愛より重くて恋より軽い

未来の私が読んで楽しいやつ

観劇定点カメラ勢の「ここがすごいよゲキシネ髑髏城の七人 上弦の月」

タイトルそのまま、あの冬の間豊洲でぐるぐる回りまくってバターになったおたくが、ゲキシネ見てすごい!と思ったところをつらつら話します。一回全部吹っ飛んで消えて傷心なので、公演当時書いてた記事へのリンクまとめにもしておく。
















ゲキシネ上弦のここがすごい①「ここはめちゃくちゃ快適なステアラ」】

映画館で上映するゲキシネなら当たり前の話なんだけど、どの席に座っても前の人の頭がかぶらないSSR排出率100%の座席ガチャとか、ステアラ座席ガチャに敗北したことのある誰しもがすごい!!!!!!!!!!ってなりますよねやっぱ。

ステアラ髑髏城のゲキシネって上弦で4作目になるんですけど、これまで色々ありましたね。ぐるぐるカテコがなかったり、贋鉄斎の存在が消滅してたり。ゲキシネ上弦はカットされてるシーンが無いので、ぐるぐるカテコも含めてあの日あの時観ていた作品がそのまま見られます。これは先人のことを考えると、決して当然のことではないんだなぁ。
シーンだけじゃなく、スクリーンの映像もしっかり尊重されていて、映像が流れてる時は全景に切り替わる。特番でよく「360度回転する劇場」ってナレーションと共に流れてた、映像の前をキャストが歩いてるカットみたいなやつ。これ見るとなおさら回ってる気持ちになるね。
もちろん渡京と霧丸の逃亡シーンもあるし、客席側に固定されてるカメラ映像で見る髑髏城へ向かう道行きの無界裏で立ち止まる蘭兵衛も見られる。私これ、前方端っこの席に座った時見たことあるやつだよ………ここはステアラ髑髏城……




ゲキシネ上弦のここがすごい②「映像班のアップは凶器だし、スローモーションは裏切らない」】

ライビュやWOWOWでこの公演見たことあるのは私だけじゃないので、実際どれくらい違うの?っていうのはみんな気になるところですよね。これがすごいんだ。

ゲキシネ上弦の特徴の一つはアップの多さで、黄泉の笛や無界襲撃、百人斬り辺りの殺陣シーンもバストアップくらいのカットが結構多い。ここは引きでもよかったんじゃないかな?と思わないこともないんだけど。んだけど。それ以上にうわ~~~~~~~~~~~顔がいい~~~~~~~~~~~~~ってなっちゃう。さすが上弦顔がいい。
「現地で見たけど、後方だったから表情とか見えなくて」って感想ちらほら見かけて、後方で(むしろ前方でも)オペラ使うのって常識じゃないんだなって知ったんですけど、上弦はキメの台詞以外でも表情がアップで抜かれるような構成の作品をメインで仕事してる映像班が多いので、それが見えると見えないとでは大違いだと思う。あっちでもこっちでもウインク飛ばしてる姿を見ずして福士捨を見たと言えるか???ボロボロに乱れた髪の間から射し込んだ光を受けて、力なく微笑む表情を見ずして福士捨を語れるのだろうか??????前者は私もライビュで初めて見ました!!!!!!!初日・収録日・千穐楽にしかやらなかった、目を見開いたまま倒れる蘭もアップで見られるぞやったね!!!!!!!!

それともう一つ。ゲキシネのスローモーションっておたくが親を殺されがち(良くない意味)だったはずなのに、ゲキシネ上弦のスローモーションはまさかまさかのめちゃくちゃいい仕事をしていて、アップとのタッグが超秀逸。これも映像班が為せる技なのか?一瞬一瞬を切り取られても絵になるので、誰も死ななくて済むどころか、画力が強すぎて良い意味で殺される。速度つきすぎちゃってあと5手くらい足せそうな殺陣も、アップとスローモーションのカットインで超かっこよく演出されてるぞ!




ゲキシネ上弦のここがすごい③「オフになってるはずのマイクが生きてる」】

ゲキシネ特有の編集は映像に留まらず音声にも施されてます。

メインで台詞話してる人のマイクで拾ってるのか、フットマイクで拾ってるのか、聞いたことない音がガンガン聞こえる
六欲天ダンス途中の口上にエコーがかかってたり、荒武者隊のガヤ台詞が完全に把握できたり、川を流れる水の音がしたり。
前方席に入ってないと聞こえなかったような音、そもそも劇伴で消えてたような音が全部聞こえてくるゲキシネ。我々が知らない情報が、ここには存在する!
無界で次々斬られていくガールズたちが、各々の名前を叫ぶところをフューチャーするってか?
そういう生活音というか、劇伴以外の音をBGMにして進んでいく髑髏城って、ステアラ当時も特定の席に座ったことがないと見れないものだと思うんですよね。当たり前のことなんだけど、全観客に同じものを見せられるゲキシネってすごい。え~それ見てなかった~聞こえなかった~みたいなことが起こらないし、読唇術スキルをフル活用してなんて言ってたか推測する必要もない。すごい。
惜しむらくは無界を抜け出す時のきりちゃんの口笛が完全に劇伴で消されてたんだけど、我々はあの音色を忘れずに生きていこうね…みたいな気持ちになりますよもう逆に。





ゲキシネ上弦のここがすごい④「構成がアニメ」】

皆プロメアみた?みたよね?ちょっと最初の消火活動のシーン思い出して?ゲキシネ上弦の構成はそれです。いや、ほんとに。

これは真面目な話で、映像・音声編集によって作られたゲキシネ上弦は中島かずき脚本の新作アニメ」だったんですよ。
私、ステアラだけでも髑髏城の七人って作品を結構な回数見てるはずなんだけど、ゲキシネ初回でうわこれめっちゃアニメじゃんって思った。画面上に現れた見開き!4コマ!ぶち抜き!みたいな緩急が(この例えは漫画なんだけど)すっごくアニメっぽかった。
スローモーションやカット割りを絶賛しといてなんなんだけど、「笑止!」のスローモーションと、口説きの仮面アップは本当に必要だったのか?っていうのは多分誰しもが感じると思うんですよ!w 私は、ああ~、いい角度が撮れなかったのかな~とか思ったんですけど、幸か不幸かそういうのもちょっとアニメっぽいというか、画面上の緩急作りに一役買っちゃってるんですよ。多分初見だと違和感無いと思う。そういう意味では、もっと他のところ映してほしかったよ!って思うのも、現地組ならではの感情なんだろうね。


私が定点してたのが天蘭なので、どうしてもこの二人の話になるのはゆるして。
天魔王に関しては、殺陣だけじゃなく扇子の扱いだとか、指先の何気ない所作だとか、そういう一目見て異質だと分かる要素がかなり削られたなって思いました。それはアップだったり、カット割りだったり様々なんだけど。
でもこのオミットによって、上弦捨天蘭のパワーバランスはそこまでかけ離れていないという印象になっていて、それは結果として「捨之介が天魔王に負ける」「歴代最弱の天魔王」という月髑髏の本質をしっかり浮き上がらせていたと思えたんですよ。個人の好みはあると思うけど、私は太一さんのお芝居がすごく好きなので、そこにより注目してもらえる構成になったんじゃないかなって思えて、すごい好き。

蘭に関しては、あの、あとでリンク貼る公演当時のブログとか読んでもらえれば分かるんだけど、あの時期の収録に向けて作られた調整蘭が、ほんとに嫌で嫌で仕方なかったんですよ私は!!!!笑
実際そこにかなり不安感覚えつつゲキシネ見たら、次の項で話す群像劇的な構成の中では、この調整をすることが作品としての分かりやすさを上げて、理解を促す上での端的な手段として、正解ではあるんだろうな、って理屈ではなく肌で感じたんですよ。もうここ感覚論でしかないんだけど。
「調整蘭やだ!!!!!!!!!」で止まってた気持ちが「稽古から公演期間中に、三浦翔平という役者が作り上げてきた蘭兵衛はこれじゃないんだよな」ってところまで進んだのは、逆に進歩だと思います。これは不満というより、肌で感じて納得したからこそ出てきた寂しさみたいなものなんだけど、ほんとにこの人が演じる蘭に出会わなかったら私は生涯でこんなにも無界屋蘭兵衛のことを想う日々はなかったので、マジ感謝………………


というわけで、たとえばゲキシネ上弦が髑髏城初見でも、中島脚本のアニメ見たことある人なら「ああ、中島作品にこういうキャラよく出てくるし、こうやって畳みかけるように濃いキャラ出てきた後で主人公バーン!だよね~~~」って違和感なく感じられる作品になってると思う。
こう書き出すとそもそも脚本としての髑髏城がめちゃくちゃ中島かずき定型作品なので、構成が寄ったことでアニメを感じるのは必然なのかも。




ゲキシネ上弦のここがすごい⑤「群像劇としての髑髏城の七人」】

これはちょっと④の続きっぽくもある。髑髏城が群像劇だなんてことはゲキシネどころか、ステアラに来る前から変わってないことなんだけど、半永久的に現地で定点カメラし続けてた私にとってゲキシネは、「群像劇作品としての上弦」という完成度が極めて高いものだったんですよという話。

「群像劇 - 主人公にスポットを当て、それを取り巻く人々という見方で脇役を描くスタイルの劇ではなく、登場人物一人一人にスポットを当てて集団が巻き起こすドラマを描くスタイルの劇のこと。」


各々のキャラクターに物語があって、バックボーンがあって、それらが絡み合ってあの話が構成されていることはもちろん知ってるけど、とはいえステアラに限らず舞台を生で観るということは、一方に注目するあまり他方で起きたことを見逃す事態がまま起きるということだと思うんですよ。個々人の芝居が細かくて、それを観るのが楽しいから定点してた上弦ならなおさら。
そんな生で観ててもめちゃくちゃ情報過多コンテンツは、単純に映像化するだけでもオミットされる情報が多いのは仕方ない。チキチキ視線泥棒大会だった上弦は、終演後のレポで「ここで捨ときりちゃんが無駄話してる」「蘭兵衛とガールズがやりとりしてる」「天魔王が剣布を椅子にしてる」とか見て、よし今日はそれ見るぞ!って強固な意志を持って複数回入らないと見れないものがたくさんあったし笑
ゲキシネも、ここは台詞言ってる側の表情映してほしかったんだよ~とか、この見切れてるところですごい体勢になってるんだよ~とかがやっぱりあるんだけど、そういう沢山存在していた要素を一つでも多く、かつ各キャラクターに対して平等に取捨選択してぎゅっと固めたのがゲキシネ上弦だった。

この平等に、というのがかなり重要な話で、定点してた人間からすると全然映ってないな!って感じる部分のオミットが、前述のとおりマイナスではなく、全体に対してプラスに作用してるんですよ。
それは取捨選択のルールが「偶像劇作品」というところを目指してたからだと思う。だって、あそこ映ってないな~!と思ったシーンで映ってる画が必要ないなんてことは一つもなかったから。この話の流れ的にはここがクローズアップされるでしょう、って当たり前に納得できる。むしろ本筋じゃないところでの情報が多すぎたんだよ!w


何度でも言うけど、定点自体は好きな役者やキャラクターが生きている時間を、それこそ一瞬でも見逃したくない!って想いからの行動なんだけど、それって作品の主題を追う上では過剰な情報供給でもあったんだな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ってゲキシネ上弦見てめちゃくちゃ思った。個々の芝居の情報量が多すぎる上弦ならではの現象かもしれないけど。
そういう過剰なものを編集でそぎ落とされた結果、定点の時に取りこぼしていたような当たり前に感じるはずの文脈が見えてきたりして、この公演、ライビュで見たしWOWOWでも見たのにすごい新鮮!!!!!!!という驚きの体験ができた。ゲキシネは最高。




【公演期間中の記事まとめ】

何本書けば気が済むんだよ、と当時思っていたけど、ほんとに数が多い。一括で飛べるリンクが欲しかったのでここにまとめます。
初日から妄想の天蘭の話とかしてて、これ現実に起きたことなのかな……って我ながら思う。

mishu-h.hatenablog.jp
mishu-h.hatenablog.jp
mishu-h.hatenablog.jp
mishu-h.hatenablog.jp
mishu-h.hatenablog.jp
mishu-h.hatenablog.jp
mishu-h.hatenablog.jp






一回全文吹っ飛んで涙目になって書いたので、誤字とかあったらひっそり教えてください。
marshmallow-qa.com

DAZZLEのイマーシブシアター「SHELTER」を諦めない。

「(主宰を)諦めないでほしい。信じてほしい」


こんなパワーワードから始まった勧誘を笑っていたのに、気付けば「あきらめない!!!!!!」をスローガンに人海戦術で駆け抜けた令和元年の夏。ダンスカンパニーDAZZLEのイマーシブシアター「SHELTER」の話をするよ!















【イマーシブシアターとは?】

本作品は建物一棟全てを舞台に行われる
イマーシブシアター形式の作品です。
お客様は作品世界の一部として、時に出演者に導かれ、
時に自分の意思で建物内を自由に移動しながら、
様々な場所で繰り広げられるパフォーマンスを
五感で「体感」していただきます。
https://www.dazzle-shelter.jp/

有名な作品だとオフ・ブロードウェイミュージカルの「Sleep No More」かな。私ももともと感想かなにか読んで、さすがにニューヨークまではいけないな……って思ってたところだったので、パワーワード勧誘めっちゃちょうど良かったんですよ実は。
いろんな作品の感想まとめでちらほら書いたことあるんだけど、私自身はダンスというものに対しての感度がめちゃくちゃ悪くて!w
お芝居>(メイク)>歌>ダンス、くらいの順序であんまり記憶する機能が発達してない。なのでダンスパフォーマンス楽しめるかな~って不安さえ感じてて、正直イマーシブがどんなものか体験できればいいなくらいの気持ちだったわけで。


でも!!!!!!後述するけどDAZZLEさんのパフォーマンスは自分とかなり相性がよかったみたいで、すっごい面白かった!!!!!!!!
建物の中を歩き回るからヒールやめて手荷物ロッカー入れてね、と免責事項にあったので結構運動量あるのかな………って心配もしてたけど、SHELTERの場合は地下と外階段以外はクーラーがきいてて涼しかったし、ぱたぱた歩き回ること自体が面白くてアドレナリン出まくりだったから全然大丈夫だった!!!!!!
目の前どころじゃなく、私が座ってる足とキャストの滑り込んできたところの距離間が5cmくらいのところで見られるパフォーマンスに、『自分の意思で選択した結果』出会うという、絶対にイマーシブシアターでしかできない体験がとにかく新鮮すぎました。


上に行くか?下に行くか?特定の役を追いかけるか?誰もいなくなったこの場に残るか?
動き回れる面白さと同時に自分で選択して決められることが醍醐味なんだろうな~と想像はしてたけど、改めて体験してみると想像以上にそれが面白かったんですよ。
私は集団行動が得意じゃないし飽きっぽいタイプなので、自由時間中にみんなでゾロゾロ列になって動く~みたいなのが得意じゃなくて。実際、人がいっぱいいるところを避けて動いてたりしたし笑
それでもたくさんのパフォーマンスが見れたし、止まってパフォーマンス見てる時間もキャストにぶつかりそうになって、ここ動線!?私もうちょっと後ろ下がった方がいい!?とかなることも多々あったり。自分だけしか見ていないシーン、という状況にも遭遇して、とにかくすごいレアな経験してる…!っていう興奮が味わえるのはほんとにイマーシブシアターならではだなって。
なにに出会っても、出会えなくても、それって全部自分の選択の結果なんですよ、イマーシブシアターでは。
あのタイミングであの場所に向かったのも、アレを触って確認したのも、エンディングをどこで迎えるか決めたのも、全部自分!!!!!!!!!誰のせいでもなく自分!!!!!!!!自由って楽しい!!!!!!!!




【ダンスカンパニー DAZZLEとは?】

「すべてのカテゴリーに属し、属さない曖昧な眩さ」をスローガンに掲げ、
独創性に富んだ作品を生み出し続けるダンスカンパニー。
「開かれたダンス」の実現のために、あらゆる手法を再構築する。

ストリートダンスとコンテンポラリーダンスを融合させた、
世界で唯一つのオリジナルダンススタイルを生み出す。

舞台作品においては映像によるテキストやナレーションで物語性の強い作品を上演。
映画・コミック・ゲームなどのジャパニーズカルチャーの要素を積極的に取り込む。
DAZZLE Official Site | ABOUT


カンパニー公演だけじゃなく外部振付などもされてるDAZZLEさん。

・ワンピタワーとのコラボ(東京ワンピースタワー × DAZZLE イマーシブシアター『時の箱が開く時』追加公演決定!|TOKYO ONE PIECE TOWER)

・宝塚花組の「CASANOVA」(花組『CASANOVA』特集|宝塚歌劇 DVD・ビデオ・CD専門ショップ|TCAショップ
コンデュルメル夫人の「私を愛して」!

・刀ミュ双騎(ミュージカル『刀剣乱舞』 髭切膝丸 双騎出陣2019 ~SOGA~ | ミュージカル『刀剣乱舞』公式ホームページ
今度の歌合も振付・ステージングで参加されるそうです。


なのでDAZZLEさんの名前自体は見たことある、という人もいると思うし、振付が独特なので挙げた公演で同じ振付見た!って人もいるかも。




【DAZZLE】Hibiya Step Show 2018/04/29【4K】
(3:14辺りからのアップテンポの音と振付のハマり具合がすごい気持ちいいな~と思って好き。あとメインシンメのサイズ感がアシンメトリーなのが、私の抱いたDAZZLEさんのイメージに合ってていい)




DAZZLE公演「花ト囮」@国際フォーラム PV
(こっちは同じ曲で公演のPV。世界観が分かると一気に振付の意味が分かるな~ってびっくり)




私の場合は前作のイマーシブシアター「Touch the Dark」でDAZZLEさん知りました。


DAZZLE イマーシブシアター 「Touch the Dark」PV 2018


ビジュアルとかPVの感じ的にちょっとホラー調っぽいし、イマーシブで怖くて動けない…!ってなるとさすがにまずいな、と思って尻込みしたタイプなんだけど( ◜◡◝ )
DAZZLEさんのイマーシブシアターは公演終了後もSNSネタバレ禁止なので、検索してみてもどういうテイストのストーリーなのか、とかが分からなくて……と相談したときに色々オススメされたんだけど、一番分かりやすかったのは主宰である長谷川達也さんのブログ記事かな。

DAZZLEメンバーブログ -長谷川達也-: DAZZLE OFFICIAL BLOG

イマーシブシアター形式ではないけど、エンディングが観客の投票で決まる形式の舞台「鱗人輪舞」のお話なんですけど、こういう話を書く人なんですって( ◜◡◝ )単純にすっごい好みだなって思いました次第です。
ゲームやり込みすぎて網膜剥離寸前だか眼底出血までいったことあるらしいというエピソード聞いて、おたくとして信用できるタイプのクリエイターだなって思いましたw




【「SHELTER」とは?】

あなたは幸運だ。
このシェルターに、入れたのだから。
外を知っているだろう?
あんな世界で、人がまともに
生きていけるはずがないんだ。
ここは平和だよ。
あの9人がなぜか均衡を保っているから。
新入りのあなたに、
シェルターでうまくやっていく
コツを教えてあげよう。
人それぞれに物語がある、
ということを尊重するんだ。
自分が正しいと思った瞬間、
大切なものを見失ってしまう。
もちろん、あなたの物語も、尊重される。

誰かが、壊そうとしない限りはね。

https://www.dazzle-shelter.jp/

上演前PV

【DAZZLE】SHELTER PV「SECRET OF SHELTER」【IMMERSIVE THEATER】


こんな雰囲気だったよ~というPV

【DAZZLE】Impression of SHELTER【IMMERSIVE THEATER】




さて、ようやく今回のSHELTERのお話です。

DAZZLEさんのイマーシブシアターは同時多発的に建物の各所でパフォーマンスが行われているだけではなく、いわゆる謎解きの要素もあります。PVにある「探せ道化師を」の辺りですね。
ニュアンス的には脱出ゲーム系に近いかな~と思う。個人的に何度か経験した脱出ゲーム系は、同じグループになった知らない人との相性次第でやりやすさが変わっちゃうのが難点だったので、1人でふらふらしながら気になったものを調査できるDAZZLEさん方式は私に向いてた。
ただ、物量と自由時間の長さ的には1人で謎解きするのは無理なところが脱出/謎解きゲームではないんだよ、っていうのがポイントだったかなと思います。終わった後に友達と見たり聞いたりした情報突き合わせるの楽しかったし、皆が同じものを見られないイマーシブシアターの感想って語り合うの面白いのかな?盛り上がれる?って思ってた事前の疑問は見事解消されました。


私がイマーシブシアターを知ったきっかけである「Sleep No More」はマクベスをベースにしてるそうなので、台詞がないノンバーバルでも話が分かるけど、オリジナル作品の場合はどうなんだろう?って思ってたら、SHELTERには台詞ありました!
パフォーマンスのBGMに録音で台詞が入ってて、各々のキャラクターの関係性とかこの建物でなにが起きてるかちゃんと分かる!心配する必要がなかった!


あと前作「Toche the Dark」から感じていたホラーっぽさですが、ジャンルとしてはサスペンスとかミステリーって感じでした。お芝居でいうところの暗転とか不穏なBGMはあるけど、逆にそういう認識さえあれば全然ホラーではない。
建物内に場所としては暗いところがあって、ホラー耐性ゼロの友人はそこがちょっとダメだったみたいなんだけど、自由時間にそこへ行かないという選択も当然できました。自由時間前にグループで施設内を案内されるときは全箇所回るんだけど、団体行動だから生き延びられる。と私は思うタイプ。


というかこれ、舞台とかライブの日替わりレポ読んで「へ~そうだったんだ~」で終わらないタイプ、なんなら円盤見て「なにこれ絶対見たかったんだけどチケット増やすわ(公演終わってる)」ってなるタイプには沼です。沼。だってメインキャラクター9人いるのに、1公演の自由時間中に見かけてない人とかいるから。
しかもSHELTER、観客の意思で結末が変わるマルチエンディング方式だったんですよ。もう絶対多ステしたくなっちゃうじゃん!


あと、謎解きしてるだけだと絶対に解けないところも絶妙だな、と思いました。
自由時間のパフォーマンスにはグループ行動時と同様、ダンスだけじゃなく台詞があるのでストーリーが進んでるんです。ヒント見つけても、そのストーリー知らないとなんのこと言ってるか分からない場合もあって。
DAZZLEさんはダンスカンパニーなので、謎解き要素入れてもパフォーマンスの扱いを疎かにしないバランスを考えてるんだなって思いました。もっと言っちゃうと、マルチエンディングだということを加味しなくても、1回で解決させる気がない笑
それは物量的に1回では不可能な謎があるから、ではなく同時多発パフォーマンスがあってそこに物語があるから。多分ここがダンスよりお芝居が好きな私でもハマった理由だと思う。結局、各回必ず見たことないシーンに出会いながら謎解きしてたの、めちゃくちゃ充実した時間だったなぁ…


私は気になったものをほっとけないタイプだから謎解きしたりふらふらしながらパフォーマンスと遭遇してたけど、友人は気になるキャラクターをずっと追ってる回作ってました。どっちを重視するタイプでも各々に合った楽しみ方があるし、後から共有した時になにそれ見たかったー!でもそのタイミングでどこ行くとか決めたの自分ー!ってなってすごい面白かったです!そして次は話に聞いたそれが見たいぞ、とリピートするという…( ◜◡◝ )




【日々こじらせていく避難者の記録(いつもの備忘録用まとめ)】

キャストとの距離がめちゃくちゃ近いこと、自由時間の行動は個人の判断に委ねられてることから、チケット購入者の身元(笑)がちゃんと分かるようになってる+免責事項読んでね、って案内があるんですけど、その中にあった事項がめちゃくちゃ驚きで。

「公演中・公演後に関わらずSNSネタバレ禁止」

これすごくないですか????イマーシブシアターという日本ではまだ新しい形式だし、仕掛けもめちゃくちゃ凝ってるので、再演可能性とか考えれば確かに作り直さないといけなくなる部分は少ない方がいい…………いいけど、この条件下で新規客呼ぶの結構難しくないですか!?そりゃパワーワード勧誘が「諦めないでほしい。信じてほしい」から始まるわけですわ!!!!!

そんなわけでこのブログをちまちま書き始めたわけです。こういうところが面白かったよ、って。でもね。初回一緒に入った友人とねずみ講か????くらいの勢いで人呼びまくった理由はそれだけじゃないんですよ。

どーーーーーーーーーーーーーしても謎解きしたかったの!!!!!!!!!笑

というのも、メインキャラクターの相関関係ががっつり刺さってしまって、その中でも「作家」というキャラクターがめちゃくちゃ、めちゃくちゃ好きになってしまって…………どーーーーーーーーーしても真相が知りたかった。おかげで知人友人が入った回で見たヒント、パフォーマンス中の台詞、はたまた各キャストの動線全部情報収集してスプレッドシート作ったよ!!!今も更新中だよ!!!w


ここからは私が入った各回のパフォーマンスについての雑多感想です。が、前述した通りSNSネタバレ禁止なのでぷらいべったー記事をリスト限定公開にしてぶっこみました。ほぼいつもの感想まとめみたいな感じのやつ。
ツイートリンク貼っておくので、大変お手数ですが私の気が狂っていく様を感想と共にご覧になりたい方はぽちっとふぁぼしてください。フォローも挨拶もいらないので。
これすっごい面倒だしハードル高いな、って思ってるんだけど公式が言うなら仕方ない!www



【再演がほしい】

実は終演後、某エンディングについての動画公開がありまして。
公開したことについての賛否はあるみたいですが、私はこのエンディングを実際に現場で観たので、どんなに映像化してもあの瞬間に観た光景は手に入らないし、まだ残されてる謎があるんだよなぁって思ってます。
だって網膜剥離寸前とかまでゲームやるような人が………SNSネタバレ禁令出すような人が…………最後まで見せてくれるわけないじゃん、って……w
実際、このエンディングで終わりではないだろうことを示唆するヒントを最終避難回で見つけていて、私のSHELTERはアレが解けるまで終わらないし終われないんですよ。超負けず嫌いだから!w
いつか再戦できる機会があることを心から楽しみにしてます。今回は負けたけど、次こそは完全勝利Sを収めてみせる……という想いをELZZAD(DAZZLEさんのサポーターズクラブ)入会で示して、人海戦術で駆け抜けた令和元年の夏を終えます。



もっとパワーワードでSHELTERを語ってる一緒に駆け抜けた友人のブログ。そうです私がハーメルンについてった人です。
shioring78.hatenablog.com



ここの記述ネタバレですよ!とかあったら匿名でいいのでそっと教えてください
marshmallow-qa.com





諦めない。信じる。そして勝つ。

「選ばれた人間ではない」あなたにこそ、ミュージカル少女革命ウテナを見てほしい

ねぇほんとマジでとにかくウテナのミュージカル最高だから見てほしいんだけど!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


しょっぱなからIQ2スタートだけど、「とにかく全人類は私と同じようにIQ2にして会場に行ってくれ」とは言わない。
実際のところ、アニメ履修してない人がIQ2にして観たらなにがなんだか分からないからだ。そこは正直ベースでいこう。
今作は冒頭から伏線が張られ、複数のシーンが交差して話が進み、個人のセリフを誰かが代弁したりもする、間違いなく人を選ぶ演劇だ。
いや、正確には「選ばれなかった」人にこそ深く深く刺さる物語なのだ。


ウテナをアニメで見たことがあるなら、この記事を読むより今すぐローチケかチケットぴあを開いて公演チケットを買ってほしい。あなたの進むべき道は用意されてます。
それでもまだ迷っている人、アニメを見たことがない人も安心してほしい。
その背中を今から全力で押すので、そのままお進みください。


\こんなあなたに観てほしい!/





【公演情報】

ミュージカル「少女革命ウテナ~深く綻ぶ黒薔薇の~」

スーパーバイザー:幾原邦彦
脚本・演出:吉谷光太郎
主な出演:能條愛未 山内優花/吉澤翼 立道梨緒奈 樋口裕太 鈴木亜里紗 竹内夢 朝倉ふゆな 田上真里奈 こんどうようぢ 熊田愛里/吉岡佑 徳山秀典


【公演日程】

2019年6月29日~7月7日
シアターGロッソ

ミュージカル「少女革命ウテナ ~深く綻ぶ黒薔薇の~」公式サイト

幼い頃に自分を助けてくれた王子様に憧れ、王子様になりたいと願うようになった少女・天上ウテナは、入学した鳳学園で「薔薇の花嫁」と呼ばれる少女・姫宮アンシーと出会う。
エンゲージした者に「永遠」に至る「世界を革命する力」を与えるという「薔薇の花嫁」をかけて戦い続ける生徒会役員(デュエリスト)たちは、ウテナがかつて王子様から貰った指輪と同じ「薔薇の刻印」と呼ばれる指輪を持っていた。
ウテナもまたこの決闘ゲームに巻き込まれ、その背後にある「世界の果て」へと迫っていく……。








【→女子の歌唱力と音圧で脳味噌を溶かしたい人】

IQ2にして見れないならちょっと心構えいるじゃん……って思った人も、ここに該当するならIQ2にできる。大丈夫。

このミュージカル、アニメ「少女革命ウテナ」の監督であるイクニこと幾原邦彦監督がスーパーバイザーやってるんですけど、舞台のスーパーバイザーってなにするの?????名前だけ貸してる的なやつ?????と思ってたら、今回ある1つの要望を出していたことが判明しました。


ウテナプログレロックのライブのようであってほしい」
「爆音で!」


相変わらず私の人生の推しは通常運転で何言ってんのよく分かんないけど、考えるな。感じろ。
その要望通り、確かにめちゃくちゃ爆音だったよ。スピーカーどんだけ持ち込んでるんだよ。爆音上映@Gロッソでもやる気なのか。
音圧体験するならG列以降をオススメします。舞台も全景が見れていい感じ。


しかし音圧がすごいのはスピーカーの功績だけじゃない。そもそもの出力側がすごい。
昨今の2.5次元舞台は男性キャストメインが主流の中、今作は17人中9人が女優さんです。

そしてこの女子たち、とんでもない声量おばけなのである。

おとうさんといっしょ」の歌のおねえさん竹内夢さん)や2011年のアニー(朝倉ふゆなさん)、洗足音大主席(鈴木亜里紗さん)と分かりやすい経歴を持っている人はもちろんのこと、前作のウテナで初めて立ち位置0番のすぐ隣に立ったという人(山内優花さん)まで、とにかく今日からここはホーンテッドマンション!!!!!!!!!!みたいな声量おばけ女子が大集合してる。


ウテナは女子が主役の物語だから男子より女子の方が強いのは作品として正解なんだけど、それにしたってこんなに戦闘力高い女子を集めてなにが始まるんだ??????Gロッソはプレハブじゃないけど屋根を吹き飛ばす気か?????(※今作と同じ吉谷さん脚本演出の「幕末Rock」@AiiA)
人と機械の合わせ技で観客の思考をバターにしようという気概を脳味噌で感じてほしい。



【→主人公よりサブキャラを好きになりがちな人】

今作、タイトルが「少女革命ウテナ」なのに主演である天上ウテナが物語の主役になってる時間がめちゃくちゃ短い。タイトルロールなのに。
じゃあ誰が主役なの?っていうと「サブキャラ」、もっと直接的に言えば「脇役」たちです。
本来スポットライトが当たるはずのない、主役を引き立てるために配置されている彼ら・彼女らが「私だって主役になりたい!!!!!!!!」と告白し、戦うのが今回のウテミュ、通称:黒薔薇編なんです。


主人公であるウテナってすごく眩しいんですよ。真っ直ぐで、凛としていて、純粋で無邪気で、輝いている人。まさしく主人公の人。
でも誰もがそうやって輝けるわけじゃないから、感情移入も共感もできずただただ眩しいなぁって眺めていることしかできない。
それはなにも観客だけじゃなく、物語の中にいる「脇役」たちもそうなんです。
そんな人たちが「忘れられない思い出」を守るため、あるいはその思い出で人生を変えようとして「選ばれた者」である主人公に戦いを挑む。


じゃあその戦いの結果、主人公と脇役は相互理解できるのか?というとそうじゃない。だって主人公は選ばれた者である自覚がないから。選ばれなかった人の気持ちなんか分かんないんですよ。
それでも間違いなく黒薔薇編は、「選ばれなかった者」の物語であり「脇役」が真ん中に立つ話。
彼ら・彼女らが普段は表に出さない感情にスポットライトが当たる瞬間を、ぜひ劇場で目の当たりにしてほしい。



【→双子の執着/幼馴染の愛憎/身分違いの恋といった巨大感情が好きな人】

ウテナの舞台である鳳学園は幼等部から高等部まである一貫校なんですけど、話のメインは13~17才の女の子・男の子たちです。
もうこの時点で思春期の巨大感情盛りだくさんなの分かるじゃん???????


ずっと一緒にいてくれた双子の兄の関心が自分から離れていくことに耐えられない妹。
才色兼備の幼馴染への愛憎を歪ませる毒虫のような女。
想いを寄せていた硬派な先輩をこっそり寮に匿う「非日常」に足を踏み入れた主人公の友人。
各々が感情を向けるのは生徒会に所属する「憧れの王子様」たち。


普段はなんなく飲み込めるはずの感情を懺悔としてさらけ出していくうちに、深く深く沈んでいった先でその黒い感情が綻び、「憧れの王子様」たちの感情さえ開かせていく。
巨大感情、ってパワーワードで言い切るのは簡単なんだけど、最初は大したことなかった感情がどんどん黒く大きくなっていく様を見ることができるのが今作の醍醐味です。


しかもそれは戦いが終わった後も無かったことになんかならなくて、隣で笑いあってる彼や彼女の中にはその感情が間違いなく存在していることを物語が認めてくれる。
「脇役」である以上スポットライトを浴びることはないけれど、その感情は確かにそこにある。
光輝く「主役」とその隣に色濃い影を落とす「脇役」が反転する、美しい薔薇のような巨大感情の棘に刺されて深手を負ってほしい。



【→少女革命ウテナを見たことがある人】

今作はミュージカル少女革命ウテナとしては2作目、アニメでいえば14~24話の「黒薔薇編」をベースに構成されてます。

アニメは見たことあるけど、舞台って全然観に行かないからどうしようかなぁ…と迷ってる人は特に安心してほしい。
そもそもウテナは演出がすごく演劇寄りなので、むしろアニメを見ていた人には「アニメそのままだ!」としか思えない。我々はすでにイクニの教育をしっかり施されてる。

特にある決闘シーンに仕込まれた演出は、アニメを見ている人にしか驚きが伝わらないようにできている。
この演出、事前告知がなかったので初日に観てほんとにびっくりした。涙拭くためのハンカチで全力で悲鳴上げそうになったのを押さえた。
あの感覚を味わってもらうためだけに、観劇予定のある人全員にアニメ履修してほしい。


私自身もそうなのでウテナが好きすぎて解釈違いが不安」というオタクもいると思う。分かるよその気持ち。私も前作の初日が開演するまで不安で吐きそうだったから。
でも今作のキャストさんは皆すごくアニメを勉強してくれてる。それが一番分かりやすいのがだ。
とにかくアニメの声優さんにめちゃくちゃ寄せてくれていて、原作厨が物語に没入していくまでのハードルを限りなく低くしてくれている。
枝織や御影草時がブレスの感じまでアニメそのままで喋り出すだなんて誰が想像できる???????
役者の声帯ってどうなってんだろ。


平日公演にはアフタートークがついてくるんだけど、これのメンツがまたすごい。
普通舞台のアフタートークイベントってキャストさんと脚本家・演出家が喋ることが多いんだけど、ちょっとこのラインナップを見てくれ。


7/3 14時公演
登壇者:天上ウテナ能條愛未)、姫宮アンシー(山内優花)、桐生七実(鈴木亜里紗)
ゲスト:奥井雅美幾原邦彦


7/4 19時公演
登壇者:御影草時(徳山秀典
ゲスト:緑川光


なんで?????????????????????????????????

落ち着いてくれ。冷静になろう。令和元年に奥井さんの、緑川さんの口から放送当時の話や楽曲の話が聞ける。そこにイクニが加わったりアニメとミュージカルの御影草時対談が開催されたりする。

なんで?????????????????????????????????(2回目)

正直全然冷静にアフト聞ける自信がないので、アニメファン皆一緒に見てくれ頼む。人助けだと思って。このゲストの凄さがキャストファンに伝わってない可能性を考えると恐ろしさで震えが止まらないので、全力でゲストをちやほやするために来てお願い。





ウテナが好きすぎてセルフでIQ2になってる私から最後に言えるのはこれです。

「若さは有限!!!!!舞台を生で観られる機会も有限!!!!!!チケット買って見てくれた皆ありがとう!!!!!!!!」


ローチケ:ミュージカル「少女革命ウテナ~深く綻ぶ黒薔薇の~」|ローチケ[ローソンチケット] 演劇チケット情報・販売・予約
チケットぴあ:ミュージカル「少女革命ウテナ~深く綻ぶ黒薔薇の~」(ミュージカルショウジョカクメイウテナフカクホコロブクロバラノ) | チケットぴあ[演劇 演劇のチケット購入・予約]

→2019年7月7日、公演は無事終了しました!



「最近の舞台には配信がある!!!!!!!!!!!!!舞台は生で観るのが一番だけど配信もある!!!!!!!!!!!!!!!!」


7/7昼公演
https://tv.rakuten.co.jp/content/306612/

7/7夜公演(千秋楽!)
https://tv.rakuten.co.jp/content/306613/

【販売価格&購入可能期間】
[予約販売] 2,376円/2019年6月29日(土)18:00~2019年7月6日(土)23:59まで
[定価販売] 2,700円/2019年7月7日(日)0:00~2019年7月7日(日)18:30まで
【視聴期間】
公演中リアルタイム+ディレイ配信期間

→現在配信は終了。でも実は1度再配信があったので、円盤発売の頃にはまた配信されるかも!情報きたら更新するね!



「公演・配信終了後にこのブログにたどり着いた?前作なら現在も配信がある!!!!!!!!!!!!」


dアニメストア
少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~ | アニメ動画見放題 | dアニメストア

VideoMarket
アニメ『少女革命ウテナ~白き薔薇のつぼみ~』の動画|ネット動画配信サービスのビデオマーケット

GYAO!ストア
ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」 - 動画|GYAO!ストア|アニメ

DMM.COM
少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~ - 舞台・ミュージカル動画 - DMM.com





前作観て開始1分で大号泣したオタクがオタク丸出しで前作の話をしているブログ
mishu-h.hatenablog.jp

ミュージカル「HARUTO」感想まとめ

とにかく事前に色々聞いてた前作の話が凄まじすぎて戦々恐々としながら予防線張りまくった結果、致命傷追うどころかおかわりしてもいいな……と思えたミュージカル「HARUTO」の感想ツイートまとめです。ネタバレ配慮はない。
もともとラブロマンスに全然興味がないこと差し引いてもイマイチな脚本でも、お芝居の上手い役者達が歌いまくるとどうにかなるんですよ。すごい。(脚本がイマイチという主張については絶対譲らないおたく)(児玉先生は今後も演出1本に専念してください)





【3/9 マチネ】

とにかく公演前から脚本演出を一切信用してなくて、あらすじも読んだけど即忘れるレベルだったので、キービジュの印象だけで『オレ様タイプの王子様キャラ』系かなと思っていたハルトが『母(故人)離れできていない陰キャ寄り内気っ子』だったの意外でした。でも、能條さん演じるリセも『可愛くて守りたくなる王道ヒロイン♡』というより『芯が強く美しくて、でも確かに女の子』というタイプだったので、ああ庇護欲と聖母の組み合わせなんだなぁと納得。この組み合わせが結構好きなのが、今回の勝利ポイントだったかもしれない。


三角関係って少女漫画ラブコメのテッパンだけど、リセにとって「出会って日が浅いが心惹かれるハルト」と「幼い頃から一緒に訓練してきた許嫁のエリック」は天秤にかけた時にどちらも即答で選びきれないっていう説得力が3人のお芝居にはすごくあったんですよね。確かにリセ自身が言う通り、2人に対して抱いてる愛情の種類に違いはあるけど、根本的にハルト・リセとエリック・リセの関係性はすごく似ていたから、最後の選択も強制的な別離じゃなくたって些細なきっかけでどちらにでも天秤が傾いたよねって腑に落ちた。
母の面影をリセに見るハルトと、その愛情を受けて心惹かれるリセの関係性は、私が直近で見た作品でいうところの宝塚雪組だいきほファントムなんですよ。リセはハルトの抱いていた『母への慕情が多量に含まれている愛情』の本質に触れる機会がないままハルトと別れてしまうけど、その愛情がハルトの抱える後悔を伴ってリセ個人に対しての愛情に変化していく瞬間を観客だけは観ていて。だからこそあのリセを生き返らせる選択をする時の「あいしてる」が演出としてめちゃくちゃ効くんだよなぁって思った。大我くんの甘い声が奏でる高音の歌はもはや演劇的見得切り。
一方、狼族のリーダーとして圧倒的強さを見せていたエリックが語る、いつも自分より先を駆けていく(多分物理的に走るのが速い、の意)リセというのはハルトも観客も見たことのない彼女の姿。そこには確かに2人が幼馴染として過ごしてきた絆と時間が存在していて、ハルトに心惹かれていてもいいから生き返ってほしいと嘆くエリックの言葉をリセは(まだ生き返っていないので)聞いていないけど、結果的にその気持ちを受け止める未来を選んだのはハルトの変化前の愛情を受け入れたのと同じかなって思った。
ざっくり総括すればご都合ヒロイン、といえばまぁそうなんだけど(笑)能條さんの凛とした雰囲気がリセを確立されたキャラクターとして存在させていたので、実際にはさほどそういう印象は受けなかった。というか、そもそも上演時間が短すぎて全体的に3人の心理描写が全然足りてないんですよね!9割くらい歌ってる、という評はまさしくなのでこんなに歌あるならもっと各々の心理描写を詳細にガンガン伝え合う曲増やしてもよかったのになぁ、って思いました。


ハルトがリセに抱いてた感情が母への慕情から一人の女の子への愛情に変わる瞬間を「あいしてる」って陳腐とも呼べる歌詞に込めたこと、私は結構好きだった。誰かの人生を想うこと、その長く続く道を守りたいと思うこと、相手のことだけを考えた選択をすること。結果的にそれはハルト自身の想いを損なったし、彼自身を精神的に成長させた。それは少し大人になる、ということなのかもしれないけど、どちらにしても良いことでもあり、悲しいことでもある側面を持ってたと思う。そういう割り切れない複雑な感情を抱いてハルトがこれから先生きていくことをあのたった5音の中に込めて歌った京本大我、天才じゃん………………ってなったんですよ。展開的にも、一人の演者の真骨頂を見たという意味でもグッときた。


ここまでリセとハルトのことあれこれ話しててあれなんですけど、お互いにフラグ立ってからの選択肢を1・2個ミスっただけで結ばれない、どっちの視点に立ってもめちゃくちゃ難易度高いルートだったんですよ。そして私の乙女ゲーレーダーがバグってなければハルトがリセEND迎えられなかったの、絶対太郎くんとのイベントこなしてたからじゃないですか!?!?!?wwwwwリセと心の距離を縮めていく過程は省かれてるのに、クラスメイトの太郎くんと仲良くなる過程(カツアゲされてるところを助ける→実は少し似ている境遇の話を打ち明ける→Mrプリンス選出を喜んでくれる・手伝ってくれるetc)は割と丁寧に描かれてるんですよ!w乙女ゲー?ギャルゲー?だったらリセより太郎くんとフラグ立ってました!なんでだ!www


多分大我くんは前回の帝劇エリザぶり?にお芝居観ました。開幕一発目の曲で歌って踊る姿に、そういう印象はこれまで薄かったけどやっぱりジャニーズだし肉体言語の人なんだな~って思ったんだけど、お芝居に入ってからの繊細な表現力がまったく別ベクトルの『役者』の顔を見せてて。京本担絶対この現場めちゃくちゃ楽しいですよね分かります。私も情報量の多い演者大好き~
大我くんにはそろそろルドルフ以外の役で帝劇出てほしいなって思うし、エリザの中でいえばいつかフランツやってるのを見たいなぁ。たぶんビジュアルとかイケコの好みとかイケコの好みとかあとイケコの好みとかで言ったら、彼の現実的な道はトートに続いてるんだと思うんですけど!笑 繊細な表現力とか、あのビジュアルで繰り出される庇護欲のくすぐり方とか、絶対フランツの方が向いてると思うんだよ小池先生聞いてますか(イマジナリーイケコ)


大我くんと能條さんの声、すごく相性が良かったんでデュエット嬉しかったんだけど、お互い表現力の真骨頂を見せる感情がソロ曲に入っていたので、これは早急に別作品で共演してがっつりデュエットやる機会がほしいな………と思った次第です。能條さんの夢の一つが帝劇の舞台に立つことなので、いつか帝劇で共演してる2人が見られたら最高にハッピーだなぁ。大我くんもルドルフ観た時以上に今後の役者活動見たいと思わせてくれたので、今年のルドルフ改めてめちゃくちゃ楽しみです!


そんな能條さんファン歴がこの日の観劇で満1年になった私が見た今日の能條さん、めちゃくちゃ可愛くて美しくて愛嬌があってしっかり者で1秒に100回好き!!!!!!!!!ってなりました(唐突に語彙を失うおたく)あのつるっとしたおでこと眉間にしわ寄せて訝しがる顔が超好きなんですよ。かわいい。すき。本編のリセは戦闘員(この設定、冷静に考えると全然活かされてない)って感じの動きほとんどなかったのに、カテコではける時ジョギングみたいに腕振って走り去っていったのめちゃくちゃ愛しくなった。素が出ちゃったね。かわいいすき。

能條さんのお芝居って、その表現力もさることながら感情を切り替える瞬発力が凄まじいんですよ。ハルトの部屋で目覚めた『ヴァンパイアのハルトに怯えているか弱い人間の女の子』とハルトが退席した瞬間に『部屋をぐるりと見回す凛とした雰囲気で自立した子』の切り替えが今回はとにかく最高。ハルトが母の面影見まくってるところからもリセの素性は察せるんだけど、あの瞬間の視線と表情だけでリセの抱える素性を客席へ確信させる表現力だけでチケット代の元は取れました。


【公演 / 会見レポート】京本大我主演ミュージカル「HARUTO」開幕、世界中の女性へ「首筋開けとけよ」 - ステージナタリー

ゲネ後の囲みインタビューで大我くんが「僕がキュンとすることやセクシーなことやると、ファンの方は笑うんです。」と、能條さんが「ヒロイン役は初めて。女の子らしさを求められることが今まであまりなかったので新鮮です。」ってそれぞれ言ってるんですよね。
でもはっきりいってこの2人、「キャラに合わないことやってんな~w」みたいに笑われたりバカにされるような低レベルで雑なお芝居なんて1つもしてないんですよ!!!!!!『2人とももっと自分の仕事に自信持ってほしい』って思わず能條さん宛の手紙に書いてしまったんですけど、能條さんもこういう主旨の話すること多くて( ◜◡◝ )あみなんかのために~って本人に言われて怒ったおたくだよ

彼/彼女のことを大好きなファンが本当にそんなこと言うの?っていうのは凄く疑問で。というのも、こうやって自分を下にして笑いをとったりするのって処世術の一つだし、そういうことを求められる場面って確かにあると思うから、逆リップサービスみたいなものかなって思うんですよね。でもせめて、自分が主役の場ではそんなこと言わせたくないなって私は思うよ。それもひっくるめて本人たちはお仕事なのかもしれないけど~!!!!
可愛いお人形みたいなヒロインじゃない、幼いけれど自分の心に正直でまっすぐなリセは能條さんにとても合っていて素敵だったし、大我くんのハルトは繊細で儚く優しい母の血と意志が強くて孤高の父の血を継いでいる今作の主役に相応しい存在でした。





【3/13 ソワレ東京楽】
今日めちゃくちゃ良かった〜〜〜〜〜〜〜〜てか三浦くんすっげーーーーー歌上手くなってたよね!?!?!?!?!?!?

前回がマチネ公演の2階、今回がソワレ(千秋楽)公演の1階、っていうのもあるのでほとんどまともに比較はできないけど、音が格段に良くなってた気がするなぁ( 'ω' )でもそれ以上にキャストが良くなっていったのもある。特にエリック役の三浦くんは良くなってる〜って感想見かけてたんだけど、想像以上に良くなっててほんとにびっくりした。

もうすっかりハルトはほんとかわいいねぇ……(しみじみ)ってなってるところに飛び込んでくるエリックの歌声(眠ってるリセに歌うところ)、慣れてきたね!ってレベルを超えて良くなってたんですけどこの3日ちょっとの間に三浦くんには一体なにが起きたんですか?????
ハルトとは少しタイプの異なる、でもカテゴリとしては『甘い響き』に変わってて、元々の声質とも相まってハルトともリセとも相性のいいハーモニーになってた。大我くんと能條さんに寄せていった、って感じとは違ったんだけど、うまく言葉にできないなぁ………
お芝居の力強さはそのままで、リセへの想いを歌い出すとその強さが解けるような甘い響きがあって、同じ『甘い』なんだけどハルトとは違う甘さというか、ショートケーキとチョコレートタルトの違いみたいな甘さの種類が違う感じ。とにかく3人の歌声のバランスがめちゃくちゃ良くなってた。


キャンドル〜のリプライズ(ラストにリセへ「あいしてる」を歌う曲)で、歌声が震えたりはしないんだけど目に涙をいっぱいためて歌うハルトの感情が溢れて歌になって、その後目覚めて「ハルトは!?」って声を震わせて泣いたリセに流れ込んで昇華されていったような感じがしてすごい好きだったなぁ。まさしくミュージカル。
HARUTOは曲数がめちゃくちゃ多い割に、歌詞の内容はほとんど内に秘めた想いのままになっていて、セリフの役割を担うような相手に想いを伝える歌がほとんどなかったんだけど、このシーンはハルトが対面で伝えられていない想いが、吹き込まれた命と一緒にリセへ流れ込んでいったような感じを大我くんと能條さんがお芝居によって生み出した、奇跡的なバランスのシーンだったなぁって。
でもあんな風に子どもみたいな顔をしてリセが泣くのは幼馴染のエリックの前だからこそで「私があなたの傘になる」って歌った、抱きしめてあげたくなるハルトの前ではきっと見せない表情なんだよなぁ。


今日のリセ、手枷を外す時にすんなりといかなくてクッ、って感じで口端を歪めて凛々しい表情を見せたんですよ。さすが「走るのだって矢を射るのだって、俺より早く習得して」いたリセ。実はめちゃくちゃ戦闘要員。
9日マチネはハルトに恋して狼族としての使命を忘れてしまう幼い女の子って感じの印象だったリセが、今日はハルトへの想いと狼族の戦闘員としての使命の間でずっと心が揺れ動いていて、ハルトとエリックの戦闘中もずっと女の子と戦闘員の顔をゆらゆら行ったり来たりしてた。
だからこそ余計に、最後のハルトソロ(暁〜)でハルトを見つめて笑うリセの笑顔が『ハルトの部屋にいた時のリセ』なのが響きすぎて、思わず泣いちゃったんだよ〜〜〜〜〜
状況や一緒にいる人に応じて色んな表情のお芝居を見せてくれるリセだけど、ハルトが恋したリセの笑顔は太陽というよりは月で、もっと言えば母のレイラが消えた海が反射する月光みたいだなって思った。百合のように眩しくて愛らしい、白い光なんだけど、太陽みたいな暖かい温度じゃなく凛として心地の良い温度のある笑顔。

知識として能條さんにバレエ経験がある、っていうのは知ってたんですけど、今回の公演でそれを見ることができたのもすごい嬉しかったことの一つでした。これまで見てきたダンスの不思議なクセのルーツが分かったというか、ああなるほどこの経験があるからなんだってピースがカチッとハマった気がしたので、My楽終えてもう観られないのが本当に残念。

能條さんがカテコで指先を伸ばした右手を左肩に添えてお辞儀するのがエレガント!って京本担さんの素敵なツイートを見たんだけど、リセに合ってて凄くいいなぁ〜って思うんですよね。お辞儀するところまでリセでいるの。くるっと客席に背を向けてはけていく時に見える素の能條さんとのギャップにドキッとします。特に今日はこのお辞儀がしっかり正面から見れたんだけど、指先の組み方というか開き方が大我くんとすごく似ていて、2人の腰の折り方とか仕草の速度がシンクロしてることにしんみりきちゃった…………ヴァンパイアの王になるハルトと狼族として生きていくリセが本編軸でこんな風に前を向いて並び立つの、ありえない未来なんだよなぁって…………


一応東京楽なのでメイン3人の一言くらいはあるかな〜と思ってたんですけど、その辺りあんまり段取り決まってなかったのか、ダブル・トリプルカテコではお辞儀のタイミングを三浦くんと顔合わせて探ったり、なぜかギャロップではけてく能條さん。どうしてこうも愛くるしい生き物なんだろう………ってなりました。すき。
三浦くんは段取り的にどうするのかはイマイチ分かってないけど、とりあえず礼しよ!って感じで元気にお辞儀してるし、大我くんはあわあわしながら「終わりです!これで退場!( 'ω' )💦」って指示したりで、ほわほわしたカンパニーだな〜って思ってたらようやく買って読んだパンフの3人座談会がまさしくこんな感じで大変面白かったです。
キャラクタービジュアルの写真は大我くん多めだけど、稽古場写真は満遍なく写ってる感じだったし、なにより今回の公演を通して元々好印象だった大我くんへ愛しさが爆発したので、満足度上がりました!笑



前回の感想でハルトのことを『オレ様タイプの王子様』系かと思ってたって書いたんだけど、当時の感想を検索した限り恋ヴァはまさしくそんな感じの子だったみたいで、やっぱり一種の成長物語である側面は否定しようがないんだよなぁと思うとまた少ししんみりした。真剣に考えると結構気分良くないアレになるので深く考えないけど、ここから個人的なHARUTO総括です。

冒頭のレイラソロ、私の可愛いハルト〜のラストでハルトが歌う「さよならだけを言えないでいるよ」からずっとハルトの心には母がいるんですよ。それは慕情でもあり、後悔でもあると歌うのが、まさしくあのキャンドルの歌。
寂しさを感じながらも、「それだけでいい」とそれ以上を望むことのなかったハルトの心に光を灯したリセへの恋によって、そんな自分を「すべて飲み込んでく 海にとらわれたまま」だったと自覚させる。
この辺りが私がHARUTOの脚本に感じる拙さ以上の『何か』の正体だったようで、一見少女漫画タッチで描かれているので誤認するけど、この作品ってストーリー自体は極めて王道少年漫画の成長譚だったんですよ。しかも主人公であるハルトの視点にだけフォーカスされてる構成。いつリセがハルトのことを運命って言ったんだ?とか明らかに抜け落ちてるところもあるんだけど、事故的に自らの手でリセを殺してしまったエリックの後悔というか、ハルトと同じかそれ以上に存在するはずの絶望が描かれてないのはこの構成が原因なのかなと。

この構成、過去にも見覚えがあって、共通点からまとめると「客層が圧倒的に主演ファンに偏ることが想定できる時、一つの脚本手法として『感情移入する先を1点に据える』」ことで観客全体の感情を盛り上げる、って感じの作りなんです。脚本の面白い・面白くないって個人の好みもあるけど、視点をどこに据えて物語を見るか?って部分も大きな比重を占めていて、それを固定してしまおうっていうやり方。
それでも各々の役者にはファンがいるので、この作り方をすると物語に対しての個人の好み以外の理由で取り残される観客が発生するけど、今回に限って言えばその割合はかなり低かったんじゃないかなぁと思います。
というのも、リセにもエリックにも感情移入できる部分は沢山あったけど、それは脚本のギミック以上に役者個人のお芝居の技量による部分が大きかったと思うんです。それと同時に、ハルトに感情移入したのだって、脚本のギミックを何倍にも何十倍にも増幅させられる歌とお芝居の技術あったからこそだったと思う。
この辺りの実力と見せ場のパワーバランスがHARUTOはとてもよくとれていて、メインだから脚本に贔屓されてる・されてない、みたいな感覚をかなり薄くしてくれていた、本当に役者に恵まれた作品だったなって思いました。





ほんと何回でも言うんですけど、始まるまで脚本演出信用してなかったし、1回見れば十分でしょうとタカをくくってて、まだまだ全然能條さんのポテンシャルを甘く見てるところがあるんだなぁって猛省。

でもその分、京本担筆頭に、乃木坂時代の能條さんを知ってる人も知らない人もHARUTO観て「かわいい」「美人」「歌がうまい」って絶賛してくれてるのが本当にめちゃくちゃ嬉しかった!出演が決まった時に脚本と演出!!!!!!!!!!って卒倒しかけた過去の自分に安心しなさいと伝えたい。たぶん信じません。

自分の備忘録も兼ねて現在発表されてる能條さんのお芝居関連予定書いておくので、もし興味あれば他のお芝居にも触れてみてもらえたらうれしいなぁ。



能條愛未さん今後のお芝居関連予定】

乃木坂46出演舞台「じょしらく」|アニメ・特撮|TBS CS[TBSチャンネル]
(※乃木坂46所属時の出演作品放送)
4/21 午後9:00~午後11:00 TBSチャンネル2

上にいきたくないデパート
8/21~/29 東京・三越劇場

FACTORY GIRLS ~私が描く物語~
9/25~10/9 東京・赤坂ACTシアター
10/25~/27 大阪・梅田芸術劇場メインホール



過去の出演作だと初主演ミュージカルの少女革命ウテナ〜白き薔薇のつぼみ〜」乃木坂46版ミュージカル美少女戦士セーラームーンあたりが沢山歌って踊ってお芝居してるのでオススメです!

少女革命ウテナ〜白き薔薇のつぼみ〜
(天上ウテナ役)
ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」公式サイト

乃木坂46版ミュージカル美少女戦士セーラームーン teamMOON
(木野まことセーラージュピター役)
ステージ:乃木坂46版:美少女戦士セーラームーン 25周年プロジェクト公式サイト



次にお芝居してる大我くんががっつり観られるのはやっぱりエリザベートかな?個人的にとても好きな作品なので一緒に載せておきます٩( 'ω' )و 

エリザベート
(皇太子ルドルフ役)
帝国劇場 ミュージカル『エリザベート』




いつか帝劇で共演する2人が観られたら幸せだな〜!

HiGH&LOW2に佐野岳くんが出て大喜びしたおたくの話【ふせったーより】

fusetter.com

これのはてブ移管。

「HiGH&LOW END OF SKY」
https://high-low.jp/movies/endofsky/





HiGH&LOW2に佐野岳くんが出て大喜びしたおたくの話。正直、たとえどんなにファンが彼の身体能力の高さやアクションへの順応性を知ってても、オープニングのチーム紹介以上の見せ場がないことも覚悟してた。ハイローありがとう。LDH最高。

話の本筋に直接的に絡む立ち位置ではなかったルードにおいて、単独でのアクションシーンがあんなに長い尺であるなんて思わなかった。ハイロー自体はザム公開から見てるけど、アクションって相手があってこそだから人によってはその相手を作ることが難しくて、出番を作るのが難しい側面もあるんだろうなと思ってて。だからこそ岳くんのあのアクションをつけてくれた監督とスタントの皆様にはもう感謝しかない。
たぶん本人がアクションではなく身体能力だけで動いたらもっと速い動きができたのではないかとおたく的には思うんですよ。SWORD協定のシーンで回転しながら座るやつとか多分そっちの部類だと思う。でもそれはお芝居としてのアクションじゃなくなるんですよね。端的に言うと力任せになっちゃう。だからあれは、アクションでありお芝居をしてるんだっていうのがちゃんと伝わってくるシーンで、早く円盤にして100回再生させてほしい。
冒頭のパルクールシーンは本人なのかなスタントさんなのかな。危険度高いし、パルクールを重点的に稽古してなければスタントさんだと思うんですけど、あの体勢で滞空していられることを知ってるだけに混乱します。
→8/30出演のPON!にて、ノースタントであることが判明しましたヽ(;▽;)ノ30mヽ(;▽;)ノすごい
高いところだいすきなので!は完全に本心なので本当にルードに入れてもらえてよかった。あと朝早くておねむ気味なのがかわいい。


しかもユウくんのキャラは岳くんが以前言っていたやりたい役の一つであるサイコパス的な要素があって!!!!!!!
本場ハリウッドでアクション披露!?佐野岳が演じてみたい役柄BEST3 - ランキングBOX
玲於くんZENくんの舞台挨拶によるとアドリブめちゃくちゃ入れまくってほとんどカットされまくったらしいんですけど、そのハングリーさが大好きだしサイコパス要素の部分もっともっと見たくて仕方ないのでまたよみランで流してほしいですお願いしますHIROさん!!!!!!!あとどこかの媒体が役作りについてインタビューとかしてくれたら超嬉しい!!!!!!!


私が岳くんを推してて好きだなぁ、すごいなぁ、って思う最たるところは、《自分の夢を口に出してくれて、それがいつか叶う!と信じさせてくれるところ》だと思ってます。
オールスター感謝祭のマラソンで1位になって「お芝居がしたい!」と口に出せば、それを見てくれた関係者の方が『仰げば尊し』のオーディションに呼んでくれて、出演の機会を掴んで。
スポーツ男子頂上決戦で3年ぶりに優勝して翌年連覇もして「アクション映画出たい!」と口に出せば、ハイローの出演が決まって。
多分、今一番の大きな夢は「マーベル映画出たい!」だと思うんだけど、これもきっといつか叶うんだろうなぁ!その姿を見られる日が来るんだろうなぁ!って心から思えることが本当に嬉しくて、幸せです。最高。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』特集“アベンジャーズ”好き俳優・佐野岳が語る魅力とは!? | ORICON NEWS


岳くんの身体能力は確かに元々とても高いし、テレビでは上に挙げたようなスポーツ系のバラエティでしかそれを見る機会がなかったんだけど、実は舞台では結構アクションや殺陣もやってて。
曇天に笑う』の初演で、刀持って殺陣やるの初めて!って言ってた時は本人の得意なアクション系の動きが多め。
その後に出た『龍が如く』はゲームのモーション要素も含めた、所謂速くなくて重い殺陣。
殺陣が多いことで有名な30-DELUXの『新版義経千本桜』は刀じゃなくて中華拳法的な変則的殺陣と身のこなしを生かしたアクション。
メトロポリス』はコンテンポラリーダンスの要素とアクション的な動きを合わせた新境地で、本人も公言してる通り歌とかダンスは得意じゃないというのはリズム感とかとは別問題だな…と思えるほど驚いた。

そういう経験の積み重ねの中で、当然本人もアクションの稽古を個人的にもしていて、持ち前の身体能力の高さだけではなく、努力によって習得した動きが出来るようになっていく様を見てると、夢に向かって邁進していく姿ってきらきらしててすごいなぁって何度も何度も思える。
マーベル映画っていう大きな夢を叶えるために、今の日本で俳優をやってる岳くんにとって最も近い道はハイローに出演することだと私は心から信じていて、とにかくルードが一番だけど、他のチームでも全然構わないからハイロー出してほしい!って言ってた一番の理由は、身体能力の高さよりそこでした。


窪田正孝「しゃべる権利がない」と佐野玲於らにマイクパス<HiGH&LOW THE MOVIE 2> - モデルプレス

そんなおたくの妄想みたいな夢が現実になって、完成披露の国際フォーラムの板の上にルードの一員として立ってる姿見た瞬間、まぁ引くほど泣きましたよね。両隣の友達の手を握りつぶす勢いで泣いた。窪田くんが「いけ!岳!」って振ってくれて、玲於くんがそれを「もう一人、佐野がいるので」ってしっかり繋いでくれて、ライビュ含めてとんでもない人数が見てる中で「玲於くんじゃない方の佐野です。佐野岳です。覚えて帰ってもらえたらなって思います!」って言った瞬間の記憶がないです。NAOTOさんとZENくんがアクションの話も振ってくれて、もうルードの面々とNAOTOさんに一生足を向けて寝れなくなりました。神に感謝します。

2018年現場まとめ

多ステに始まり多ステに終わる2018年。大体全部上弦がわるいので、まともな感覚取り戻すのが来年の目標です。

 

 

 

 

 

【1月】

/3   ひかりふる

/6   ONLY SILVER FISH初日

/7   ピカレスク◆セブン/昼

      髑髏城の七人season月~上弦の月~/夜

/16 上弦ソワレ

/19 ストリップ学園ソワレ

/20 Shakespeare's R&J

/21 上弦ソワレ

/28 上弦マチネ

      上弦ソワレ


他現場:上弦ライビュ・ゲキシネワカドクロ

 

宝塚・西田・社中・新感線・クリエという強烈ラインナップで開幕。

ライビュ前後の上弦にキレ散らかしながら他の現場も回してたの、普通にどこかがバグってたとしか思えない。

ストリップ学園は盆が回ってたしお隣になった方がまさかの太一さんファンというミラクルが起きました。

 

 

 

【2月】

/2   上弦ソワレ

/4   R&J千秋楽

      上弦ソワレ

/8   駆けはやぶさひと大和

/9   上弦

/11 上弦ソワレ

/16 上弦

/17 ポーの一族

/18 上弦マチネ

      上弦ソワレ

/20 上弦千秋楽

/25 駆けはや大千秋楽


他現場:プリズムキングカップお疲れ様上映会、てらりすとライブ

 

よく生き残ってたなぁ、という感想しかない笑

舞台はシャブ、を地で行く状態になってるのがよく分かるし、てらりすとライブは最前列でオレカタ曲が聞けるという一回限りの幻影みたいな時間でした。

 

 

 

【3月】

/3   ポーの一族

/8   ミュージカル少女革命ウテナ~白き薔薇のつぼみ~初日

/10 ウテナマチネ

/17 髑髏城の七人season極初日

/18 ウテナ千秋楽

/23 パタリロ★スターダスト計画★ソワレ

/24 A CLASS ACTマチネ

/29 白痴ソワレ


上弦じゃねぇんだよを摂取してたのでこの月も実質上弦とゲリラインスタライブに湧いてた。

ウテナは元々千秋楽入る予定じゃなかったので、ここを調整できたのは上弦でチケット頑張ってた余韻です笑

 

 

 

【4月】

/22 カンパニー/BADDY

 

他現場:サブミッション2018昼夜

 

唐突に始まる春季鬱。7年追いかけてたジャンルの最終イベントが月初にあったこともあって、メンタル的にしんどかった記憶。

ちゃぴのグッディ見たタイミングだけめちゃくちゃ元気でした笑

 

 

 

【5月】

/15 橘菊太郎劇団夜(鶴八鶴次郎)


続・春季鬱。寒い時期に元気にはしゃぎまわりすぎたツケが回ってきてるとも言う。

鶴八鶴次郎はずーっと見たくて仕方なかった外題だったので万感の想いでした。

 

 

 

【6月】

/3   うつろのまことA

/4   うつろのまことB

/8   乃木坂版美少女戦士セーラームーンソワレ

/9   ニンゲン御破算ソワレ

/19 乃木セラミュソワレ


他現場:パシ横握手会、BLEACHジャパンプレミア、太一さんFCイベWORLD PREMIER Both Sides29・30昼夜

 

うつろのまことが前月の鶴八鶴次郎に続いてのオレカタ案件だったので唐突に復活した笑

伊藤さん、よくよく確認したら1月のOSFでも見てた。今後もコンスタントに見れたら嬉しい役者さん枠。

アイドルの握手会に初めて行ったよ!

 

 

 

【7月】

/4  MANKAI STAGE A3! 〜SPRING&SUMMER2018~ソワレ

/20 フリー・コミティッドソワレ

/22 ラヴ戦争ソワレ

/23 メタルマクベスdisc1初日

/29 新・幕末純情伝

/31 野球ソワレ


他現場:幕張握手会、Road To Infinity7・8、BLEACH舞台挨拶

 

野球、内藤くん出演のラスト回とったのはほんと失敗だったな~って反省。

退路を断ったつもりだったんだけど、円盤にダイジェストしか収録されないので好きになっても二度は観れないというつらい思いをしました。

ブタキンのルヰくんからの興味だったんだけど、泥臭さの中にも凛として清廉な佇まいでいられるのは武器だなぁって。

 

 

 

【8月】

/5   八王子ゾンビーズ初日

/6   ゾンビソワレ

/19 ゾンビ千秋楽


他現場:欅坂46夏の全国アリーナツア―(横アリ)、ヒプマイ2ndライブ、マリーゴールドライビュ

 

色々あって初マリゴがライビュという地獄を味わいました。神目線こわい。

欅ライブは本当にすごくて、偶像と物語を紐づけたがるおたくにはめちゃくちゃ刺さってしまった。土生ちゃんが好きです。

 

 

 

【9月】

/2   夜明けのスプリット

/8   Pretty Guardian Sailor Moon The Super Liveソワレ

/9   エリザベート

      マリーゴールド千秋楽

/15 メタルマクベスdisc2初日

/23 乃木セラミュソワレ

/30 乃木セラミュ千秋楽


他現場:じゅいるか同窓会、旅猫リポート舞台挨拶

 

Pretty~は6月に乃木セラミュ見てたこともあって、ストーリーがしっかり入ってる分めちゃくちゃ泣いた。

ウテナといい、小さい頃好きだったものを振り返る機会がすごく多かったなぁってしみじみ。

 

 

 

【10月】

/20 メタマクd2ソワレ

/26 エリザ

/31 エリザ


他現場:エリザムラ楽ライビュ、ウテナオールナイト上映、繭期夜会、ビッグサイト握手会、ウテナBD発売イベント昼夜、幕張握手会、パシ横握手会

 

毎週能條さんに会ってた月!アイドルってすごいよね。握手会あれば毎週会えちゃう。

エリザは開幕までチケット1枚も持ってなかったけど、前月のムラ観劇で歴代一刺さるトートとシシィに出会ってしまったので頑張りました。ドクトルのシーン好きすぎてオペラ定点止まらなかった。髪をパッとはらって前に流してくるトート閣下万歳。

 

 

 

【11月】

/9  メタルマクベスdisc3初日

/14 エリザ

/25 音楽劇Love's Labour's Lost千秋楽


他現場:エーステライビュ、さらざんまいステージ、エリザライビュ、ピスメ友命舞台挨拶、ヒプマイ3rdライブ

 

映画館ばっかり行ってた。舞台通うクセついてると日に2本とか映画見てても単価が安くて驚く。あと毎週のようにチケ発してた記憶しかない。抽選運が極端にないので、この世のあらゆるチケットが先着先行で販売されればいいのになって思います笑

 

 

 

【12月】

/2   ピエロになりたい千秋楽

/8   遙かなる時空の中で3ソワレ

/20 RE-INCARNATION RE-COLLECT初日

/21 スリル・ミー

/22 リンカネソワレ

/24 リンカネマチネ

      リンカネソワレ

/26 リンカネソワレ

/27 リンカネ千秋楽

/31 メタマクd3千秋楽


他現場:ビッグサイト握手会

 

初日に持ってたチケットが倍に増えたリンカネ。赤澤くんのあのポジションはキャスト解禁時からなんとなく予想してたんだけど、想像の遥か上を行かれて避けきれなかった。西田は天才だな…………年始はアーカイブ見続けます。

結局今年もスペゼロにいたし、3.5〜4時間くらいの舞台をマチソワしてしまった。あんまりしんどく感じないのでステアラの残したものは大きい。

 

 

 


103本。内訳にライブとか握手会とかが入ってるのでそんなに観劇してないな〜という印象だったんだけど、作品数少ない代わりに刺さるものが多くて増やしまくってるだけだった笑

自分にとっての取捨選択精度が上がりすぎてるというか、面白いものしか見たくない!でもルーティーンのように同じスタッフ・キャスト追いかけてるだけもいやだ!は徹底したはずなのに減らないってどうすればいいんだろうね。シャブ打たれた時の禁断症状を乗り越える術が必要。


2018年、結局ずーっと上弦やってたし年明けにWOWOWあるし、実質終わりじゃねぇんだよすぎてすごい。

ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」の話をしよう

―――もうひとりの僕よ、世界を革命する力を我に
(「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」より)





ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」公式サイト

幼い頃に自分を助けてくれた王子様に憧れ、王子様になりたいと願うようになった少女・天上ウテナは、入学した鳳学園で「薔薇の花嫁」と呼ばれる少女・姫宮アンシーと出会う。
エンゲージした者に「永遠」に至る「世界を革命する力」を与えるという「薔薇の花嫁」をかけて戦い続ける生徒会役員(デュエリスト)たちは、ウテナがかつて王子様から貰った指輪と同じ「薔薇の刻印」と呼ばれる指輪を持っていた。
ウテナもまたこの決闘ゲームに巻き込まれ、その背後にある「世界の果て」へと迫っていく……。

ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」 - 動画|GYAO!ストア|アニメ



ミュージカル『少女革命ウテナ~白き薔薇のつぼみ~』ゲネプロレポート|まるで螺旋階段を駆け上がるような高揚感!|numan

シブゲキという、見やすいけど横幅の小さい劇場の客席に入ってまず目に入ったのは、アニメで幾度となく目にした四隅に薔薇を配置したあのフレームでした。

観劇が趣味になったきっかけは2.5次元作品で、ミュージカルも好きなんですけど、数年後に間違いなく出るであろうBlu-rayボックスを待てずにDVDボックスを買うくらい大好きなウテナという作品のミュージカル化、というだけで公演が決まった瞬間からとにかく不安ばかりでした。アニメ作品の舞台化が珍しくなくなってきた2018年に、しかもミュージカルで、実際にキャストが発表されても女性陣が多いので知らない人の方が圧倒的に多くて、オフィシャルの写真はイマイチで(後述しますがカメラマンは各キャストに100回謝った方がいい)、目玉的な扱いをされていた『絶対運命黙示録』を歌うことも「分かりやすくアニメと比較できてしまうから、ダメだった時のショックがハンパないのになんてことしてくれるんだ…」くらいに思っていたのが本音で。


それが初日に全部杞憂に終わったことがとにかく嬉しかったんです。


カーテンコールでキャスト全員が並んだ時、たった12人でやっていたのか、ということに改めて驚くほどに狭い板の上で入り乱れる登場人物たち。据え置きのセットと、歌と照明と小道具と役者がいて、各々の表現でなにが描かれているのかを観客がフルに想像しないといけないところがすごく演劇的で、すごくウテナだな、と思いました。
テレビシリーズ1~12話をほぼ時系列通りに、各キャラクターの会話を同時進行させながら展開していく構成だったんですけど、演出の各所に13~最終話を想起させるような作りがあったり、映画版の要素が含まれていたり、吉谷さんってそういうことするよね……という感想を抱きしめました。



というわけで、原初のアニメ記憶がセーラームーンから始まり、そこからレイアースとか所謂「戦う女の子」アニメで育った結果、幼心に半分トラウマ抱えつつ忘れることのできなかったアニメの監督が、図らずもセラムンシリーズで断トツに好きな映画「劇場版美少女戦士セーラームーンR」の監督と同一であることに気付いてから今も「少女革命ウテナ」という作品を大切な宝物にしている観劇おたくが2018年版ミュージカルを見た話をするよ。

がっつり原作ファンの感想が読みたい!という自分の欲求に従って生まれた主観満載感想なので、なんのこっちゃ分からんという方はひらりささんのすごく丁寧なのに簡潔で分かりやすい感想をどうぞ。
zerokkuma.hatenablog.com







【いつか見た夢の女の子】
【棺の中の男の子】
【桐生冬芽という男】
【革命前夜の二人】
【つぼみは咲かなくては、散れない】







【いつか見た夢の女の子】

ついったーとかで感想を検索してもらえば分かるんですけど、とにかく女性陣が歌が上手くて踊りが上手くてお芝居が上手い上に超かわいい!!!!!ということを改めて声を大にして言いたい。オフィシャルサイトの写真撮ったカメラマンが悪いのか、みんな写真映りがよろしくないのか、原因はどっちでもいいんですけど間違いなく前者だ。公式サイトのキャスト一覧の中に実際に板の上に立ってる子はいませんでした。こんなかわいい子公式サイトにいた!?という感情を影絵少女に至るまで全員に感じたので、オフィシャルは写真の力をもう少し重要視したほうがいいと思いますほんとに。

特に初日観劇前最大の不安要素であった『絶対運命黙示録』は、今回構成された1~12話期に使われていた女性合唱が強めの印象をそのまま表現していて、1フレーズ目から本当に涙が止まらなくて。アニメと舞台のシンクロ地点、という効果を正しく発揮していたんですよ。
舞台における群唱、同じセリフを同時に喋る手法と今回の絶対運命黙示録の合唱は近いようで違っていて。前者は各々の役としてセリフを発する場合もあるけど、後者は完全にそれを除外した、音としての演出だったと感じました。だからこそ、声量はもちろんのこと、音域にも幅がある女性キャスト陣の技量が光る瞬間でもあったなぁと思っていて、あの音圧を全身で受けられることは今回の劇場がシブゲキでよかった!と思える唯一の利点だったかもしれない笑

2.5次元舞台って、原作ファン以上にキャストのファンに興業を支えられているという側面が大きいジャンルでもあるので、女性向け作品のような男性キャストメインの興業が主流だし、女性キャストをアイドル界隈から連れてくる(=一定の集客数担保)ことも多いです。実際私もこれだけ女性キャストが出てくる2.5次元作品を観るのは初めてだったんですけど、歌とか踊りのレベルの高さを肌で感じられたし、セラミュみたいに女性キャストメインの作品として続いていってほしいなぁって感じました。



有栖川樹璃 as 立道梨緒奈さん

今作に、樹璃の想いの所在を示すペンダントは出てきません。だからもしかしたら、アニメ未視聴層には彼女が望む『奇跡』の正体が100%は伝わらなかったかもしれない。それでも、彼女が枝織に触れる仕草を注視していると様々な感情が込められていることに気付けて、セリフという言葉にさえならない表現でその想いが秘めやかに存在している事実にたまらなさを感じました。

アニメで誰よりも初期から設定画が変わらなかった樹璃は、そのキャラクター造形とは裏腹にベルばら的耽美物というパロディ的な作品の見方を提示することで間口を広げる役割を担っていました。めちゃくちゃ顔が小さくてめちゃくちゃ脚が長い立道さんは、その役割さえも再現してくれていたように思います。生徒会の制服は一切小細工ができない作りなのであの脚の長さは錯覚じゃないんですよ。

誰よりも華麗に、抜群のキレで踊る立道さんの樹璃は映画版のハイクオリティ作画の如き美しさで、飛んで回って殺陣もするのに一切ブレない歌声、という恐ろしさがもう樹璃様。全員同じ振付のはずのOPで、誰よりも手数が多いのでは?という謎の錯覚をしましたが、ダンサー/振付師もされている立道さんが正解のはずです。細やかなところもしっかり音にハマっている心地良さ。樹璃に憧れる生徒の気持ちを改めて体感で伝えられているような気持ちになりました。



桐生七実 as 鈴木亜里紗さん

細かく挟まれるシュールテイストなギャグ。果たして笑っていいのか?いけないのか?そんな客席の戸惑いを吹き飛ばすようにエンジン全開で板の上を走り回り朗々と歌う七実は、今作においてもやはりウテナという作品の世界観を『耽美で退廃的』に留めないために欠かせない存在でした。

私は2.5次元舞台をやるのにアニメに声を似せるのは必須ではないと思っているんですけど、あそこまで完成されてたらもう七実がいたと言うしかなかった。冬芽に甘え、悪い虫を嫌う声色さえも歌い上げているような響きで、東宝芸能所属なのも納得しかなかったです。この辺りから、私が存じ上げなかっただけで今作のキャスティングめちゃくちゃガチだな?ということを実感し始めました。

七実ソロの歌詞はアニメの七実回(アンシー・ウテナ部屋に遊びに行って、嫌がらせでペンケースにかたつむり入れたりクローゼットに生タコを入れたりする回)を見ていないと1ミリも面白さが伝わらない作りで、おそらく伝える気もなかったです。人を全力で置いてくその感じがすごく七実鈴木さんご本人も言ってましたが、この七実があの決闘服で二刀流を構える姿が見たくて仕方ないです。



篠原若葉 as 竹内夢さん

若葉のために踏み出した非日常、若葉が思い出させてくれた日常。ウテナにとって『日常』の象徴である若葉の明るい声が、非日常との境界で揺れる背中を押してくれる追体験を味わう日が来るなんて。太陽みたいに明るい子という形容そのままの笑顔は、時に苛烈に、時に穏やかに、各シーンの影を照らしてくれました。

ウテナとアンシーに平和な日常の時間が訪れる時、今作にはいつもそこに若葉がいます。二人の日常が崩れてしまった時も、やはりそこには若葉がいました。楽しい時も、悲しい時も、傍にいる。まさしく太陽のような彼女は明るくて元気で、だけどただ底抜けに明るいわけじゃなく、自分の中に渦巻く感情と折り合いをつけて笑っていて。憂いの感情を、表情ではなく佇まいや雰囲気で緩やかに伝えてくる竹内さんの若葉に、私はどうしても黒薔薇編の彼女を想ってしまったんだよなぁ。こんなにもパワーを持つこの声で、あの感情をぶつけられたらどうなってしまうんだろう。西園寺の言葉一つ一つに繊細に傷付き続ける彼女が、あの感情の渦中にいる瞬間はどんな表情をするんだろう。そういう、見ている側のほの暗い影さえ照らし出す太陽のような歌声が、ウテナの力になっていく様に何度見ても涙が止まりませんでした。



影絵少女A子 as 熊田愛里さん

絶対運命黙示録』に次いでアニメと舞台の世界観を繋ぐ役割を担った影絵少女。時に背景に、時に演出効果に、時に劇伴に。本役をあてがわれたキャラクター以外の役に留まらないその活躍は、アンサンブルさんが影絵少女を演じている、ではなく影絵少女がアンサンブルを務めている、という作品とリンクしたその構成に相応しい在り方でした。

モノトーン配色になった制服に身を包み、様々な表現で鳳学園を形作る彼女は、幹のエピソードにおいて梢を演じていました。愛らしい幼少期の梢が呼ぶ「おにいちゃん」という声の悲しい響きは、成長した彼女の「気付いてないんじゃない?」という言葉にはなく、良い意味で兄に執着のない梢が見られた気がしました。七実に対して語りかける梢の姿としてそれは正解で、その向こうに潜む感情を決して気取らせないところがすごく梢らしい。A子の時折周りが見えなくなるお芝居へののめり込み方といい、熊田さんは真っ直ぐで純粋な感情を表現するのが上手い人だなぁと感じました。



影絵少女B子 as NENEさん

狭い板の上で様々な小道具や演出を駆使して鳳学園を表現する影絵少女たちにとって、最小単位の手段はその身体。この手段を誰よりも使いこなして、数多の役割を切り替えていった姿が印象的だったのがB子でした。『絶対運命黙示録』のカウントに合わせて肩を使う単純な動作が、あまりにも音にしっかりハマりすぎていて、とんでもない人がいる座組だということに全力で慄きました。

「奇跡を信じて、想いは届くと」というセリフ以外を殆ど持たない枝織を、身体表現に長けたNENEさんが演じることで樹璃様との関係性が一言で表すことのできない複雑な感情の下にあることさえも表現されているようでした。樹璃を拒絶するように突き飛ばす時の冷淡さは真っ直ぐと伸ばされた細い腕の動き一つで描かれていて、それはあくまで樹璃の感情によるイメージの枝織に過ぎないのだと明言されており、その端的な切り替えは観ていて本当に心地よかったです。

CHERRSEEというKPOP系譜のダンスボーカルグループ所属だと知って一時納得したものの、お芝居経験も豊富なんだろうな~と思っていたらこれが初舞台だという事実に震えたのも良い思い出。




【棺の中の男の子】

女性陣が多い今回の座組において、ミュージカルと冠しただけある曲数を歌う今作の楽曲キーは女性メインで、狭い板の上に多人数が入り乱れる演出にも拘わらず長身キャストが多く、そもそも男女の人数差があるということにも起因して、男性陣は諸々大変そうだったなぁというのがまず最初に抱いた印象です。では男性陣について不満だったかというとそういうことでもなくて。男の子がどこか頼りなくて、女の子がたくましく美しいのはまさしくウテナの世界観だなぁと感じました。少女革命ウテナはお話の主軸が女の子たちなので。おたくという生き物は本当にちょろい。殺陣が得意なキャストもいた中、それを活かしきれなかった一因は間違いなく箱の大きさなのでシブゲキは恨まれても仕方ない。

シュールテイストのギャグパートがほとんど日替わりだったこと、その大部分を男性陣が担っていたり、本人が関連していなくても裏で相談を受けていたというエピソードが挙がることなど、2.5次元舞台の中でも大きなタイトル経験のあるキャストが揃っていたことは、座組にとって大きな力になっていました。女性キャスト項で触れたような、男性キャストが大多数を占める2.5次元舞台で主流のパワーバランス内で女性キャストが担ってきた『彩り』の役割を、経験も力量もある役者が作品のパワーバランスに従って担ってくれたことは、この舞台の成功のために絶対的に必要なことでした。

また、作品そのものが持つテーマや表現技法によって一種カルト的な支持を受けるウテナという作品の舞台に、あれだけ日頃から舞台を観る層を呼べたのは間違いなく男性キャストのおかげだったと思います。
2.5次元舞台が作品そのものの評価を離れて、単体で評価を受けるためにはキャストファンの支持が必要不可欠です。私は今作が舞台作品単体としてもすごくいいものだと感じたから、原作ファンだけの閉じた世界のもので終わってほしくなくて。そういう不安が予想よりもずっとずっと杞憂になったのは、男性陣がお芝居を評価されている人たちで、共演者や作品に対しても同じようにお芝居としての目線を向けてくれるファンを持っているからこそだと本気で感じています。それもまた、誰もが持っているわけではない力量の一つで、そういった点から見ても男性陣のキャスティングは非常に巧みでした。



西園寺莢一 as 横井翔二郎くん

ウテナ・アンシー・若葉と、生徒会で誰より多重に関係性を抱える西園寺が今作において最も比重を置いていたのは、間違いなく冬芽です。物語の序盤である今作でそこに焦点を当てたことにより、横井くんの西園寺は終始道化と呼ばれながらもアンシーへの執着を叫び、遠い日の敗北を噛み締め、冬芽へのコンプレックスを露わにする。西園寺が各々の関係性において決して除外することのできない存在であることを描いていました。

冬芽との再戦に向かうラストシーン中、ウテナにその術を渡す樹璃、勝利の暁にはその姿勢を追うと誓う幹、そして登場時からの自身の望みを手放さないことを宣言する西園寺の構図は、映画のラストシーンにおける三者そのものです。アニメにおける同時点ではアンシーに置かれていた比重を変え、全ての行動起因が冬芽に続く構図になったことで、彼のアンシーに対する執着がただの支配欲でも冬芽への対抗心でもないことを示し、あらゆる世界で不変であった西園寺の在りようはやはり不変であることを彼は証明していました。

そして私には天然でボケを炸裂させるタイプの役でしか観たことのなかった横井くんが、あんなにも全力でギャグかまし続けるところは想像できなかった。ほぼ全公演別パターンで構成してくるところに本人のストイックさと真面目さを感じると共に、今作一つで男性の観客から大変な人気を獲得していたのもさすが西園寺と言わざるを得なかったです。



薫幹 as 大崎捺希くん

本人の意思に関わらず、その愛らしいビジュアルによって巧みに煙に巻かれていた幹のエゴイスティックな感情が白日の下に晒された、今作だけが持つある種のカタルシスウテナのテーマの一つである『王子様』への批判に最も肉薄していたのは、やはり生徒会最年少の彼でした。

「どうして誰も輝くものになってくれないんだ」という言葉には、幼い彼の中に存在するエゴの全てがつまっています。たった一言で表現しきれてしまう、けれど彼自身にとっては悲痛な叫び。大崎くんの幹から零れる叫びはあまりに悲壮で、2.5次元舞台となった今作において、一番生を受けたキャラクターであったのは幹だと感じました。けれど同時に、ウテナに諭されたことでその考えをすぐに改められるのもまた、幼い彼の良さだということを再確認させてくれる、後腐れのない賑やかな日常への切り替え方は絶妙でした。

今作は『絶対運命黙示録』以外の全楽曲がオリジナルのため、当然幹が弾く思い出の曲もオリジナルなのですが、大崎くんは稽古場でアニメの『光さす庭』を練習していたそうです。日替わりシーン以外には遊びのような変化を挟まない、真面目さにどことなく幼さを感じる彼は、幹と共に梢に翻弄される姿がもっと見たくなるような、こちらの悪戯心をくすぐる存在でした。



冬芽・幼少期 as 池田謙信くん

幼少期の冬芽は、現在の冬芽とは異なる存在であり、ウテナの記憶に残る王子様とも似ているようで異なっていなくてはいけない。ウテナから、西園寺から、そして観客から様々な役割を求められてもなお、彼はその気高さを失わなかった。

育ちが良くて、聡明で、勇敢で、けれど自分の無力さを自覚していて、少し見栄っ張りで。池田くんの冬芽は、西園寺のコンプレックスを刺激するのに十分すぎるほど冬芽のパーソナルを網羅した存在でした。一方で、今作の『理想の王子様』を同時に表現してみせる器用さがあり、非常に目を引かれるキャストでもありました。

現在の冬芽よりも幼少期の冬芽の方が正統派の王子様に見えることは至極当たり前のことで、それは求められる役割でもあるけれど、それでも「たった一人で深い哀しみに暮れる小さな君」とソロで語りかける池田くんの声はどこまでも穏やかで優しくて甘くて、ああ王子様だなぁ、と心から思えた存在でした。ディオスが視覚的に必要な場面は今作になかったけれど、もしそれを演じるとしたら間違いなく彼だと思います。



西園寺・幼少期役 as 山内涼平くん

幼い西園寺の心に生まれた小さな劣等感は、その時点ではまさしく『つぼみ』のまま。どことなく弟を思わせる冬芽との対比の中でも、自身の思い描く王子様像の模索を思わせるあどけなさが、山内くんの西園寺にはありました。

幼少期の時間軸を演じるときだけ、山内くんと池田くんはそれぞれキャラクターカラーのメッシュをいれています。その視覚的効果により切り替えられた役割を表現する彼の西園寺はどこまでも幼く、邪気がありませんでした。貼り出された若葉のラブレターを笑っていた生徒の面影を忘れ去るほどに、所在なさげにさえ思える佇まいで板の上に存在する彼。ある時は七実に足蹴にされ、またある時は影絵少女たちのUFOになり。吉谷さん演出作品でアンサンブルがいかにありとあらゆることが出来ることを求められているのか、改めて実感することとなりました。




【桐生冬芽という男】

別枠で 切り出すくらい 冬芽が好き(全力字余り)


桐生冬芽 as 戸谷公人くん

ウテナにとって奇跡かもしれなくて、輝くものかもしれなくて、それでも『日常』へと戻るために越えなければいけない王子様。観客にとってはハリボテの、虚構の、ウテナの遠い日の記憶とはかけ離れた王子様。良くも悪くも冬芽はウテナという作品のキーワードである『王子様』として存在する天命を持つ男です。今作でそれを改めて歯がゆく、愛おしく感じることになりました。

プレイボーイな振る舞いが骨の髄まで染みついているアニメ冬芽より、ウテナの夢の形を限りなくそのまま持っている映画冬芽に近くて、けれど芝居の精度が真骨頂に至るのはそのどちらの顔でもなく、自身の欲に突き動かされる瞬間であった戸谷くんの冬芽。元々桐生冬芽という男が作中で持つジレンマもひっくるめて大好きで愛おしくて仕方がない私にとって、彼の冬芽はそのジレンマからの逸脱ギリギリのところに存在してくれる、永遠に訪れるはずのない『桐生冬芽の解放』に誰よりも近付いた冬芽でした。

作中年齢高校生の冬芽がスマートなエスコートで女の子を優しく夢のような世界に連れて行ってくれる王子様であるのは、特段無理をしているからということはなく、彼が『作品のキャラクターとしてそういう存在であり』『悪の力を使ってでも、手に入れたいものがある(2018年10月7日のオールナイト上映時トークショーの幾原監督の冬芽評)からです。王子様でありながら、悪に手を染めてもいるという、相反する側面を持つ冬芽。アニメ冬芽・映画冬芽と区別することになる大きな要因は、この二つ目の姿勢に関する表現が大分異なるためですが、戸谷くんの冬芽はこの姿勢を表現する瞬間、とてつもなく生を露わにしてきます。それまでの気だるげで、かといってプレイボーイが板についているわけでもない、どことなくふわふわとした存在であった冬芽の目に明確な意志が宿り、声が雄弁に感情を紡ぎ、ウテナを阻む壁として高くそびえ立つ。キャラクターとして、自身の欲の実現のための手段として、絶対に王子様であり続けなければいけない桐生冬芽が僅かにその『王子様』から逸脱するその瞬間。ああ、冬芽が生きてる。戸谷くんならもしかしたら、『王子様』で『フェミニスト』であるが故に、どんなに傷付いてもウテナの前では決して自身の弱い部分をさらけ出すことのできない桐生冬芽を、そのジレンマから解放できるかもしれない。そう思っちゃったんですよね。このキャラクターに思い入れまくってるおたくだから。

プレイボーイ時の冬芽が良くなかった、という話ではなくて、たぶん戸谷くんの中でのプレイボーイ像とか王子様像はもっと女の子を心から尊重できるような優しい人だったんだと思います。後からドリフェス!でも王子様キャラやってたと聞いたので、もしかしたらそのイメージが彼の中には強くあったのかも。冬芽は複数の女の子と付き合ったりできるクズだけど許されちゃってたりもした男なので、そういう部分の乖離はウテナが20年前のアニメだということも起因しているのかもしれない。ウテナという作品のテーマを想うと、それはとても良い意味で生まれた乖離だなぁと思います。

冬芽の手に入れたいものの話は、今作で描かれることはありません。だから観客にとって、今作の冬芽がラスボス的立ち位置であり、虚構で虚像の王子様として終わることは正しいことです。でも、そんな冬芽にとっての奇跡、輝くもの、手に入れたいものとはなんなのか。そこにこそ桐生冬芽という男のややこしくて面倒でたまらなく愛おしい性質があると私は思っていて、それこそがなんだかんだでこいつ西園寺と類友なんだよなぁと感じられる部分でもあるんです。そういう冬芽を、「冬のころ芽生えた愛」(アニメ35話)を、どうにかしてあれだけ『桐生冬芽の解放』に近かった戸谷くんにやってほしい。吉谷さんの技量をもってすれば、脚本には無理でも演出でどうにかそれを表現できると思う。大好きで愛おしくて仕方ない桐生冬芽という男への執着が、私に彼を諦めさせてはくれないんだよなぁ。




【革命前夜の二人】

姫宮アンシー as 山内優花さん

彼女は変わらない。この時点では、まだ。それでもあの棺の蓋が、本来開くはずのないあの瞬間、僅かに動いた。確証はなく、けれど錯覚でもなく、今作の二人が築いた絆の片鱗をそこに見た。

こんなにも繊細なお芝居のバランス感覚が鋭い人が、この番手で名前をクレジットされた舞台経験がないというのだから役者は怖い。声や口調をアニメに寄せながら、けれど決してそれで終わるわけではなく、役者としての山内さんがそこに乗って感情を届けてくる。特にチュチュの存在がない分を補うように、ウテナ・若葉との日常を描き、歌い踊る時の彼女は少し変わっているけど『普通の女の子』で、後に生まれるウテナとの断絶がより説得力を増していました。2.5次元舞台というジャンルの中でも個を殺しきらず技量を発揮するその姿勢が、観劇おたくとして好きだなぁと思いました。

アニメ12話という終わりは、アンシーの立ち位置としては実に微妙なところで。今作の終わり方が大団円に見えるのは少し違うんだよなぁ、という面倒なおたくの心さえも、彼女の瞳は見透かしているようでした。客席から見える範疇での彼女の本質は、最初と変わってはいなくて。ただ、冬芽戦で負けたウテナがアンシーに語りかける演出は彼女の棺を表していたと感じたし、今作ではその時は訪れていないけれど、あの蓋がほんの少しだけ動いたことを、山内さんは表情や声の些細なニュアンスで教えてくれた。

『漆黒の闇をあなたの手のぬくもり感じ前に進む
光の庭に辿り着く日がきっと来る
その時にあなたが手を離して去って行っても構わない
ぬくもり忘れない きっと永久に』

彼女たちはきっと、10年後も一緒に笑ってお茶を飲む。



天上ウテナ as 能條愛未さん

そこらの男の子よりカッコよくて、真っ直ぐで、でもその幼さゆえにどことなく無神経で、王子様という憧れの前では信念さえ揺らいでしまって。人間として良い部分も悪い部分も含めてウテナというキャラクターが好きで、何度見ても同じように好きだなぁと思う。だから、アニメと映画があればいつでも会える。そう思っていたからこそ、あの日歌いだした瞬間から、彼女は『天上ウテナ』だった。

少女革命ウテナ』という作品から始まり、幾原監督の関わる作品は片っ端からチェックするようになった。『輪るピングドラム』が発表された時は、あまりにも久しぶりの仕事すぎて「これを見始めたら終わっちゃうんだ…!」という気持ちが強すぎて3話放送辺りまで見始めることすら渋ったほどに好きになった監督。『ユリ熊嵐』の発表出た時は「コンスタントに仕事するんですね!?」と驚いた。そうやって、幾原監督の好む声質やお芝居のスタンスをなんとなく把握していたからこそ、瞬間的に感じた。能條さんを選んだのは幾原監督なのではないかと。直接オファー、ということ以上のことは分からないため真偽は定かではないけれど、そう思わせるだけのウテナらしさが、彼女にはあった。

能條さんが様々なインタビューで『20年前のアニメ』と言うたびに、それは事実でありながらも僅かに私の心に居心地の悪さを感じさせていました。たぶん、昔のものだと言われているような錯覚が怖かったんだと思う。けれどこの20年という数字が一番怖かったのは、きっと能條さんだ。外部舞台で初めての単独主演作品という大きなプレッシャーの象徴として、彼女はこの数字を口にしていたのではないかと、今にして思えばそう感じます。だって初日の私が抱えていた様々な不安を、真っ先に吹き飛ばしてくれたのは彼女だったから。

男性陣も含めた複数のキャストが使う構成だったディオスの剣は、彼女には不釣り合いな大きさで、板の上が狭いことや殺陣の経験が浅いこともあって非常に扱いづらそうな印象を受けた。彼女の殺陣は公演を重ねるごとに速度を上げ、その成長に目を瞠りながら、それでもその扱いが手馴れたものになることはなかった。千穐楽公演になっても。それもまた、ウテナだと思った。
山内さんのアンシーが僅かに物語終盤の気配を漂わせていたのとは対照的に、彼女のウテナはこの先黒薔薇編を経て、暁生と出会って、そして最終回へと至るウテナだ。だから今はまだ、不釣り合いな剣を手に、たぶん友情のために戦う彼女でいい。諦めや妥協ではなく、途上にあるウテナと結末を見通すアンシーが揃って、舞台作品としての今作は形づくられているのだ。

能條さん自身はおそらく、役を憑依させるタイプの役者ではなく、役と向き合って自分の中に構築していくタイプの役者で。川上とも子さん演じるアニメのウテナに寄せつつも、彼女のお芝居は彼女自身のものだったから、「世界を革命する力を」と高らかに叫ぶ彼女は決して川上さんのウテナではなかった。だから、声や仕草をもって彼女がウテナだった、と説明するのは正確ではない。こんなにもウテナという作品に、ウテナというキャラクターに思い入れている私が、彼女の魂の形がウテナだと思った。理由はそれだけだ。




【つぼみは咲かなくては、散れない】

少女革命ウテナという作品は、選り好みしまくるタイプの私にとって嫌いなキャラクターがいないという、奇跡のような作品です。だからこそ、ミュージカル化された今作においても、嫌いだなぁ、まではいかなくても、良くなかったなぁ、と感じるキャストがいなかったことは本当に幸せでした。ということが言いたくて全キャストに言及してたらこんな長さになってしまった。
けれど、言葉では到底表現できないものが舞台というジャンルには存在しており、おたくは感極まりすぎるとしばしば語彙力を喪失し、ポエムを語り始めます。1万字超書いても、書ききれないことがまだまだたくさんあるのです。
というわけで配信のご紹介。私はこの作品が続いていき、いつの日か黒薔薇編で御影草時に出会う未来を切望しているんだ。
現状、各種配信サイトで見られるのは千穐楽公演のライビュ映像のため、カメラワークや音質が少々……少々アレです。お安く見られるのはよいことだなぁと思います。


dアニメストア
少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~ | アニメ動画見放題 | dアニメストア

VideoMarket
アニメ『少女革命ウテナ~白き薔薇のつぼみ~』の動画|ネット動画配信サービスのビデオマーケット

GYAO!ストア
ミュージカル「少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~」 - 動画|GYAO!ストア|アニメ

DMM.COM
少女革命ウテナ ~白き薔薇のつぼみ~ - 舞台・ミュージカル動画 - DMM.com




円盤は特典として各楽曲の全景映像も入ってるのでその点に関してもおすすめです。25曲分入ってるので、ほぼほぼストーリーを追えるんじゃないかくらいの密度で歌ってることが分かります。狭い板の上に人がいっぱいで、それぞれがそれぞれのお話を紡いでることが確認できて、映像特典としてはかなり質がいいなぁという印象です。
特にオープニングの『漆黒の闇、薔薇の園』はほぼ最後列から観ていた初日の私の目に映ったものに限りなく近くて。溢れる照明と、入り乱れるキャストと、響き渡る歌声と。ウテナ好きだなぁって気持ちで胸がいっぱいになったあの瞬間のことを鮮明に思い出せるので、この特典のためだけに円盤買っても惜しくないな、という気持ちです。



Amazon


楽天ブックス




(190515追記)

黒薔薇編やるってよ!!!!!!!!!!!!!!!!
ミュージカル「少女革命ウテナ ~深く綻ぶ黒薔薇の~」公式サイト

別現場の幕間で公式ツイート見たので誰よりもテンパってた自信があるよ!!!!!!!!!
男性陣総入れ替えなのすっごく寂しいんですけど、黒薔薇編は西園寺も幹もだいぶ立ち位置の変わるエピソードになるし、冬芽は心神喪失状態で車椅子姿が遠目に描かれてるだけなので、新キャストさんが見せてくれる新しいウテナを楽しみにしたいです。
一言だけいい?アンケートの好きなキャラクター欄に力強く御影草時って書いてよかったーーーーーーーーー!!!!!!!!