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『あずみ〜戦国編』感想まとめその2


いつも通りの推し定点まとめ書いたら予想外に感想を求めて来られてる方が多かったので、少しは真面目に書こうかなと思ったりしたあずみ期間2週目まとめ٩( 'ω' )و 基本的には美女丸定点でネタバレこみこみです

 

 

 

 

 

【11/18】

5日ぶりの美女丸さん、ちょっとお化粧変わった…?眉毛の色がダブルラインの色と一緒で、そこからノーズシャドウに繋がるから統一感出てる感じ?眉潰すの控えめにして全体の仕上がりバランス揃えると、今すっごい美人角度だ!ってなる瞬間がいっぱいあってどきどきしました。後方席座ったの初めてだったんだけど、照明の当たり方が違うのか、真っ赤なはずの口紅もちょっと青みがかったピンクに見えて全然印象違う。

一幕はかなり男側に寄ってる感じがするというか、高音控えめな感じがした。女言葉に聞こえてた台詞もあっさりめだな〜と思ってたら、あずみが刀を受けた瞬間にハッと目が覚めたように表情が変わって生き生きし始めて、そこからどんどん台詞回しが女側に寄っていったの凄かった。性別不詳、ってこういう移り変わり方でも表現できるんだなあ。

女は神聖なものなんかじゃない、と思ってるように捉えられるのは舞台も原作も共通の美女丸観なんだけど、美女丸にとっての女≒母親なので、その女のような格好で女しかなれない妊婦を殺すことに快楽を見出しているのは、母親のような女という存在への復讐心なのか自分を捨てた母親への執着の表れなのか、というところはどちらにも決めかねる感じだなあ。今日の美女丸に限って言えば、あずみを通して捨てられた子どもは生きていてもいいのかを試してるような印象さえ受けた。

でもそもそも舞台美女丸は、ゆっくんさんの大好きな自己解釈のバックボーン作りとは別のところで一つのゴールの形(オダジョ美女丸)を定めてる節も感じるので、今まで演じてきた他の役とは違ってゴールというか正答が一択じゃない感じがあるから観た日によって異なる人生観を持った美女丸なんだろうなという結論。その日の美女丸の人生はその日のうちに終わって、次に幕が上がる時には新しい美女丸が生まれてる。

「そうやって……生きてきたんだよ、俺も、あんたも」タメからの表情と声色の変化が一幕のあずみに刀受けられた瞬間と合わせてスイッチみたいになってるのすごい好きです!!!!!!!あの寂しさみたいな落ち着いた感情が出てきたのって、私が観た中だと13日の階段に突っ込んだ時が初めてだったので、ああいうアクシデントもまた振り幅広げるキッカケなのかなぁ、と思ったり。全体的に高音控えめなのは寂しかったけど、これは私が美女丸をあまりに音声特化で見すぎてる弊害です。

あまぎの最期のシーン。「怖くねぇぞ」って強がる声が震えてて、死の淵に立たされた瞬間に本当の幼さが出てくるのがすごく悲しいなぁって思った。先週観劇時はお顔の美しさに引っ張られまくって、輪からあずみが抜けると刺客の子どもたちだって忘れそうになっちゃうことが多かったんだけど、「じゃあ爺は?」のやりとりとか、むしろ4人の時だけは素直に子どもの顔をしてるんだよなぁ…

5日経ったら小園くんが普通にお芝居をしていてびっくりした。毎日観てた1周目も変化を感じたので、こんなに間があったら最早別人になっちゃうんだなぁ。元々すごくよく通る声だし、それが秀頼さまのバカ殿っぽさと合ってて私は好きだなぁと思ってたんだけど、一幕からがっつりお芝居になっててこの人見てるの楽しいな〜って感じる。兜が日々進化していくんだけど千秋楽はいっそキラキラにデコってほしい笑

うきはというか、ひろきくんのお芝居真骨頂は大阪城潜入のところだなって思いました。逆再生のところ、子どもの芝居しててなおかつ飽きてあくび→ほっぺぽりぽり、とかとにかく細かい。あずみが清正さまや秀頼さまの顔見に行くあたりとかも、刺客と子どもの表情がくるくる変わる。お話としてのスポットは別のところに当たっているのに、そこで存在感がんがん出してくるところはさすがだなぁって。

戦国編ってあずみが子どもから大人になる寸前までの時間の話なんだけど、うきはや秀頼さまは一幕から二幕にかけての時間で子どもから男になっていくんだなぁ、ということをとてつもなく今さら感じた日でした。子どもたちとそれを取り巻き、良くも悪くも影響を与える大人たちの話、ってふんわり括ると全体的に統一感のあるお話なんだよなぁ。脚本に粗がないとは言わないし、やっぱり推しの役どころがおいしいからっていう欲目もあるとは思うんだけど、2015年の観劇で一番面白くなかったのが前回の幕末編だったので、私は戦国編の方が好きだなって思います。

めも。黒い鼻緒の雪駄。先週見た草履よりちょっとヒールっぽい踵に向けて高さあるやつ。カテコも一緒。

 

 

 

【11/19夜】

今日はTRUMP初日から1年ということで、つまり私の心にゆっくんさんのお芝居が刺さってから1年という記念日に再びのブルーシアターというなんとも因果な観劇。早かったようなそうでもないような気分です。僕たちのクラン…

SNOW遊び2連発きたので遠慮なくお化粧見させてもらいますね!二重ラインなぞってるのはお芝居中もまばたきするとよく分かるんだけど、昨日は目頭の切開ラインは繋げずにちょこん、と延長してる感じに見えたかなぁ。鋭さ出す感じのライン。今日は目頭から二重ライン繋がってるのでSNOW効果なくても目が大きく見えます。口紅は真っ赤だからやっぱり昨日のは照明効果かな…?

美女丸としての一幕テンションは昨日よりも抑えめで、「俺が遊びたいのはあずみちゃんだけさ」のおざなりな感じから「初めてだよ、俺の刀を受け止めたやつは」「ゾクゾクしてきちゃった!」のどんどんテンション上がってくのも健在とはいえまだ上の段階があるな、って感じ。爺が出てきた瞬間の興醒めの早いこと早いこと。でもここ最近の出演作ではほとんど感じなかった、久々のソワレゆっくんさんだー!!!!!!!って感じのテンションでした。個人的ベストの13日以上にいい突き抜け方する随所の高音と一言発するごとに男女へゆらゆら振れる台詞回し。もうとにかく最高に最高で二幕への期待感煽られまくり。\ポンッポンッ/ 私はゆっくんさんの高音推しなので、乱高下しまくる台詞回しはもう昨日欲しかったものが全部あるって感じすきだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜

二幕の「やろっか」が若干年始イベントの中の人の名言「えいちゃん、やろ。俺覚えたから。」を彷彿とさせる雑さで不覚にもにこにこしてしまいました。ひゅうがちゃんや爺の相手してると全然楽しそうじゃないんだよなぁ。やっぱり美女丸さんは女斬るのが好きなのかなぁ。

「ひとりぼっちになっちゃったァ!」の煽りからテンション上がりまくってく美女丸と、「オレはあんたとは違う!」って静かな怒りを燃やすあずみがまったく別々の生き物であるように見える対比の直後に「そうやって生きて…!生きてきたんだよ」でふと刀身に映る自分の顔を見て、ハッと目が覚めたような表情で自分もあずみも同じだと語る美女丸が………ほんと、ほんともうこの人………………ソワレ収録してください………………(マチソワ収録日)

うきはのお芝居はあずみとのパワーバランスがどんどん良くなってくるなぁって思った。例外枠の美女丸以外はキャラらしいキャラを明示的に確立されていない作品なので、2.5っぽいというかキャラクターを形作るタイプの最近のひろきくんのお芝居は浮いてしまってたんだなぁというのを、お芝居が変わってきたからこそ感じる。あずみと同じ子どもの立ち位置からほんの少しだけ早く大人になるうきはカッコよくてキレイだなぁ。

なちとうきは。原作で瓜二つという描写があるのでひろきくんが二役なんだけど、この2人の差はなんだろうねぇというところを考えたときに浮かんできたのが、子どもと大人ってことかなぁと。刺客として使命を果たす、というあずみと同じ夢を持つ子どものままのなちと、あずみを守るためにその力を使ううきは。しかもうきはの夢はあずみと同じように育てられてきたにも関わらず自らが考えて掲げた夢で、ひとりぼっちになってどう生きていけばいいのか分からないままのあずみにとっては、ラストを迎えても未だ届くことのない大人のステージにいる存在なのかなぁって。

うきはが死んだ後のあずみの殺陣がMAXスピードになるのすっごい好きです。今日ほんとに目が追いつかなくなるかと思うほど速くて、りっちゃんのタイプがどんどん師匠(ゆっくんさん)に近づいていく……って思ってしまった。女の子があんな速度の殺陣を出来るということは大変なことだと思います。#小園くんにはグーパンで勝てる気がする

今日すごい間近で秀頼さまを見たんだけど、ちょっと不可解なほどお肌がつるつるで、ビジュアルとしては完全にアイドル枠だなあとしみじみ思いました。内側から発光している美しい肌だ………あずみと並ぶとつるつるきらきらで眩しい………

そういえば13日にテレコになった「ひとりぼっち同士じゃな」「ずっと一緒にいてやるよ」はすっかり「ずっと一緒じゃな」「ひとりぼっち同士だもんな」に変わってしまいましたね。別エントリにも書いた通り、ほんと台詞にこだわりないから訂正されずにきちゃってるんだろうな………と思いつつ、あずみからうきはへ贈られかけた「ずっと一緒だぞ」のゆびきりを引き離してしまった秀頼さまから贈られることの悲しさ…って、おたくはおたくらしく深読みして受け取っておくことにします。個人的には美女丸に煽られた「ひとりぼっち」が刺さり続けたまま生きていくあずみで感傷に浸ります。

昨日観たときから創さんの間の取り方とか細かい台詞回しが変わったなぁって感じていて、今日は更に感じた。すごくすごく語弊がある言い方をするんだけど、TRUMPから今まで見てきた創さんのお芝居って名前のあるモブというか、どこまでいってもどんな役でも久保田創の言い回し、ってイメージが強くて。それは演出家の好む演技プランに則ってるから、とも言えるし、そういうお芝居でも自然に存在してるのはある意味で役に自らを昇華させるのが上手い人なんだと思うんだけど、今回の清正さまは役とかキャラクターを全うして板の上に生きてるって感じる。たとえ史実にそぐわなくても生き様が好きだなあって思うし、創さんのお芝居でこのタイプが観られるのも嬉しいなぁ。

 

 

 

【11/20】

今日の美女丸殺陣、なんか速くないですか………?いや相変わらず定点止められなくて全景確認できなかったんですけど、うきはやあまぎ相手でもあずみ相手と同じくらいの速度で刀振り下ろしてる気がしました。

男と女揺れより大人と子ども揺れの激しい本日の美女丸さん。人を殺す快感を語る口調は嬉々としていて、「そんなのあんたの勝手な理想だろ」って達観しているような言葉も大人なんじゃなく、子どもが幼くして現実の仕組みを知って受け入れてる感じがした。一幕はあずみも美女丸もうきはも皆タイプの違う子ども。「あずみちゃん、今度は刀を持って出ておいで」同い年に声かけるみたいな感じがして、今までずーっとあずみやうきはより美女丸の方が少し年上に見えてたからびっくりした。

猿の茶番くだりでも、うきはに向けた視線を外さないまま笑ってる美女丸すごい楽しそう美しい。うきはも視線逸らさないから実は緊迫感続いてる2人のこの細かいお芝居や表情が下手の端っこの方からじゃないと見えない。とても惜しい。

「楽しませてもらうよ」と言いつつめちゃめちゃ気だるげで眠そうな美女丸。からのあずみが刀受け止めた瞬間の目が覚めたような表情が〜〜〜〜〜〜〜〜すき。「次は誰を殺そうかなぁ?……あんた」とか、とにかく台詞回しが子どもみたいなおざなり感があって、なんかすごく原作美女丸の得体の知れない無垢で無知だからこその子どもの怖さを思い出した。舞台美女丸に、あずみと同じで男とか女とかまだ区別のつかない時期の子どもみたい、って感じたの初めて。

二幕、舌舐めずり乱発されすぎて頭ぱーんしました。口紅でそれズルいですってば…!!!!!!!「つっまんないもんねぇ」「どっちもはずれ!」の幼い子どもの容赦なさすごい。ひゅうがちゃんも爺も可哀想。でも一番すごかったのは「ひとりぼっちになっちゃったー!」あずみを指差してたんですよ。めっちゃ子ども。体は大人なのに中身がある一定時期の子どもから成長を止めてしまった感じ。あずみの言う自分が壊れてしまう、ってこういうことなのかなぁ。

「そうやって生きて…ッ!生きてきたんだよ……おれも、あんたもね…」刀身に映る自分の顔を見て呼吸の止まる音が、完全に聞こえました。ずっと壊れた大人の子どもだった美女丸が、ほんとうにあずみと同じ子どもの顔を見せたのがあの表情なのかもしれないなぁ。ここ、どんどんお芝居盛られていくので千秋楽こわいです。

あずみの泣きがすごかった、とか秀頼さまのお芝居がちゃんと相手の言葉に呼応するようになってた、とか色々あったはずなんですが、この日のハシゴ先で色々と不意打ちめった斬りにされたので美女丸以外の記憶が消し飛びました。無念。ちなみに19・20日ともに18日と同じ雪駄だったはず。下駄お色直しどこいきましたか。