺れ方については、大小あってもこのニュアンスで落ち着きそう。口説きもそうだし、ラストもそうなんだけど、どちらも蘭と人の男、捨と人の男のやりとりだったんだろうなぁ。天魔は嘘しか言わない、っていうのが過去作天魔に共通して感じてたことなんだけど、この日に限って言えば発せられる言葉は嘘でも、人格としては本当しかないんだろうなぁって思った。

福士捨、がっつり腰落として殺陣やるようになったからか、今日の六天斬りすごくスムーズで短くなった?って錯覚すらあった………それに比例して足ばんばん出してくる……………みんながセーラームーンって言ってたのあれですね、筋肉ついてる太腿も正面から見るとめっちゃ細いからですね……?

激昂した時の表情が、兵庫にぼーっとしたやつ、って言われてた人とは思えないほど完全に別人なんだけど、あの柔和な目がツリ目に思えるくらい釣り上がるからだね………俺が引き付ける、の時、ほんとに自暴自棄になっていたんだけど、霧丸の真っ直ぐな目と太夫の言葉に引き上げられるように笑った顔があまりにも無理してて、よっぽど痛々しかった……

あと、「だったら好きにしろ」の時の感情が平坦になる感じが全然捨っぽくなくて、じゃあ誰っぽいか?って「お前のことだけを気にかけていたぞ」の時の天魔っぽかったんだよ………捨どこにいっちゃうの……どこにもいかないでここにいて……

須賀大明神がトリプルでマント翻して帰りかけた天魔王様の右腕をぎゅっ!って掴んで止めてくれたんだけど、なにwwwって感じで笑いながら天魔王様が左手で翻したマントに包まれて客席の視界から消える須賀大明神………めっカワ……トリプル出てくるときもらんべさんの背中ぽんぽんしてたし、マジで太一さんどうしたんだろう………カテコでもあんまり役抜けない人なのにそのままの太一さんがいるの珍しすぎて、須賀大明神拝むしかない……

 

 

 

 

 

【12/22 上弦】

荒武者隊歌めも「ら・ら・ら/大黒摩季

無界屋の男衆、じわじわお遊び増えてくるの不意打ちだからやめてほしい……笑この子、裏へつれてって、って太夫に言われて「「合点承知の助(キリッ」」って答えたの笑いこらえるのつらかった( ◜◡◝ )

「戦わなきゃ生き残れない」の前に小さな声で「戦わなきゃ死んじゃう…」って言ってたので、きりちゃんおぢさんは大変にきりちゃん;;;;;ってなりました。きりちゃんの言葉には毎回情感がとても詰め込まれていて、本当にその時の感情で言葉が出てきている感じがすごくいとおしい。

みうらんべさんビンタ、今日はちょっと間が早かったのも面白かったんだけど、歯を食いしばって力入れるみたいに口元にぎゅって力入れて叩いてるのがかわいかった( ◜◡◝ )人を叩き慣れていないのだなぁ、翔平くんは………(某兄弟の方角を見ながら)

じん平さんダンス。いつもガールズに寄ってくとこを今日はすごいタメてたから、いつも自分が前に出てみんなを庇ってくれるみうらんべさんが太夫の肩に手かけたまま止まっちゃって。じん平さんが動き出した瞬間、ガールズや太夫と一緒に後ずさっちゃったのやられたよね………後ろ向いちゃったの絶対笑ってたでしょ…( ◜◡◝ )

上弦蘭殺陣、黄泉の笛の後半でぐっと腰落として刀振るうようになってた。今までの速さは左右の動きがメインだったけど、縦に動くことで立体感が生まれて、上弦蘭独自の動きになってるのすごいなぁって思った。天蘭ラストの殺陣も手数増えないかなぁ。

俺の三途の川は血塗れなんだ、っていうトーンがすごく軽くて、あれ?って感じたんだけど、真っ赤に染まる、の凄み方というか重さが強くて、太夫の弟として存在していた気さくな兄ちゃんの蘭は、やっぱり過去の蘭とは一線を画す存在なんだなぁっていうのが見えてきてる。お色直し後にヤンキー感増すところというか、あんなに仲良さそうだったのに、「捨之介、お前には分からんよ」って言う時は完全に捨を下に見てる。元々愛想がいいということはなかったし、若いからガラが悪くて血の色を好むような、自分側についてない人間を人間として見ていなさそうな蘭の片鱗。

推測っていうか、私が何回か前から違和感覚えてるとこなんだけど、天魔王登場の時の「~この天魔王の手によってな」って台詞、太一さんの生声じゃなくて録音?気のせいかと思ってたんだけど、今日一瞬台詞と口の動き合ってなかったように見えた時があった。なんかここ、太一さんが喋ってないみたいだな~って何回か前から思うようになって、でもあの間奏に合わせて喋れる人なのも知ってるし、オペラで見てるから視界が狭まってるのかな~って思ったんだけど、あそこだけいつも同じ調子ですよね~って話に今日なったので。
→色んな方の目撃情報をいただけたぞツイッターすごい!やはり上弦も下弦も間奏のセリフは録音みたいです!

天魔王誕生時の声、ちょっと若いというか高い感じがした。多分時間帯起因なんだけど、太一さんの高音大好きなので大喜びした。嘘吐く時、っていうと天魔は全部嘘なんだけど、妙に芝居がかってるというか、大仰な話し方になるあれ、蘭が手に入って浮かれてるのかなぁ。エゲレスからの手紙のところ、いつも「あ!」って音にして言うんだよね。あれだけは何人目になってもほぼ変わることがなくて、逆に不思議。

天の後ろからちらほらと人の男の顔が出てくるところ、やっぱり契機は生駒斬った以降の告白からなんだよなぁ。「所詮貴様にも、天は掴めん」「務めご苦労」どちらも泣き声を象ってるんだけど、本当に泣いてるように聞こえるのは庇われた瞬間の「蘭丸」なの。蘭への愛憎が入り乱れてる天魔。それでも無様に泣き喚く姿は捨だけが見ていて、それを『人の男』として扱うんだよなぁ。ひどい優しさだと思う。

福士捨も結構ソワレタイプだな、って印象で、今日のオープニングとかあまりにもエンジンかかってなくてハラハラしたんだけど、それでも百人斬りはエンジン全開になるし、全編通してずっと上がり調子で終わるからトータルの流れとして最終的にはすっきりするからいいなって思った。その辺りの配分の上手さ、バランス感覚がいいんだろうなぁ。あと関東荒野が滑りやすいのが悪。

ラストの関東荒野で雲が晴れていく様、捨の心象風景なんですよね。鳥の時にそうかな?って思ってたんだけど、月は天守閣に外からの光が漏れてるところからスタートだから、多分まだ日が昇ってないわけじゃないはずなんだ。れなのにあんなにも分厚くて暗い雲がかかってる。ただの雨雲と呼ぶにはあまりに黒くて禍々しい空の色をしてるんだ、あそこ。捨は髑髏城を抜け出して、生きているのに、濡れ衣を着せられるよりずっと前から空は晴れないまま。そのことをずっと考えていたから、月の細かい演出や脚本の変化は答えをくれたんだよなぁ。霧丸の嘆願で陽射しが見えてきて、空っぽの仮面に光が差す光景、捨の心の内だと思うとすごいことなんだ。天魔にも蘭にも届かなかった、3人の上にあった天が消えたことを、捨自身がようやく受け入れられた瞬間。

光秀を唆したのが天魔だって知ってたのに、居所がはっきりした後も不殺の姿勢を通した捨の中での番付について。たぶん捨がずっと捨てられずにいたものって、殿そのものというよりも殿に仕えていた環境、ひいては天蘭だったんだろうなぁって。8年も経ってるのにたった1人だけ何もかもそのままの、喪失を知らない青くて若い理想型の捨之介。殿に生きろと言われた蘭や、蘭に伝えよと言われた天魔と違って、捨は殿の最期に居合わせていないどころか本能寺にも居なかった可能性がある、って感想見て、月以前では捨の強みや行動理由であったその過去が、月捨にとっては不足であり、唯一8年越しに経験する絶望なんだな、って感じた。

 

 

 

 

 

【12/26 ソワレ】

荒武者隊歌「勝手にシンドバッド/サザン」
\\\ラーラーラーララララーラーラー!///
兵庫「ラばっかり!」

上弦蘭の方が下弦蘭より登場時殺陣の手数が多いのでは?という話。たぶん手数は変わらないんだけど、刀の使い方が違ってた。下弦蘭は刀と鞘の両方を同時に上げて髑髏党の槍を払うんだけど、上弦蘭は刀を上、鞘は下で構えて身体回転させて払う。刀と鞘がバラバラで動くから手数多いように記憶してたみたい。殺陣の手数カウントって結構細かかったりするので、これも1じゃなくて2でカウントするならほんとに手数多いと思う。

みうらんべさんビンタ、最早ビンタというより張り手\ボッッッッ/ってマイクに鈍い音が入ってた( ◜◡◝ )本人は勢いのまま、くるんと一回転。あそこよく見たら太夫が一発かましてやんなよ~って感じで兵庫指差してる( ◜◡◝ )黒幕は太夫

太夫やガールズの盾になる時って皆を後ろに隠すようにしてたんだけど、この日は皆を庇うようにじん平さん側に背を向けてたのがすごくすごく情の厚さを感じてしまい……すきです…

口説きは22に「この鎧が叫んでいる!」で蘭の数珠を引く形になったのを意図的に再現してて、殿が最も愛したお前と共に、のところで数珠ごと胸元掴む数珠だけ引いてこの鎧が~、だった。蘭も一幕ラストで無界屋振り返る時に数珠握ってるし、この天蘭…………夢見酒で蘭が天魔の腰に背中側から腕回して掴まってるのも22からなんだけど、あそこで蘭が仰向けになるの、天魔が後ろ頭掴んで引っ張ってるからなんですね。今日初めて気付いた。鷲掴みしてる。

アサさんが言ってた「上弦蘭は相対してる人と声のトーンを合わせる」っていうの、よく分かった。関東荒野で狸穴に「なぜここに」って投げかける時は天魔のがなり声が強かったからその余韻引きずって語気強めだったし、捨や太夫と話す時のトーンやテンポと同じ人とは思えなかった。「俺の三途の川は血塗れなんだ」太夫と話す時の軽めなトーンだったのに「洗えば洗うほど真っ赤に染まる」突然今までの重さが戻ってきてて要所要所でわざとトーンをズラした時の効果がすごい良かった。あれ、本人は意識的に使い分けてるのかなぁ。すごいよかった。

「貴様に『俺』のなにが分かる」って言いましたよね……初めて聞いたよ…………間違えただけだと思うんだけど、でも今日の天魔は蘭の扱い方ちょっと違ったから重すぎて記憶飛びかけた…………………

今日の天魔は蘭に向かってる感情が全然違って……個人的観劇内での2人目(11/26)くらいのテンションが戻ってきてたんだけど、抑揚の乱高下も割とあるし笑う。でも蘭に夢見酒渡した後、飲み干す瞬間を見もせずに無表情で裏拍手してたの。見てないの自体はちょっと前からそうだったんだけど、無界であんなに蘭を凝視してたのになんで?って思って。その後、生駒を斬って抱えたところで「あーあ」って呟くみたいに言ったの。そこからの語りの声がフラットな高さで、蘭を斬った後も頭掻きむしらずにただ後ろ向いて、はぁ、って溜息ついてた。そこで初めて、今日の天魔は蘭自身に興味がなくて、ただ蘭の平穏な日々をめちゃくちゃにしたかっただけなんだって思った。

実は上弦天魔が子ども、っていう印象が未だにあんまりピンときてないんだけど、今日の天魔はダウナー面、ほとんど消えちゃってる気がした。アッパー多めだったけど、関東荒野での捨蘭への話し方は「お前のことだけを」の語りにも似た声のフラットさで、捨蘭と変わらない素の青年っぽさがあった。そんな人が、ただただ嫉妬による破壊衝動で、蘭の平穏をめちゃくちゃにしたことの方がすごく幼いなって。今までは少なからず蘭自身に対しての執着とか、利用価値があったのに斬ってしまったとか、そういう印象があったし、15・22は蘭に「勘違いするな」って腕掴まれた時に怯えながら刀構えてたのに、今日は刀構えることもなく、本当に馬鹿なものを見る目にさえ思える表情してた。

 

 

 

 

 

【12/29 ソワレ】

今年最後の髑髏城めっっっっっちゃいい

荒武者隊歌:「お正月」(も~い~くつね~る~と~)

兵庫「お年玉全部太夫にあげる♡」太夫「(口パクくらいの小ささで)ありがと♡」

下弦の荒武者隊はみんな若くて元気がありあまってる!って感じだったんだけど、向こう見てから見るとやっぱりめちゃくちゃうるさいんだよなぁ、上弦の荒武者隊wひな壇芸人のガヤに近いものを感じる。自己主張が激しいのはいいんだけど、はけていった先でも捨の台詞遮る勢いでうるさいのはダメだぞ!w

今日のみうらんお化粧、前期上弦蘭の中でトップの100万点満点です。ありがとうございました。

みうらんべさんビンタ、右手で右頬→左頬を往復ビンタ。二発…って小声で呟く兵庫に左手で左頬追撃。太夫のてぇい!に拍手するし、今日のみうらんべさんも乱暴者です。

同調力が強い、というのが今のところの上弦蘭を表す最適解かなと。関東荒野で一度天魔に籠絡されかける蘭がどこで戻ってくるんだろうって思って見てたんだけど、捨の「何故またその天を覆う!」って聞こえてきたところでハッとして戻ってきてた。あの瞬間は捨に同調して明日を向けてた。

同調力の最たる分かりやすさだった声のトーンは、どんどんあえてズラす使い分けを進化させていくね。登場時「あの世とこの世の境もな」で凄んだかと思えば「女に生きるはァ、初すぎる」艶っぽい節回しの色男感。後者は特に凄くて、くらくらした。いい街か、って笑う時も、太夫たちを心配させるようなことはしねぇ、って言い切る時も見せない、あの顔の良さを本人が理解した上で使ってくる色香を見た気がした。

黄泉の笛の「こんな奴らに守られて~」「殿を捨て、」その日の蘭が捨と天魔のどちらに同調してるか測れるんだけど、今日は完全に捨だったんだよなぁ。天魔を止めるつもりはなかったかもしれないけど、殺すまで至らなくても交渉が成立するならそこで帰ってこれたであろう蘭。22は「殿を捨て、」にすごく重心を置いてて、天魔寄りだった。

お前や光秀と同じになる、は今まで見た中で一番蘭兵衛に寄ってたなって思った。あれは完全に天魔との訣別を示していて、だからこそ「さぁ来い、来い、太夫」って呼ぶあの声は、太夫にとって弟のような蘭兵衛そのものだったんだろうなぁって。鳥蘭がお化粧で魅せてくれていた、蘭と蘭兵衛の揺らぎを上弦蘭は声でくれる。

天守閣で霧丸に「腕の違いが分からんか」って言うときも諭すようなニュアンスになってきてた。前はもっと怒った感じで、それこそ天魔との殺し合いを邪魔されたことに怒りを感じているようにさえ思えたけど、まだ霧丸の身を案じる無界屋蘭兵衛だったんだよなぁ。だからこそ、その後の口説きでガタガタに崩されていく様とか、殿は生きろと言ったのだ、の悲痛さが際立っていく。

今日の口説き、22・26と異なり、左腕を前から天魔の腰に回す蘭とその伏せた顔を上げさせるように後頭部鷲掴みにしてぐいぐい口付ける天魔という、2017年最後に相応しい口説きでしたね。「お前と私ならきっと上手くいく」の時に頬触れてたように見えたけど、あれクリアすると蘭の態度が変わるの?

前シリーズ以前の話が勝手に脳内補完されがちだけど、8年前と同じ鎧だしあの仮面は殿の骨ではないのでは?問題なんだけど、上弦天蘭がすごく似てるなぁと感じる点って「言葉」をそのまま受け取っちゃうところだと思うんだ。精神状態が揺らいでる時は、という前提つきなんだけど、蘭は口説きで揺さぶりかけられて綻んだところにこの顔に覚えはないか?って言われるとそう見えてきちゃうんだろうなぁ。まさか、って呟く声が震えてた。一方で、殿が蘭への伝言を託したということは天魔にも生きろと言ってる、っていうのも確かに考えてみれば分かるんだけど、本能寺以降の天魔がそんなことを慮る精神状態にあったことは一度もないんだよなぁって思う。だって言葉にされないと伝わらないことの方が世の中には多いじゃない。そういうところばっかり察しろ、みたいに言うには天蘭の情操教育ちゃんとできてないですよ殿。

もはや録音台詞に口元を合わせる気がない天魔様…( ◜◡◝ )下弦見てきたので尚更感じたことなんだけど、確かに下弦は声の響き方が全然違っていて録音だな、ってすぐ分かる。でも上弦は仮面つけてるときの音のこもり方と似てるせいか、やっぱり口元合ってないところ見てなかったら、いつも調子同じだけどまさか……?くらいで確信持てなかっただろうなぁ。ついったーの集合知すごい。

「やはりお前には殺し合いがよく似合う」の前に高笑いするようになったの、何回か前からなんだけど、ここの笑いが嘲笑に聞こえるようになったのはやっぱり26の蘭自身に興味のなくなった天魔からだなぁ。前はもっと殺し合いとか、本性を現した蘭を楽しむような笑いに聞こえてた。

無界、いつも寸前で避ける黒兵が袴掴まれて引っ張られてたし、白介の膝に刀打ち込むところは足かけて刀引き抜いたり、怖さ増し続けてるんだよなぁ。そんな中で赤蔵斬る時に顎のところ撫でるように手を添える所作の美しさが際立ちすぎる。一方でラストのvs天魔のところ、組み合わないところあんなに刀ぐるぐるぶんぶんしてましたっけ…?とっても見慣れた所作に、にこにこしてしまった。

今まで流動性が強かった天魔のテンションは完全に切り替え型になってて、生駒が刀を掲げた辺りで怯えたようだった顔からはスッと感情が消えるし、蘭に対しての執着も消えてたし、それなのに鎧を剥ぎ取られた泣き声はそれまで聞いたことがない音で、天と人の男はスイッチなんだなって思った。美しく、狂乱に身を投じ、囀るように他者を謀るのは『天』なんだよなぁ。蘭に対しての劣等感ではなく、殿に対しての執着で動く『人の男』はあの鎧さえあれば全てを捨て石として『天』であり続けられるだけの信仰があるんだ。

福士捨も「こんないい街~♪」って節ついてたね?本当に年末ラストの上弦チームみんな最高です…………

福士捨の太ももの良さはね、本来の骨の上に太もも部分だけ筋肉と程よい脂肪が乗ってるから膝上から急に体積を増すところですね。それでも正面から見ると超細いんだから意味わかんないですよね。六天斬りの段取りとか、すごくスピーディーでもう普通に気にならなくなってきたし、天魔はぎゅんぎゅん刀回すしで断然全景で観るべきものなんですけど、あの太もも見たさにオペラを構えそうになる。魔性の太もも。

ねぇみんななんで捨の着物に家紋入ってたのおしえてくれなかったの!?今日初めて気付いた;;;;;背中に背負った月の上、いわゆる衣紋抜くところのすぐ下に小さく織田木瓜が入ってるのが、生き抜け!って霧丸に言われて蹲ったときにだけ見えて、ああこの男は結局最初から義理も縁も捨てられていなかったんだなって思って。天魔も蘭も捨も、みんな誰一人として天の殿様を忘れることなんてできてなかったんだ。

福士捨に剽軽なニュアンスが足されてたの新鮮だったなぁ。今までの軽かったり重かったり、って範囲の変わり方じゃなくて、マモ捨の持ってるようなお調子者っぽい要素が足されてた。だからこそ喪失の色が際立っていて、蘭にあんないい街作っておきながらなんで!って叫びの痛切さが今まで以上だった。天魔とのラストで捨が語る自由は、蘭に向けての言葉でもあるんだよなぁ。

「捨てるってのは口で言うほど、」で泣いてたのに向き直る時には笑顔だった捨と、それでも泣いてたことを隠させないように捨を指差す霧丸、ほんとにお互いがいてよかったなぁって思った。昔の縁を失い続ける捨の手に残ったのが、同じ喪失を抱える霧丸であることが、対沙霧の淡い恋愛感とは異なる救いになる。天魔が落ちた穴を覗き込んでそのまま落ちていきそうな捨を引きずって、まだ後ろを振り返る捨の両肩掴んでしっかりしろ!って目を見て言っても視線が合わなくて、そんな捨が囮になる、って口にする前から不安と焦燥で泣きそうなきりちゃんが、それでも捨のために頑張るんだよ……いいこだねきりちゃん……渡京に「置いてかないでぇ~;;;」って言ってたきりちゃんの成長物語……月がきりちゃんになった理由をちゃんと分かるようになったよ。